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『安倍晋三 回顧録』   [読書 本]



2つの台風が前線を刺激しまくって、あちこちで大雨を降らせた。
お盆休みを直撃し、多くの方が惨憺たる休暇を過ごされたようだ。
働き方改革と称しながら、結局はコロナ前と変わらない大移動、だぜ。

いろいろな手続きの遅さにはインド人もビックリ。
財務省が支配する政府は、言いなりになって減税が出来ない。
ついにガソリン価格が抑制できず、あらゆるものの値上げに波及する。

出来もしない異次元の少子化対策より、やるべきことがあるのだが。
中東が元栓を絞めてガソリン価格が急上昇した。
そして全ての価格に影響するガソリン価格は、更に円安で高騰する。

風が吹けばではないが、秋にまた値上げを覚悟しなくてはいけない。
値上げできた会社の株価は上がっているから、躊躇しないだろう。
また、ふりかけの食事が増えるだけのことだけどね。






『安倍晋三 回顧録』 安倍晋三/中央公論社(2023年2月10日 初版発行)
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何でも反対の方には嫌われた首相であった。
尻軽のマスコミにあおられて軽率な言動をし、勿体ないこともした。
グレーゾーンが広すぎて、陰の権力者(財務省)に刺されたのが勿体ない。

キシダは国内政治で力を発揮できず、外交に活路を見いだそうと、あがく。
しかし既に財務省のがんじがらめになって、ひたすら増税カードをチラつかす。
予想通りガソリン価格が高騰し無策、まだまだ上昇中。

安倍元総理に冷や飯を食わされた財務省が、さらに徹底抗戦。
悪い奴ほどよく眠るではないが、安倍亡き後、国政を託せる政党も先細り。
本気で日本が危ないと、意識してしまう本書であった。

政治の裏側を知ると、ウォッチャーとしても参考になる、やっぱりな。
さて、書の中の予言、台湾総統選の時に誰が総理大臣をやっているか。
おそらく、政治的空白の瞬間を突こうとする輩がいるのが怖い。





■ 地球温暖化での甲子園
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甲子園球児の戦いが坊主頭と頭髪自由の戦いのようになっていて面白い。
大阪の高校時代「制服制度の自由化」「頭髪の自由」を叫んでいた、オレ。
半世紀も前、かなり過激に戦ったが夢破れ、退学後には自由の波があった。

そもそも論で人権の侵害だが、校門で先生が見張って髪を切らせる。
おかしな世界があったけれど、なぜか高校野球の同調圧力、全部坊主頭。
私は短髪が好きで時に坊主頭だが、自分で好きにやっている。

生徒たちが、教師や監督や大人の言いなりになる時代はとっくに終わっている。
そろそろ「聖地」なんて言わず、元の西宮球場かドーム球場でやればいいのに。
選手だって応援する人だって、健康第一だと思う。





■ 静岡県民ショー
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床面積が広い分、伊東市には少し多めの固定資産税を支払っている。
伊東市の公共施設の整備、介護・福祉などの行政サービスに使われる。
少なからず、静岡県に属する伊東市には貢献している。

だが市川市民だから、お騒がせの静岡県知事を落とすことが出来ない。
川勝知事と一部の旧民主党崩れの取り巻き、無免許運転代議士が居座る。
JR東海への怨念で、リニア新幹線の開通は延期が続いている。

1964年開通の東海道新幹線、盛り土だから大雨のたびに運休する。
リニア新幹線なら、窓がないぐらいだから、雨など関係ないのに。
静岡県民に選ばれた知事が意地を張り、ほぼ国策の損失はデカい。





■ 富士サンが呼んでいる
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暫く、富士山のお天気予報を見続けている。
快晴のマークが出ることがない。
この土日月の3日間だけ最高気温が10℃前後、あとは20℃越え。

最も雨の可能性が低いのは今日を除いて、暫くない。
母の法事の前にもういちど登ろうとするなら、今日しかない。
そういう状況だから、来週、どのような報告になるのかしら。




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『くるまの娘』   [読書 本]


とても長い一週間だった。疲れた。もう何も出来ない。
精神的にも脳みそも、精いっぱい振り絞ったので、連休明けから休む。
カラダ作りは順調だけど、お仕事を片付けるのに追われました。

まあ、よく勉強したし、少し物事も見えてきた。




『くるまの娘』 宇佐美りん/河出書房新社(2022年 5月30日 初版発行)
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信頼するブランドがあって、小説界では、龍、春樹、詠美の我が御三家。
その山田詠美が腰巻で「これはもはやブルース!」と謳うのだから、読む。
読み始めて、なんじゃこれ、同人雑誌かと嘆いてしまった。

そうだ、純文学なのだった、形式的な気取りはカタチだ。
新しい若手の触手を拝見だが、文体は生理的に合わなかった。
それでも、最後まで読んで思うところはあった。

家庭や家族に辛い思い出がある者にとって、これは重い。
私は子どもたちに、逃げろと教えていて、逃げるべきだと今でも思う。
御身大切に、だが、主人公は逃げない、受け入れてしまい、生きる。

p122
親は捨てるものだと、大人たちは言いふくめた。あなたの人生を生きなさい。あなたが背負う必要はない。かんこの話を、かんこの側から聞くから出る言葉だった。かんこは、自分の被害についての話は、流ちょうに喋った。だが、自分が加害した記憶については、実感がほとんどないのも手伝い、うまく話すことができなかった。だからことごとく的外れだと思う答えしか得られなかった。返答につまった。


父親による体罰、言葉の暴力、母の脳梗塞による麻痺、酒乱。
家族が、日々を笑顔で忘れていく過去には、毎日、感情が閉じ込められる。
解決の糸口もなく、ある意味でこういう家族は、新時代の軋轢としてあるのだろう。

言えることは、これからの時代、カウンセラーが要望されるのだと思う。
社会が病んで、家庭が病み、家族で処理をするにも手が打てない。
何とか今日まで生きて来て、自分はラッキーだったなと思う。




■ 家族のかたちが変わり始めたと雨に吠える
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かつてエマニュエル・トッドが、「❝家族❞という日本の病」を語っていた。
既に私の記憶にあるような「家族」はもう、なくなっているように思う。
新しい価値観を手にすることなく21世紀に入った日本、混乱は増すのだと思う。

親を捨てられず、社会制度が整わず、忍耐だけが美徳の世はおかしい。
おそらく昭和生まれの頭では、理解できない社会になっているのだろう。
余計なおせっかいはせずに、黙って見守るしかない。




■ 菌活を始める季節が来た
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シメジが安定的に安くて、活動を始めている菌活。
あさりの旬は春4~5月と秋9~10月、いた・だき・ます。
あさり、しょうが、シメジ、食欲の秋を開始するのでした。




■ COTEN RADIO が面白い ふたたび
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ロシア戦争、資本論、ウクライナ侵攻と聞いて、第1回に戻った。
もし、1回目から聞いていたら、この喋り方や軽薄さに、聞き続けはしなかった。
2018年12月の開始から、最近まで週に2回、喋りも上手になったし配慮もある。

おそらく山道散歩と移動の時間を使って、年内には全て聞くと思う。
以前読んだ『LISTEN』の監訳者、篠田真貴子さんが番外編のゲストだった。
再び聴くことの大切さを学び、新しい感性に触れたと、老害オジサンは思う。




■ 新しい時代が確実に始まっているが オレも乗るよ
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【イメージの詩/吉田拓郎 より

古い船には新しい水夫が
乗り込んで行くだろう
古い船をいま 動かせるのは
古い水夫じゃないだろう
なぜなら古い船も 新しい船のように
新しい海へ出る
古い水夫は知っているのサ
新しい海のこわさを





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『汝、星のごとく』   [読書 本]



・「絆」と書いて「きずな」と読む
 人と人との断つことのできないつながりをさす。
 離れがたい結びつきで、どちらかというとプラスのイメージ。

・「絆」と書いて「ほだし」と読む
 元々は馬の足にからませて歩けないようにする綱、足枷のこと。
 古文では時々登場もしたけれど、現代ではほぼ使わない。
 ただし、「情にほだされる」のように現代にも生き残っている。
「情にほだされる」 相手の情にひきつけられて、心や行動の自由がしばられるという意味。不自由を感じてしまうのならマイナスのイメージ。


絆という言葉、人と人とのつながりを表し、明るい。
しかし、つながりが強すぎで、それがかえって束縛感を生み不自由に思う。
とかく人との関係は難しく、それは親子や家族であってもだろう。

現代のように価値観が激変する時代には、世代間の意識格差が生じる。
男女という見方だけでなく多様性を受け入れる時代、オジサンは戸惑う。
いま棲む世界を理解するためにも、頭を柔軟にしたいものだよ。





『汝、星のごとく』 凪良ゆう/講談社(2022年 8月2日 第1刷発行)
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この作者の作品はこれが2冊目。
前作でもそうだったが、「人にはそう見えても」という隙間を攻めてくる。
確かにそうだよな、そして、家族のことで振り回される子どもの呪縛。

例えば両親がハードな宗教の信者で、子どものバイト代まで寄付するとか。
親子の絆が縛り宗教が束縛して、がんじがらめの人が嘆く最近の統一教会の話。
同情は出来ても、私は関係したくありません。

自分の両親もかなり敬虔な信者で、門徒、親鸞上人を上等とする。
私はずっとフリだけをするズルイ信者、深入りはしない。
経典ごと頭に入っていて毎朝お経は唱えても、フリでしかない。

ズルいかなと思うけれど、それで家族が安心するなら、フリ。
妻や子どもがどういう宗教に接しようと関係しないし議論もしない。
壺を買うなら縁を切るが、いまのところ、無宗教、樹木葬。




(p232)
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 「高校を卒業した十代から自分の人生を捨てて、必死でお母さんを支えて、そうして今の年齢になった。ヤングケアラーの多くがそうであると気づかないまま年齢を重ねていって、ある日ふと我に返ります。でもいまさらどうやって自分の人生を取り戻していいかわからない。特にこの島は、女性がひとりで生きていける仕事が少なすぎる」


筒抜けの「島」というつながり、都会にはない密着感は楽でも苦痛でもある。
女性が社会に進出しにくい社会を、ぼちぼち変えないといけない。
しかし国会議員の9割が男性で、女性議員が1割にも満たない国。

少子化が問題とか言って、言うだけで、ほとんど無策。
老老介護も、ヤングケアラーも、二極化してこの国には存在する。
総理は実行中だったけれど、みんなで引きずり下ろしてしまったし。




■ 叔父貴の祥月命日に宝塚へ行く
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宝塚の独居老人、90歳も半ばの叔母さんを激励に行った。
叔父貴の祥月命日で、仏壇前の飾り付けが盛りだくさんだった。
脚が痛くてなぁと言う声は、寂しさに満ち溢れていた。

あれこれ食べ物を出そうとするから、食べてきたから要らないと言う。
食べてはいないのだけど、座って、一緒にお話をしましょと誘う。
また同じ話なのだけど、何度でも聞くのが私の仕事、次は11月に来るよ。





■ 30年ぶりに友と会う
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宿は京都に取った。
年賀状だけの付き合いを終了する〆で、リクエストに応えて会う。
互いに子どもは独立し、夫婦ふたりの生活。

彼は今後70歳を過ぎても、仕事が面白いから続けると言う。
私は遊ぶのが楽しいから、大いに勉強をすると、言う。
会えてよかったと喜ぶ彼と、ほなな、と別れた。




■ 京都の朝を散歩するのが好き
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6時前から朝の京都を歩いた、1万4000歩。
往路ではまだ人も少なく、勝手に坂道や階段を探して歩きまわった。
復路では、通勤を急ぎ始める人を尻目に、ゆっくりと歩いた。

実は人通りの少ない場所は、勇気を出してランニングにしたのだけど大丈夫。
ぼちぼち、朝の散歩をランニングに変えてもいいかなと思い始めている。
だらしない体を、少しずつ鍛えている。


利用したホテルは、ミラブルがシャワーヘッドだった。
市川の家と同じで、このシャワーにあたっている時間が好きだ。
皆さんが働き始めた時間に、遊ぶことを考えながら、シャワーである。




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『LISTEN』   [読書 本]


モーサテキャスターの豊島晋作さんが、熱弁を振るう。
テレ東経済ニュースアカデミーで、1冊の本を解説し熱く語っていた。
それを受け、夏の課題図書の1冊に加えた。




『LISTEN』ケイト・マーフィ/日経BPマーケティング(2021年 8月 9日 第1版発行)
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知性豊かで創造力がある人になれる。
という副題がついていたが、500pの分厚さは持ちづらかった。
番組で受けた感想とは違う、自身を大いに反省する読書になってしまった。

封印していた自分の中にある悪い声も蘇ってしまった。

読後、自分が変わることが出来たかどうかは分からない。
しかし、少なくとも変わりたい、変わるべきだと思ったのは間違いない。
これ以上、人を傷つけたり、過ちを重ねてはいけないと思うから。




(p 77)
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 きちんと注意を向けない親を持ってしまうと、人間関係にくよくよと過度に心配しがちな「不安定型愛着スタイル」を持つ大人になる傾向があります。このタイプは、人の話をきちんと聞くことができません。

子育てと言う場面を思い起こして、妻が全力集中していたことに感謝している。
妻は、泣き続ける赤ちゃんにも語り続け、声なき声まで聴いていた。
三姉妹を育てる長い時間、子どもたちに気長に耳を傾け、絶対的受容者だった。

どこで学んだのかは知らない、振り返れば、偉大なる教師であり母だった妻への畏怖。
なんてエラそうにしてきたんだオレ、と恥ずかしくなる、恥ずかしい。
圧倒的に子育ては妻だけが正しかったと、恐れをなしている。




(p 91)
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 私たち人間は、進化の過程で、目を閉じられるようにまぶたが発達しました。しかし耳には、まぶたに相当する構造はありません。耳は閉じません。それは、聴くという行為が、人間が生き抜くのに欠かせないからではないでしょうか。

永遠の一方通行だから本当のところは分からない。
でも、この世を去る間際まで、聴覚は機能しているらしい。
最後に恨みごとや罵声を浴びせられたら、どうしようと思ってしまう。




(p421)
雲だってクシャクシャってやり直したくなることもある.jpg
 人格も誠実さも、生まれながらに身に付けているものではありません。日々、自分の選択を積み重ねて作り上げていくのです。そして日々の選択には当然、誰に、どれだけきちんと耳を傾けるかも含まれています。倫理的に振る舞うには、自分の言葉や行動が他者にどれだけ影響を与えるかを考える必要があり、「聴くこと」なくしてそれを実感することはできません。

雲だってクシャクシャってやり直したくなることもあるのだが、流れるだけ。
教える仕事を長年続けてきて、聴く力を失っていた自分。
声なき声を聴くよりも、先走って教え過ぎていたかな。

思い上がりだけが良くなかった、その自意識。
ちょっと反省の深みにはまってしまったのである。
妻が正しく「聴くこと」に専念した子育てをしてくれたこと、大いに感謝の読書だった。


(p121)
 ある人をどれだけ長く、もしくはよく知っているかは関係ありません。耳を傾けるのをやめてしまえば、その人が何者であるかの理解を失い、関わり方も分からなくなってしまいます。過去を頼りにいまこの人を理解しようとすると、確実に失敗します。

まだ、しんどいけれど、変わるために時間はある。
変える、高円寺の「入りづらい店」に行って、聴く練習をするゾ。
やっぱり飲みながら変わるのが、いいのだ。






■ 陰性が嬉しい最後の季節
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妻が、喉がイガイガすると言って検査キットを取り寄せていた。
綿棒を鼻に入れるのを怖がるから、入れてやろうかと言うと、断られた。
自分でやると、ごそごそしながら、30分ほどで安全を確保したようだ。

義母様に面会に行くのに、「安心」で「安全」を確信していたいのだろう。
これは高齢者に対応するには大切な配慮。
しかしやがて、コロナと同居する時代に入るのだろうね。




■ 認知症の確率20%は怖い話
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急激な円安や国葬よりも、最も怖くて痛くて不安なニュースだった。
おいおい冗談じゃないぜ、オレも仲間入りかよなんて言ってられない。
切実な恐怖であり、脳トレでも何でも始める。

100㎏の世界から、棺桶に入れないと脅されて、生まれ変わる運動を開始。
現在、82㎏の世界を維持しながら、あと10㎏、年内に落とす。
娘の言う5%の法則に従って、筋トレマシーンも教わったし、やる。

認知症を患うということを恐れ、エラそうにせず、謙虚に、聴く人になる。
運動は認知症予防のために、大いにやる。
あと3年、しっかり生きる、大相撲九月場所が始まる。




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『流浪の月』   [読書 本]


ずっと自分の人生のそばには時間が流れていた。
願い事が叶ったり、思いが実現したり、あるいは悲しい目に遭ったり。
いろいろな時間を通り過ぎて来て、もう重たいなと思うのがこのごろである。


疲れるのは人間関係なのだろうね。
嫌な思いにさせてくれるのは、いつでも人様である。
付き合う人を選び、限定していくのが楽になる方法なのかもしれない。


時間は有限だと、知っているのだから。
だからこそ、時と場合を選び、一期一会の時間を誰と共有するのか。
思い出を作るための旅ではないが、良い思い出は大事にしたいものである。





『流浪の月』 凪良ゆう/東京創元社(2019年 8月30日 初版発行)
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何人かの方がブログで絶賛していて、気になっていた。
夏休みの課題図書―第2弾として読んだが、良かったと思う。
妻にも読むならどうぞと、市川の家に置いてきた。

この世はお節介なほど優しさと思いやりに満ちている。
そして遠いところから正義を振りかざして、当事者を断罪する。
世界に張り巡らされたモラルの網の怖さを感じる。

読みながら、現実に起きていたいくつかの少女誘拐事件を思い浮かべていた。
始めは千葉大学生による、長期に及ぶ少女の自宅監禁事件を想起していたが違う。
その事件は同情の余地なく、犯人には実刑が下っている。

おそらく、長崎県の小6女児の家出、誘拐事件を作者はヒントにしたかもしれない。
あの事件では、「帰りたくない。お兄ちゃんは悪くない」というエピソードがある。
作者は、このエピソードを用いて、絶対少数派の内面を探り出そうとしたのではないか。

(p270) 店長と向き合ったときと同じように、静かで暗い川のようなものが互いを隔てていくのを感じている。こんなに思いやりがあふれている世界で、これほど気遣ってもらいながら、わたしは絶望的にわかり合えないことを思い知らされるばかりだ。


事実と真実は違う、という視点で構築された世界。
読んでいて自分も後ろめたくはなるが、こういう作品と向き合う時間は必要かな。
絶賛にしておき、映画もあるみたいだから、見ようと思う。






■ スリランカ女性の迫力がボクにはない
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モーサテプレミアムのオンデマンドで、90分間の特集ニュースを見た。
今年に入ってからの、スリランカでの異常事態がどのように起きたかを追っている。
簡単に言えば、例の中国の債務の罠、腐敗政治が癒着して、債務不履行を起こす。

予定通りに、例の中国によりスリランカは乗っとられているのだけど、国民は怒る。
ガソリンに並ぶ男性、食糧確保に並ぶ女性、怒る、叫ぶ、絶叫する。
生活への活力を吐き出しながら、ものすごい勢いで主張をする、その迫力が私にはない。

紳士服の青木で、昔は、私も服を買いましたよ。
でも、毎月100万円とか、振り込んでもらってないなぁ。
私だって、えらそうにする自信はあるけど、振り込んでもらえない。




■ 空には秋が顔を見せ始めている
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昨夜、神宮外苑では花火大会、電車に浴衣姿のアベックが多いと、妻が言い。
木曜日に熱海駅でも、大勢の浴衣姿の人がいた。
品川から乗った踊り子15号、女性の浴衣姿が散見された。

お盆が過ぎ、いよいよ夏とのお別れ。
寸暇は惜しんだ方が良いのか、コロナはもう怖くないのか。
伊東も熱海も今夜は大花火大会、音だけを楽しむか、おりていくか思案。




■ カッパ橋商店街は良い
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札幌では10年以上、外国人のホームステイ受け入れをしていた。
お節介だから、目いっぱいおもてなしをするのだが、浅草がない。
かっぱ橋道具街から浅草寺へ抜けるようなコースは、ガイジン好みなんだがなぁ。





■ 来週は自作自演のお誕生会
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相変わらず金持ちではなく、それでも妻と二人でいれば幸せだった。
些細なことの積み重ねだけど、日々の思い出を、妻と共有する。
こうして夏が終わり、人生の時間も暮れて、幸せだった思い出を残す。

乙女座のお誕生会、子どものころは夏休み終盤だから寂しかった。
今月末、またもや誕生日がやってくる。
前後賞付きのお誕生会、自作自演で、2人、4人、3人の身内会。

フレンチ、イタリアン、鰻、予約は済んでいる。
自分へのプレゼントも用意した。
ここまで生きれば、お礼と感謝の、自作自演のお誕生会、もうすぐ、頑張る。




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『第三次世界大戦はもう始まっている』   [読書 本]


夏休みの課題図書を1冊、読み終えた。
フランスの歴史人口学者・家族人類学者の、エマニュエル・トッドの本。
相変わらず、なるほどと説得されてしまっている。





『第三次世界大戦はもう始まっている』
   エマニュエル・トッド/文春新書(2022年6月20日 第1刷発行)
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p166
 ロシアは、共産主義といった不条理な体制を生み出しつつも、冷戦期に宇宙分野や軍事分野でアメリカと張り合うことができたわけですが、父権的な共同体家族社会であるにもかかわらず、女性の地位が比較的高いことが、こうしたロシアのシステムの特殊なダイナミズムを生み出しているのではないか、と私は見ています。

 おそらく「ロシアにおける女性の地位の高さ」には、キリスト教が関係しています。一方、「中国における女性の地位の低さ」は儒教に由来している可能性があります。

p169
 私は民主主義を「制度としての民主主義」と「心理や感情としての民主主義」という二つの側面から見ていますが、社会の内部に民主主義的感情が見られず、これだけ分断が生じているアメリカやイギリスに「民主主義の守護者」を名乗る資格などないのです。
 個人的には、これらの国を「リベラル寡頭制」と呼ぶべきだと考えます。
 政治学や地政学だけでなく、そこに人類学的な視点を加えれば、いまの世界で生じている真の対立は、「民主主義陣営 VS 専制主義陣営」ではなく「リベラル寡頭制陣営 VS 権威的民主主義陣営」だということが分かります。





■ 残念だけど戦争はまだまだ終わらないのですね
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台風上陸前に草がなぎお倒される江戸川の土手

中国が虎視眈々と世界征服の一帯一路の準備を進めており。
台湾有事を想定するアメリカは裏側に回って二正面作戦。
NATO諸国の温度差の中、武器の生産性が勝負の分かれ目になる様相。

ロシアもウクライナも絶対に引かず消耗戦となり、南部と東部の奪還を争う。
人口流出は戦前から始まっていて、ウクライナは国家のテイをなさない。
国土再建の話し合いは妄想でしかなく、まず泥沼から世界がどう脱出するのか、だ。

アメリカのインフレは落ち着きそうだけど、EUは冬に向けて厳しい経済状態が続く。
予想外に金を持ち息を吹き返すロシア、国民は民族的に耐久力がある。
ロシア国民が父権的な強さを求める限り、プーチンが勢いを失うこともなく、戦争が続く。





■ ボクが台湾を好きなわけ
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台湾へはお粥を食べに行くの、夜市で胡椒餅を食べるの。
そんな悠長なことを日ごろ言うのは、台湾が好きだから。
昔々、西郷どんが攻めていき迷惑をかけましたが、仲良くしたい。

台湾が好きだったのは小学4年生の時に、ボクの隣りに留学生が座ったの。
李瑞淑さんは賢い子で、漢字の書き取りテストではよく教えてくれた。
ただ、古い漢字を書いて、ボクは高橋先生にどつかれはしたけれど。

そのまま持ち上がったクラスだけど、仲良くし続けていた。
家はちょっと離れていたけれど、見るからに成金的に大きな家に住んでいた。
お嬢さんは卒業と同時に台湾に帰ったけれど、握手をして泣いてお別れした。

小さい思い出があるから、今でも台湾には好感している。
だから台湾と名がつけば、ちょっと買ってみるかなとなる。
もし、ロシアからの留学生と席を同じくしていたら、こんなにも嫌いにならなかったかな。





■ オリビアが亡くなって
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オリビア・ニュートン=ジョンが亡くなった、合掌。
73歳とは、ちょっと惜しいと思う。
彼女が乳癌になって、メルボルンに癌専門の病院を作り、寄付をした。

その病院で、友人のデイブは癌を治してもらっている。
ステージ4から寛解に至り、嬉しく喜び、オリビアに感謝していた。
自身の病気がきっかけでも、広く人のために寄付をする、えらい女性だった、合掌。





■ 不死鳥と見るのは希望が欲しいから
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ドイツの娘は言う、
 昨年は30℃超えの日が数えるほどしか無かったのですが、今年は世界各国同様、ドイツでも30℃超えが続いています。先日はついに34℃。湿度に+して40℃近くなる日本に比べると、暑くはないと思ってしまいますが、ドイツではクーラーが浸透してないので、マスク着用での電車内はかなり暑いです。


欧州の旱魃、熱波、異常な高温と乾燥、山火事。
明らかに何かがおかしいと思うこの頃、Phoenix は現れるのだろうか。
個人的な努力で何かが変えられるとは、思えなくなってきている。

それでも、今週こそ、今月こそ、心の晴れる話を読みたい、聞きたい。
やっぱり大谷翔平さんに期待するしかないのかな。
市川で過ごすお盆、次の課題図書に突入、そして高円寺へ飲みに行く。




ファイト!





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エマニュエル・トッド   [読書 本]


しんどいことが多くて、3か月半あまりブログを遠ざけていました。
死んだ子の年を数えてもと、賢者が言いました。
そうだよなと、振り返ることは避けて、住環境を変えることで、前進。


気分を変えるためにもタイトルを変更しました。
日曜日には愛車Mで、ドライブを楽しむんだ。
そういう大人しい普通を演じてみようと、週刊「サンデーM」にしました。

猿は木から落ちるがまた昇る。
お猿さんなら木から落ちたらまた登るのでしょうが、私は怖い。
浜田省吾の「日はまた昇る」みたいに「昇る」のがいい。


どの道を歩いて行こうと
君は君の その人生を 受け入れて楽しむ他はない
最後には 笑えるように
     (「日はまた昇る」浜田省吾)




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近しい人、近しい友の死は、あとになって切ないほど自分の身に迫ってくるものだ。沈黙が切ない。その時はへこたれてもいい。それでもともかく、人は歩きだすしかないのである。
  (「もう一度、歩き出すために」伊集院静)

たかが新書の腰巻を立ち読みして、そうだよなぁ、と思うのである。
それでもともかく、なんだよな。
残り時間まで失ってはいけないと思うの。




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散る桜 残る桜も 散る桜
         (良寛和尚)

心得て、覚悟を決めて、取り舵いっぱい。
春の宴は避けて通り、人混みには近づかない。
傷つけられたくはないので、バカには近づかない。




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ソ連時代から暴力的だった国が、暴挙に出ている。
日本が立ち位置を間違わないように、気を付けて欲しい。
シベリアに引っ張られて、強制労働させられても、私には体力がない。




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去年、エマニュエル・トッドの『老人支配国家 日本の危機』を読んだ。
この方のものの見方や切り口が気に入っている。
彼が寄稿する「文藝春秋(5月特別号)」をポイントで買って来て読んだ。

アフガニスタン、イラク、シリア、ウクライナと、米国は常に戦争や軍事介入を繰り返してきました。戦争はもはや米国の文化やビジネスの一部になっています。こうなってしまったのは、戦争で間違いを起こしても、世界一の軍事大国である米国自身は侵攻されるリスクがないからです。だから間違いを繰り返すのです。

ポーランドとウクライナが協働する動きを見せたら「危険あり」です。

この視点で注視していきたいと思うのです。
世界戦争の様相を呈したら、経済的に、日本は致命傷を負います。
株価は、炭鉱のカナリアのように怯えています。




ファイト!





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『コロナと潜水服』   [読書 本]


子育てを失敗したのだと思う。
よその家の子がどう生きようが、オレの知ったこっちゃない。
ただ、金銭トラブルを起こす親を見れば分かるやろと、自分の娘なら諭す。

婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する、と憲法24条では言う。
だから、妻の友人や両親が反対や反感を持っても、自分は今の妻と結婚できた。
ただ、それって、オレ、一般の日本国民だからやもん。

今さら家と家の結婚と、子どもを縛るのは難しい。
しかし、日本国民としてのパスポートをお持ちでないなら、お立場があるでしょ。
自由が拘束されて、何不自由ない生活をしている皇族の暴挙に驚いている。

歴史そのものを生きる皇族が、カネの問題だらけの母親と、結婚するわけではないが。
人の金で留学し、裕福ではない育ちながら、NYで大学院に行き、司法試験を受ける。
皇族にリーチなしで、それだけの金を誰が出してくれるのだろう。

各種儀式を返上しと、節約するから良いというわけではない。
余計な金、特に人件費や手続きを浪費させて、愛を貫く茶番。
あと何十年かの時間の中で弟が天皇となり、義理の兄は、その母親は。

法律がなく、解釈だけでは身動きが取れないものを、勝手にシンドバット。
立場をわきまえないじゃじゃ馬に、不快感が増す。
アヒル口をしても、好感は持てないし、月も太陽も、こんな不快感は生まない。





『コロナと潜水服』 奥田英朗/光文社(2020年12月30日 初版1刷発行)
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短編小説は人生を切り取った断面図だという人がいた。
昔、片岡義男は事件を通過した登場人物の変化に、ストーリーが発生すると定義した。
事件を通過した登場人物 Aが、A’に変化するところにストーリーが生まれるという。

ヨーグルトの封を開けた時に見る液体。
ホエイとか乳清と言い、それだけではヨーグルトと呼べないが、ヨーグルトでしかない。
切り口が重要だけど、短編小説には仕掛けもあり、作家の癖も出る。

さて、手に取って読んだ作品、若い人には好感できるかもしれない。
東野圭吾の短編がつまらないのは、切り口より仕掛けに重点があるからだと思う。
時にこの方の短編を読むにつけ、こう来るだろうなと容易に想像がつく。

断片的な待ち時間を埋めるのに手にした本。
最後の「パンダに乗って」という作品は好きな部類に入る。
ファンタジーと呼ぶ仕掛けなんだけど、出会いを確認する旅は好きだ。

何十年という時間を交錯させる短編が書けたら面白いと思う。
何が起きたか分からないけど、確実に何かを感じていた時間。
後にそれが交錯して、一瞬の出来事で一生が決まる偶然、それを確認する語り手。

真剣に肩に力を入れて読む大感動本ではない。
でも、読み終わって少しだけ、あの日の出来事を思い起こしたりしている。
少し触発してくれた本、次の読者である妻は、どう読むか、彼女の机に置いておく。





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前日の雨が、土手から染み出して、河川敷の道は川のように濡れている。
肌寒い朝だから、長ズボンを履いていたが、裾は跳ね上げたしぶきで濡れた。
伴走するコウモリが不気味で、わぁ、って声を出し手を振るいながら走った。





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しばらく雨模様の日が続き、室内干しが続く。
暑さが和らいだ分、洗濯の量は減ったけれど、室内干しの鬱陶しさが続く。
ピーカンの洗濯日和はいつやってくるのだろう。




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河川敷の水たまりに、シラサギが集まっている。
溺れたミミズでも狙っているのだろうか、不明である。
丸投げ辞任の首相は追い詰められての暴挙、そのくせ株価高騰。

責任を伴わない自由は果たして、許されるものなのか。
皇族の義務と責任、首相の義務と責任、少額納税者でも文句は言いたくなる。
オレの文句は簡単、勝手にしろ、オレは娘主催の今夜のお誕生会を楽しみにする。




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『アーモンド』   [読書 本]



いまなんじ? 2時半だよ。
おさんぽいついくの? あと30分したらだよ。
義母様の和室に正座しながらの問いに、妻が答える。

犬みたいだけど、散歩を楽しみにして、義母様は歩いて疲れて夜にはよく眠る。
そういう、良い循環を造れば、あまり問題は起きず、乱れることもない。
ただ、義母様の精神が安定せず、抜き打ちの、突発だけが怖い。






『アーモンド』 ソン・ウォンピョン/祥伝社(令和元年7月20日 初版第1刷発行)
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 SNSの急速な普及により、情報のやり取りは以前よりもはるかに緊密かつ大量に行われるようになった。しかしその一方で、人と人との直接のふれあいは減り、その分、ふれあうことで育つ感じる力、共感する力も弱くなっているように見える。◆現代を生きる私たちは自分に関係のあることでなければ、たいていは「感じても行動せず、共感すると言いながら簡単に忘れ」(p245)て暮らしているのだ。◆ところが、物語の中のユンジェは、誰も近づこうとしなかったゴニの心を理解しようとする。感情が分からないがゆえに、本物の共感とは何か、と問い続けるのだ。そして、ゴニと向き合う時間は、ユンジェに「愛」というものを気付かせる。  (p265/訳者あとがき)



扁桃体が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳の高校生、ユンジェ。
目の前で祖母と母が通り魔に襲われたときも、ただ黙ってその光景を見つめているだけ。
母は、感情がわからない息子に、感情を丸暗記させて、普通に見えるように染める。

誰だったかな、映画評論家の人が、大いに勧めていた。
AI が感情を学習して上書きしていくような、不思議な物語。
喜怒哀楽の感情を定義していくことは可能なのか。

久々に楽しく読んで、嘘つき韓国は嫌いだけど、この本は勧めてみよう。
比喩表現などを見ているとこの作家、もしかすると村上春樹のファンかもしれない。
村上春樹的な対象の観察と表現を感じた。




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人は落ち込んだり、不運に見舞われたり。
生きていればつらいことの連続だ。
でも、誰かに褒められることがあれば、また前を向くことが出来る。

人の役にさえ立っていれば、喜びは後からついてくる。
あの人と過ごした楽しい日々、思い出は消えることがない。
人を悪く言うのは嫌い、あの人が教えてくれたこと。




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大相撲初場所、大栄翔と北勝富士の立ち合いでは、頭蓋骨のものすごい音がした。
この一番だけは迫力満点の、物凄い相撲だった。
大関の不甲斐なさが、横綱の不甲斐なさを隠す初場所、休場者の多いこと。




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新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない。
感染力が高いとされる英国型の変異種の、市中感染が疑われる事案が発生した。
これはかなりの悪さをしそうで、暗澹たる状況が想定される。

変異種は、強毒化して重症化する危険性はないのか、誰か教えて欲しい。
ところがコロナに関しては全て、わからない、という現状。
むかし竹槍で戦わそうとした日本軍だが、マスクと手洗いは違うよね。

欧米の爆発地域の報道を見ていたら、やはりマスクをしていない人が多い。
日本は、ほぼすべての街行く人がマスクをしている現実。
ただ、防衛ラインが突破されれば、雪崩を打ちそうで怖いと思っている。



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『半沢直樹 アルルカンと道化師』   [読書 本]



法事・京都遠征の旅の友に本を1冊持参。
素敵な1冊を読むために、新幹線ではビールを飲まず、珈琲のみ。
一気に読み終わってしまった。




『半沢直樹 アルルカンと道化師』 池井戸 潤/講談社(2020年9月17日 第一刷発行)
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p181
 結局、世の中の事象には表と裏があって、真実は往々にして裏面に宿る。
 人が見たつもりになっているのは見せかけで、背後に回れば思いがけない真実が存在し、表向きの矛盾も理不尽も合理的に語りつくされるのだ。

 耳にすることは事実ではなくて意見。目にするものは真実ではなく視点。   (第16代 ローマ皇帝)


池井戸潤の小説を読んでいると時々、東野圭吾の小説を読んでいる気になる。
全く筆は違うのだけど、テンポの軽快さと、推理させていく卓越したカット。
なおかつ、人物を掘り下げる丁寧さ、推理小説ではないのだけど、圭吾ふう。

最近の書籍は1冊が、1600円とか1800円と高額。
しかし売れっ子作家は、古書店やメルカリでも、買取価格も高く設定される。
でも、学生時代と同じく1冊を回し読みし、学生じゃないから、誰かにあげてしまう。




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既にプラス思考になれるのは、一期一会の精神。
今後は、一生に一度と思えるような体験を、選ぶ。
老後の貯えも目途が付けば、時間を惜しんで、楽しむことを優先。

読みたい本を読み、見たい映画を見、講談や落語を聞きに行く。
後に回していたら、結局、一生に一度の機会も逸する。
そんな風に思いながら、倍返しの原点を楽しく読んで、スッキリ!




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TBSドラマ「半沢直樹」が終了した。
勧善懲悪ものの醍醐味を現代版にして、かつ、テンポアップ。
複数の原作を1回に注入して濃厚な内容、引っ張らない内容がスリル。

引っ張るのは歌舞伎役者が複数登場していて、1つ1つの顔芸は引っ張る。
まあ、憎たらしいったらありゃしない、その大袈裟な顔芸でさらに憎たらしい。
そうやって叩きつけられた後、水戸御老公の印籠みたいに大逆襲が痛快。

小逆襲で少しスッキリし、さあ今回こそ大逆襲と思えばさらにピンチ。
そうやってマグマのように溜まっていく怒りが、一気に噴き出る快感。
世の中の嫌なことが鬱積しているので、代弁してよ、カタルシス。




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さて次は何だ、かかって来い。
そんな心境が生まれ、読書の秋に突入する。
映画も溜まっているけど、まずは、食欲の秋かな。




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明日から10月。
天気予報も外れ始めたけれど、こころはピッカリ秋晴れの、空。
絶好のドライブ日和は、出来る限り、カメラを持って、お出かけだ。

コロナ感染者数が、微妙な数字を出し続けている。
3密を避け、手洗い、マスク、酸素飽和度(SpO2)93以上。
検温は入店時に測られるようになったので、酸素飽和度は各自チェック。



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