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『いつかの君にもわかること』   [映画]


キシダは馬鹿だと、多くの方が思っていると感じる。
でも、同姓の方々には可哀そうな話ではある。
あれほど世間一般と感覚がズレていては、アホにしか見えない。

一国のリーダーでありながら、やることなすこと全てが手遅れのキシダ。
歩きながら天寿を全うしそうな大統領も困るけど、日本国のリーダーは。
後出しジャンケンばかりして、それで負け続けるのは、何かが足りない。


キックバックの話が出ると、1995年に北海道教育界を揺るがした裏金問題。
北海道新聞が先頭に立って、当時の管理職が物凄い叩かれ方をした。
校長と事務長が結託してカラ出張を乱発して、裏金を生み出していた。

組織的であったし、検証できない工作も緻密だった。
そうやって生み出した「裏金」で文部官僚を接待しまくっていたのだ。
新聞を読むのが嫌になるぐらいの、桁違いの巨額の金を、カラ出張で生む錬金術。

エライ校長先生ですら手法を受け継いで脈々と。
自民党よオマエもか、こいつら落とすしかないのだけど、後援会は頑張るのかしら。
裏金問題で自殺する先輩もいたけど、正直に話して出直そうよ政治家さん。




『いつかの君にもわかること』
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■ 作品データ
 原題/Nowhere Special
 制作年/2020
 制作国/イタリア/ルーマニア/イギリス
 内容時間(字幕版)/96分
 ジャンル/ドラマ

■ 解説 余命わずかなシングルファーザーが、4歳の息子の新たな家族を見つけようと、里親探しに奔走。「おみおくりの作法」のU・パゾリーニ監督が新たに放った感動の人間ドラマ。窓拭き清掃員として働きながら、4歳の幼い息子マイケルを男手一つで育てている、シングルファーザーのジョン。まだ33歳の若さながら、不治の病を患い、余命宣告を受けた彼は、息子の将来のために新しい家族が必要と、マイケルを養子にしてくれる里親探しを始める。理想の家族を求めて、何組もの家族候補と面談を重ねるジョンだが、いざとなると踏ん切りがつかず、なかなか決断を下すことができない。果たして父子の運命は?


リハビリ中の妻のリクエストで録画し、一緒に見た。
自分の中では全くなかった視点で、ある意味で新鮮だった。
同時に、自分は何てお気楽な人生を生きているのかとも思った。

子育ては終わり、無罪放免ではないが、生きなければという義務感は消えた。
子どもが小さいとき、将来を考えて保険めいたことは妻が手を打っていた。
とにかく働いて、定期収入、安定収入を確保するのが親としての、使命感だった。

自分が癌になって、子どもたちが路頭に迷うことなど考えもしなかった。
お気楽な私は、飛行機が堕ちても自分だけは歩いて帰ってくるような。
そんな根拠のない絶対安全に自信を持っていた。

だから映画の中で切実に、4歳の息子の里親を探す姿勢が新鮮だった。
全部オレが引き受ける的な錯覚をした親だったから、自分は幸せだったのだ。
おそらく子育ては終わり、美人三姉妹は確実に社会人として役割を果たしている。

ある意味で、自分は幸せだったんだと振り返り、妻や子どもへの感謝の念がある。
明日、自分たちが食べる物の心配もしない贅沢を自分は生きている。
あの世へは手ぶらで行くしかないのだから、さらに断捨離を進めるかな。




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妻が病院に行き、義母様訪問をする間、住宅展示会場に行った。
車を止めて、ゆっくりと、あれこれの家を見て歩いた。
これがいいなと思ったのは、賃貸もしながら二世帯でも住む家。

おや、これなら犬も飼えるかなと妄想族。
いまの私の救いは妄想だけ。
現実逃避が、いまの一番の栄養だ。




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お風呂上りに共用スペースで血圧を測った。
そして飾られた花を見ると、何となくクリスマス。
今年はデコレーションケーキを1つ、アイスケーキを2つ予約している。

今はまだ、妻と外食できる状態ではない。
だから、自宅で楽しもうねって、バカみたいにケーキを予約した。
いまはただ、妻のリハビリを援助する(ふりをしながら)、一緒に映画を見る。




ファイト!






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『RRR』   [映画]



こいつら、ひでぇな、蛮行、愚行、野蛮でかっこ悪い奴らだ。
そう思ったのは、アジア大会の男子サッカー、日本対北朝鮮の試合。
あいつらスポーツじゃなく、まさに戦闘行為。

試合が止まってピッチに入った日本側のスタッフからペットボトルを略奪。
その時に、腕を振り上げて威嚇行為をする、まるでガキか猿の態度。
人の国にミサイル飛ばして威嚇行為をする国だし、迷惑な奴ら。

レイトタックル、ボールではなく足を蹴りに来る、カニばさみで倒す。
やっちゃイカンことのオンパレードに、あの半島の民族性を見た。
しかも戦争中の北の、異質な価値観の教育のたまものだ。

そんな国や、その仲間たちに取り入ろうとする議員さんにもバカかと思う。
そもそもルール違反が常態で、威嚇と威圧がコミュニケーションの基本って何よ。
お隣さん3ヶ国、みんな核保有国かい、困ったもんだ。




   『RRR』
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■ 作品データ
 原題/RRR (Rise Roar Revolt)
 制作年/2022
 制作国/インド
 内容時間(字幕版)/180分
 ジャンル/アクション/冒険

■ 解説 第95回アカデミー賞で挿入歌「ナートゥ・ナートゥ」が歌曲賞を受賞。世界的に大反響を呼んだインドの娯楽超大作。監督は「バーフバリ」2部作のS・S・ラージャマウリ。1920年のインド。圧政を敷く英国人総督の一行は、ある村にいた少女を総督府があるデリーに連れ去る。部族の守護者ビームは少女の身柄を取り返そうと、仲間たちとデリーへ。そこにある警察で働く警官ラーマは、英国人の署長にビームたちを捕まえるよう命じられる。やがてビームとラーマは互いの正体を知らないまま交流を始めて友情を深めるが、ビームは少女を救い出すべく、パーティーが開かれている総督の公邸に乗り込み……。


面白い、実に面白い映画だった。
振り返れば3時間、確かに長いかもしれないが楽しかった。
これは恋人と一緒に映画館へ見に行って、ときどき手を繋ぎたくなる。

SFXも駆使して非常に新しい映画なんだけど、昭和を感じて見ていた。
想像を絶することはなく、あり得ないのだが全てが予定調和。
常識を越えてそこはみんなで踊っちゃえ、という底抜けの陽気さが良い。

主義主張もお構いなく、瀕死の状態でも薬草を使えば簡単に復活する。
コミックの世界、劇画じゃないかと突っ込むこともなく、楽しめた。
昭和の日活、無国籍映画のような定型で、映画に没入できる。

インドって、次に世界征服に至る国だろうが、片鱗は垣間見た。
この国を敵に回すと手強いなと思いながら、インド映画を見る機会が増えそう。
娯楽はこれでなくっちゃ、妻が回復したら、一緒に踊りたいナートゥダンス

忙しい娘たちにも、息抜きをしたい時はどうぞとお勧めしよう。
ちょこっとだけ凹んでた私も少しは回復傾向だ。
山田洋次監督が言うように「重苦しい時代だから笑いたい」ボクです。



生きる価値は どれだけ多く笑ったかである
             (ヴィヴァルディ)




笠置シヅ子の記憶
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笠置シヅ子と言うと、子どもの頃に見たTVドラマが始め。
確か役柄は回転焼き屋のおばちゃんで、軽妙な大阪弁の語りが面白かった。
いや、語りよりも「へ」の字に垂れた眉と目が、楽しい気分を誘っていた。

遅れて入った大学で、文学部の必須「映画研究」の毎週課題がキツかった。
オールナイトで映画を見てレポートを書いていたが、分析癖がついてしまった。
黒澤明監督の『酔いどれ天使』を見た時に、笠置シヅ子との再会に驚いた。

回転焼き屋のおばちゃんが映画の中で歌ってる、踊ってる。
服部良一作曲、黒澤明作詞の「ジャングル・ブギー」だった。
歌い踊る熱量に当てられたが、回転焼き屋のおばちゃんは売れっ子歌手だったのだ。

同時代を生きたわけではないが、重苦しい時代を明るく笑顔を振りまいたのだろう。
インド映画のさらにアップテンポの歌と踊りに、引けを取らないものがあった。
その笠置シヅ子を描いたNHK連続テレビ小説「ブギウギ」は、大いに期待である。

さらに恥をさらせば、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドで初めてブギを理解。
BGMに使ってレポート作業というわけにはいかないが、ブギウギに期待。
宏池会の傀儡キシダを笑い飛ばすために、笠置シヅ子を聞くさ。




小さな町の小さな山車と祭り
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伊東の少し山に入った神社、秋祭りなのか、鎮守の森から山車が出発する。
防災無線で連絡があり、法被を着た人が山車を引き、ゆっくり移動する。
少子高齢化の山あいには、神輿の担ぎ手もなかろう、山車を引くのが良い。

少しばかりの山路を、大勢の御隠居さんが引く山車。
終われば何やら振る舞われるのだろうか、参加に迷う。
コミュニケーション能力の乏しい私、飲み会だけなら参加したい。

小さな神社がいくつかあって、それは町内ごとなのでしょう。
おでんの具材を買いに行く道すがら、楽しそうな光景を見る。
駅に近づくほど、鎮守の森にキッチンカーが来て、新時代の屋台。


朝夕はひんやりした空気がすがすがしい。
毎夜の祭り囃子の練習は終わったようだ。
真っ白い大型犬の吠える声しかしない夜、そういうのも好き。




ファイト!





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『水は海に向かって流れる』   [映画]


NHKの6時代のニュースは地方局に切り替わる。
住んでいる場所や旅先の地域のニュースでローカル色が濃い。
特に、ご当地出身力士の「本日の取り組み」が流れ、面白い。

現在、静岡局は大いに盛り上がっており何度も映像を流す。
翠富士が勝ち越しており熱海富士が優勝に絡んでいる。
地方局のアナウンサーのノリは凄いが、楽屋落ちめいて少しだけ引いてしまう。

それでも熱海富士の純情ふうな緊張顔と、嬉しくて笑う顔のギャップが良い。
北斗富士も笑うと可愛いが今は熱海富士の笑い顔が好きだ。
富士山が好きで「富士」を追のだが、我が身を思い、不細工でも可愛い笑顔が好き。




『水は海に向かって流れる』
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■ 作品データ
 制作年/2023
 制作国/日本(ハピネットファントム・スタジオ)
 内容時間/123分
 ジャンル/青春・恋愛ドラマ

■ 解説 シェアハウスを舞台に《年の差10歳》の2人が綴る、爽やかな“ときめき”と“感動”の物語通学のため、叔父・茂道の家に居候することになった高校生の直達。だが、どしゃぶりの雨の中、最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊さんだった。案内されたのはまさかのシェアハウス。いつも不機嫌そうにしているが、気まぐれに美味しいご飯を振る舞う26 歳の OL ・榊さんを始めとし、脱サラしたマンガ家の茂道(通称:ニゲミチ先生)、女装の占い師・泉谷、海外を放浪する大学教授・成瀬)…と、いずれも曲者揃いの男女5人、さらには、拾った猫ミスタームーンライト(愛称:ムー)をきっかけにシェアハウスを訪れるようになった直達の同級生で泉谷の妹・楓も混ざり、想定外の共同生活が始まっていく。そして、日々を淡々と過ごす榊さんに淡い想いを抱き始める直達だったが、「恋愛はしない」と宣言する彼女との間には、過去に思いも寄らぬ因縁が……。榊さんが恋愛を止めてしまった《本当の理由》とは・・・?


このポスターの「映画」の所が「小説」になっただけの表紙の文庫本を読んだ。
同名の小説だが、コミック3巻の文字化であり、映画のシナリオ原作でもある。
言い方を変えれば小説を忠実に映画化していた。

大阪へ移動する前日だったか、機内で南海電車で阪急電車で、移動の読書。
軽く読めそうな本を探して、広瀬すずが表紙だというだけで買った。
実際、文庫本はサランラップで巻かれていて立ち読みすらできなかった。

立ち読み阻止の文庫本なら、きっと軽いのだろうと、移動疲れの中で良い読書。
振り返ると「お姉さん」を好きになることが多く、10歳上のバイト先女性もいた。
淡い気分で読んでいたら違っており、少しばかり訳ありだった。

それぞれの両親がW不倫し、家庭は壊れて、それぞれの息子と娘。
娘は母親に対して傷つき時間を止めて、息子はまだ子どもで何も知らない。
娘は26歳になり、息子は16歳になり、出会うのだが。

あり得ない話だろうと思われる個所は幾つもある。
それでも「箱庭に閉じ込めて考える人生」としては、降りかかっている断片はある。
子どもの力ではどうしようも出来ない親の身勝手な不条理、それによる見えない傷。

オレだって引き摺ってんだよと思えるものがある。
我が子にもあるだろうし、教え子たちにも落としてきたかもしれない。
確実に人生が終わる季節の訪れの中で、若い人が傷つくことがないように願う。

それでも訪れる不条理。
自分はどのように闘ったか、誤魔化して来たか。
思い通りにはいかないということだけを理解する、大人の道だったかな。



ドラマ『だが、情熱はある』でオードリー春日の役をした戸塚純貴が良かった。
ドラマ『最高の教師』で優等生役をした當真あみが陸上部で美しい走りをしていた。
というふうに、ドラマ好きが知る脇役たちも好演する映画だった。




暑さ寒さも彼岸までの小休止
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海の家が解体されて、サーファー以外は海に入る人もいない。
また来年の夏まで、波に浜も削られるまま、時を待つ。
気温が30℃を割り少しだけ過ごしやすくなったように思う。

ところが長期予報では、10月にも真夏日があるようなことを言う。
水害や熱波の被害を考えるなら、本気で何とかせねばならぬぞ。
と言って私一人の力では何ともできず、習近平を頼るしかないのか。





市会議員が国を動かすのか
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市議会議員選挙のポスター掲示板で見た。
それぞれが公約めいた事を書いているけれど、驚きの1枚。
たった一言「マイナ保険証は中止を!」と並び、名前が書いてあるだけ。

お年寄りが多い街では何となくムードで1票を投じるのだろうか。
ほぼ国策のリニア新幹線を止める知事もいる。
最高裁判決が出ても基地工事はならぬと、国連で演説する知事もいる。

自由だ
民主主義だ
平和だ




中国、処理水で邦人の監視強化 拘束検討も
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共同通信社の保養施設は瀟洒な建物(いい記事書いてね)

共同通信 9/17(日) 21:00配信
 日本政府が2021年に東京電力福島第1原発処理水の海洋放出処分を正式決定して以降、中国でスパイ摘発を担う国家安全部門が、中国の政界や経済界に深く関わっていると見なした邦人に対する監視を強化していたことが17日、分かった。特に放出を巡る日中間の協議に関わる人物らの身辺調査を水面下で進めたという。拘束も検討した可能性がある。複数の関係筋が明らかにした。





親中派の議員さんよ邪魔しないでよ
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外国人を人質にするかのような危うい姿勢を見せる中国。
原発処理水の海洋放出処分以来、日本人の拘束も検討した可能性がある中国。
そんな危険な国への渡航に政府(外務省)は警鐘を鳴らさない。

外務省の「中華人民共和国(中国)危険・スポット・広域情報」では、危険視せず。
●新疆ウイグル自治区、チベット自治区 レベル1:十分注意してください。(継続)のみ。
拘束を検討すらされていないアメリカは、しかし、レベル3で注意を喚起している。

アメリカ政府のトラベルアドバイザリー
2023年時点では中国、マカオにおいて米国人が恣意的に身柄を拘束される可能性があるとして治安や感染症上の懸念とは無関係に高いレベルのリスク評価が設定されています。
中国本土及びマカオに対し「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider travel」が設定されています。


アメリカに尻尾振り、中国に擦り寄り、国民を人質に取られる危険を顧みない。
拉致された国民を救出にも向かわず、右見て左向いて、中国、アメリカ。
いい加減に相互主義、依存ばかりしないで、ビシッとやり返そうぜ。




ファイト!




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『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』   [映画]



台風が通過しても、暑さは彼岸まで続くのかな。
横綱・照ノ富士の休場は寂しく思うが、若手の台頭を期待したい。
ニッポンを洗濯してくれる龍馬よ出てきて、粗大ゴミ中国も処分してね。

週末は20代の若手と語ることが多くて楽しかった。
おかしいですよねと政治、経済への具体的な疑問と怒りを聞く。
勉強家の若者が身近にもいて、未来への灯り、正しく頑張れよと激励する。




『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』
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■ 作品データ
 原題/She Said
 制作年/2022
 制作国/アメリカ
 内容時間/130分
 ジャンル/ドラマ

■ 解説 大物映画製作者ハーヴェイ・ワインスタインが、何度も繰り返した性暴力を記事で告発した、ニューヨークタイムズ紙の女性記者コンビの奮闘をたどる、実録社会派映画の秀作。2017年から世界的に注目された、セクハラ・性暴力を受けた女性たちが抗議の声を上げる“#MeToo(私も)”運動。そのきっかけになったのがワインスタインの一連の事件。これらを入念に取材したM・トゥーイーとJ・カンターがピュリツァー賞に輝いた実録小説「その名を暴け‐#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い‐」を映画化。被害者の女性たちの悲痛な告白、その代弁者になるべく全身全霊を注いだ記者コンビの苦闘に心が震える。


被害者たちを脅迫したり口止め料を払ったりして真実を隠していた。
というようなことは容易に想像できる。
カネと人事を握ったパワーを権力と呼び、権力者は逃げ切る。

権力者が手を汚していても気づかないふりをし、諦めに慣れてしまう。
おそらく、身近な場所で泣き寝入りをしている人もいるのだろう。
怖いのは、大なり小なり自分も加害者側に居たのだろうと思う昭和人間。

最近、やけに急激に色々なことが変わって戸惑うことも多い。
それでも新しい時代が少しでも明るく良い方向へ向かうように願っている。
告発者を支える視点や姿勢を持ちたいと思った。

大上段から振りかぶって大朝日、大毎日が展開する糾弾がむなしい。
英語発信のニューヨークタイムズはネット配信も伸びを期待できる。
衰退する大朝日が嘘を書かなければなと、映画を見ながら思った。

不思議なことに、映画では新聞社でも活躍しているのは女性、要職にも女性。
世相を反映しているのだろう、息苦しく感じる日本の女性も力強くあって欲しい。
映画の中の論理が正しいとは思うが、日本では通用していないのかもしれない。

出来ることは少ないけれど、しっかり考えようと思う。
ささやかではあるけれど、家庭の中の女性を尊重する。
うん、ママを大事にする、それしかできないのが現状だ。




■ 映画を見ていて思ったのは名誉のこと
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東京駅丸の内南口を出て左にあるKITTE  

漢文の授業、司馬遷の史記で「伯夷叔斉(はくいしゅくせい)」をやる。
すると「天道是邪、非邪」(てんどう ぜ か ひ か)が付随してくる。
天道(天の道理)という者は正しいのか、間違っているのか、というタイトル。

仁徳を積み、行いを清らかにする伯夷・叔斉は、餓死してしまった。
罪のない人を殺し暴虐で勝手気ままな振る舞いをした者が、天寿を全うして死ぬ。
もし天道があるとすれば正しいのだろうか、間違っているのだろうか。

司馬遷の境遇を考えれば、当時あってはならない疑問を差し挟むのは納得できる。
それから2100年が過ぎた現在も、変わらない人間社会という世界。
映画ではないが、悪い奴ほどよく眠る。




■ 映画を見ていて思ったことはジャニーズ
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台風直前の江戸川の土手を歩いた  

この映画を見ていて思った一つがジャニーズ事務所の問題。
おそらくTV放送では「どのようなこと」かは語れないでしょう。
同性に対する性被害という歪みが、権力を盾になされた事実は大きい。

だが事務所は、ファンを重視して被害者を無視した更生を企画する愚挙。
長年にわたり少年の夢と人生を踏みにじり騙した代償は大きいのだが無自覚。
ニューヨークタイムズのような正義がこの国にはなかったと言うこと。

映画の加害者プロデューサーは合計40年近い禁固刑が言い渡されている。
彼は獄中死するしかなく、敏腕の名誉も剥げ落ち、苦しむのだ。
だがジャニー氏は温かく見送られ名誉の中に消えて、天寿を全うした。

加害者が生きているうちに正せなかった日本。
こういうのを見せられながら思うことは、晩節を汚すことなく生きると言うこと。
いい人ぶるつもりはないけれど、いい人でありたいと思う。




ファイト!





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『憧れを超えた侍たち 世界一への記録』   [映画]


久しぶりに伊東に来て思う。
蝉の鳴き声も少なくなり、ヒグラシの鳴き声は聞こえなくなった。
かわって夜には秋の虫たちの鳴き声が聞こえる。

日陰や山の斜面を吹く風には涼しさが混じっていて、秋を感じる。
それでも日中は直射日光が暑く、残暑も彼岸までのことだろうよ。
早くも9月、この先どうなるのかしらボクたちとニッポン。




『憧れを超えた侍たち 世界一への記録』
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■ 作品データ
 制作年/2023
 制作国/日本
 内容時間/130分
 ジャンル/ドキュメンタリー

■ 解説 2021年12月、誰よりも野球を愛し、選手を愛する指揮官・栗山英樹氏の熱き魂の全てを捧げる日々がはじまった。目標は2023年3月開催「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC[トレードマーク]」での3大会14年ぶりの世界一。史上最強にして最高と言われる侍ジャパンがいかにして誕生したのか。完全密着したチーム専属カメラだからこそ撮影できた試合だけでは見ることができない貴重映像とともに侍ジャパン世界一への軌跡を振り返った完全密着ドキュメンタリー映画。


HOTCOOL さんのブログで知った、Amazonで見られるって。
Amazon Primeで映画を見るのは初めてだけど、ドラマは見ていた。
早いもので9月といいながら、半年前の出来事が大昔に感じてしまう。

FIBAバスケットボール・ワールドカップを見ている。
8月27日 (日)、フィンランド戦の大逆転を妻と見て涙を流した。
このWBC侍ジャパンの記録映画も妻と見終わって、涙を流した。

困ったもんだが涙腺が緩んでいるのだろうけど、共に戦ったのだ、疲弊。
ギリギリの戦いの舞台裏、スーパースターたちの緊張感が伝わる。
今の時代、こんなんことを言っちゃいけないが、源田選手は男を上げたなぁ。

頑張るなんて、たやすく言うものではないと思う。
妻がポツリと言うのは、ダルビッシュも大人になったね。
日ハム時代のヤンチャな停学少年が、円く優しく素敵になった。

映画終了後、妻が台所へ行く。
クレジットロールも終わった時、映像が数秒流れる。
この落ちが面白いから、ママを呼んでそこを再放映、面白い。

野球、ドラマ、スポーツ好きには必見の映像だと思う。
まだこれから年末にかけて、地上波でもやるのじゃないかしら。
少なくともWBC特番は、視聴率が稼げると思う。





■ 中国への理解は示さない
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成田空港で隠れていた      

中国から電話がかかり、一方的に(普段通り)甲高く喋る。
中国に用はないからすぐに切るのだが、おまえら迷惑だ。
声に出して言わないが、生きてる間に中国の崩壊が見たい。

迷惑な「汚染水」イジワル電話。
むかしの日本人も似たことをやってるから何も言わない。
ただ、日本人には羞恥心があり、同じ日本人の馬鹿ぶりを恥ずかしいと思う。

ただ、かの国は世界中に迷惑をまき散らして、大きな顔をする、無知。
ロシアの国民と同じく情報が統制され、「本当のこと」が手に入らないようだ。
そういう情報難民、無知、そのうえ金があるという最悪の現在である。

一党独裁国家、負債がまったく見えない中で、金利が下げられないでいる。
焦げ付きまくっても数字が出ないので、ヤバいよヤバいよ。
不動産投資、恒大集団株は日本の年金機構も買ってるわけだけど、ヤバいよ。

中国の若年(16歳から24歳)の失業率が右肩上がりで下がらない。
6月には21.3%になり、7月から統計は一時停止になった。
日本を叩きまくればいい、中国の言う汚染水以上に、負債が膨れ上がる。




■ 台風12号は熱帯性低気圧になると言うが
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富士山8合目を過ぎてジェト機を目で追う  

台風12号は暴風域を伴わないまま次第に勢力を落とすという。
4日、月曜までには日本の南で熱帯低気圧に変わる見通しだ。
しかし、気になるのは登山への影響。

12号発生までは9月8日、9日の富士山に晴れマークが出てくれた。
しかし12号発生後、雨マークが連日、点灯してしまった。
9月10日、日曜に富士山が閉山となる。

なぜか心が病みかけた者にとって、富士山こそが救い。
今年の登り納めは娘と一緒にと予定しているが、さて。
ギリギリまで天気予報と睨めっこである。




■ 48年という時間
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伊東市役所 正面玄関   

FIBA WC2023 17-32位決定戦 グループO
昨夜のバスケットボール、どのようにして勝つかだったが、最後は焦った。
それでも、結果が出せてよかったし、48年ぶりに五輪出場だという。

48年ぶりと言われても、自分には振り返る過去が十分にあり、驚く。
思えば長生きをしたもんだと、バスケは妻に付き合いで応援している。
部活で顧問もやった経験もあり、本気で日本代表を応援した。

かまいたち(山内)に似た富永啓生選手の3ポイントは圧巻だった。
3Pが入るたびにTV解説者が叫び、さかなクンがなぜ解説しているのか不思議。
解説者は女子代表の馬瓜エブリンさん、さかなクンの声に似ているだけでした。

さてこうなると、次はラグビー。
インカレ水泳も終わり、大相撲9月場所が楽しみになってきた。
若い人の活躍を楽しみながら、生活の終了を整えていく。





ファイト!







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『ザリガニの鳴くところ』   [映画]


禁句を「暑い」と決めても暑いのだから暑い。
地球温暖化だとかそういうレベルではなく、線状降水帯は雨を降らせすぎる。
矢継ぎ早に台風が熱風を送り込み、暑さ爆発である。

下界ではキレやすいオッサンが危ない眼で捌け口を物色している。
近づかないでおこうと思っても、むしゃくしゃして、突っ込んでくるバカもいる。
暑い日には不要不急の外出はせず、映画を見る。




『ザリガニの鳴くところ』
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■ 作品データ
 原題/Where the Crawdads Sing
 制作年/2022
 制作国/アメリカ
 内容時間(字幕版)/126分
 ジャンル/ラブロマンス/青春・サスペンス/ミステリー

■ 解説 アメリカの女性動物学者D・オーエンズが初の小説として2018年に発表し、全世界で累計1500万部を超える世界的ベストセラーとなった作品を映画化。人気歌手テイラー・スウィフトが本作のサントラのために新たな楽曲を書き下ろしたことでも話題を呼んだ注目作。1969年、米ノースカロライナ州の湿地帯で裕福な家庭に生まれ育った青年チェイスの死体が発見され、殺害容疑が、ある少女の身に向けられる。彼女の名はカイア。〈湿地の少女〉とも呼ばれる彼女は、6歳のとき、家族に見捨てられて以来、自然豊かなその地で生き抜く術を身に着け、学校にも通うことなくたったひとりでたくましく生きてきたのだった。人々の好奇と疑いの視線を浴びながら、カイアは法廷で自らの半生を語り始める。


HOTCOOLさんが以前、ブログで紹介していて、やっと見ることが出来た。
本の表紙写真と、本屋大賞のコメントくらいしか予備知識はなかった。
見終わって、なるほどそういうことかと思った。

見終わってから暫くたつと、味のある作品だったなと思うのだ。
いわゆる流行りの「伏線回収」に忙しい映画ではなく。
ある時代の、ある場所の環境設定をこまめに描く努力があった。

映画の結末は想定通り、そして、なるほどであった。
生態系を守る動物としてのヒトの、本質的で原始的な「愛」を見る。
見終えてからしばらくの時間の中で、ジーンと、しみじみと残る。

本編に無関係だが、年齢差からこの世を去るのは私が先だと思っている。
でももし万が一のことがあって、妻を見送ることになれば、私は即死だな。
お別れのための準備の時間を、ちゃんと持たないとな、と思った映画だ。

この原作は動物学者の手によると言われて、納得する。
作品はそういう視線で描かれていたと思うが、作者69歳の処女作。
その年だからこそ、この作品世界を掘り下げることが出来たのかなと思った。




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ドレッシングが切れていて、スーパーへ買い出しに行った。
伊東という小さな温泉街にしては、驚くほど物凄い人で、腰を抜かしそうになった。
按針祭り 海の花火大会ということで、人の流れが海へ、海岸へ。

伊東市の人口はたったの 6万6千人、この花火大会には例年 24万人が来るという。
先日の江戸川の花火大会で、市川市側は 49万人というのを知っているのだが。
往復4車線、中央分離帯ありの国道135号を封鎖して、歩行者天国になっていた。




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さらに驚いたのは、沖に豪華客船が錨泊して、花火見物。
相模灘は初島のすぐ沖で水深1000mとなり、大型船も通航可能。
手の届きそうな沖合に、5万㌧クラスの船がいたのには驚いた。

今回の花火大会に合わせて、2泊3日の「伊東花火クルーズ」があった。
豪華客船「飛鳥Ⅱ」(総トン数 50,444トン)が来ていた。
ツアー代金は、149,000円~723,000円と格差社会。

壊れそうな物干し台に上がって、「いいねぇ~」と言っていた市川市民。
まさにこの世は格差社会だが、来年はママと洋上鑑賞も可能だ。
200人乗りの300㌧クラスの高速船、3000円のツアーもあることを知ったから。




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防波堤や洋上、5カ所からの打ち上げ。
市川の時は川を挟んで小岩からの打ち上げだった。
伊東では、海岸からだと見上げる花火が多く、これも良し。




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消防隊員も、たまには楽しんで仕事をしておくれ。
ハヤブサ消防団なら事件が起きるのだが、伊東にはない。
ドレッシングも買ったし、野菜を食べるために帰宅する。




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帰宅ついでに、屋上バルコニーに上がってみた。
20人ほどの方が鑑賞しており、さすがに海岸より音の振動は少なかった。
下から、上からと花火は見たし、花火鑑賞ボートに乗って見てみたいと思う。


台風が気になる。
キシダの舵取りも危うく、機密情報ダダ漏れの日本、アメリカが怒っている。
ミサイルも台風も、アメリカから貰う情報の方が精度が高いってどういうことよ。

お盆明けまで、映画と室内プールとジムで二十日鼠のように暮らす。
ハルキ村上のように規則正しくはないけれど、生活を刻んで。
そのうち良い方向へ変化があれば、ジャンボ!




ファイト!





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『君たちはどう生きるか』   [映画]


始発から終電の2泊3日の大阪遠征をし、夫婦で疲れている。
最終日の午前、予定していた作業がキャンセルになり、空いた時間。
5時から3時間の散歩を終えてホテルに帰り、空白の時間をどうするか検討。

ホテルから歩いて8分のシネコンで、映画を見よう。
封切りしたばかりで、事前情報なしと話題作りも旺盛だし、行ってみるか。
ということで、話題作を見に行く。




『君たちはどう生きるか』
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■ 作品データ
 制作年/2023
 制作国/日本
 内容時間/124分
■ 解説 宮崎駿監督が「風立ちぬ」以来10年ぶりに手がける長編アニメーション作品。宮崎監督が原作・脚本も務めたオリジナルストーリーとなり、タイトルは、宮崎監督が少年時代に読み、感動したという吉野源三郎の著書「君たちはどう生きるか」から借りたものとなっている。


原作は読んでいた。
だから映画とはほぼ無関係と、すぐに分かった。
おそらく、原作の影響を受けた監督が、彼の意識を描いた作品なのだろう。

そもそも、大上段から問う、「君たちはどう生きるか」は既に哲学である。
この作品は、知性の冒険の旅だったのだと思う。
だからこそ、見終わった感想や反応は真っ二つに分かれると思う。

私は、いま見て良かった、後半にかけて三度ほど泣いた。
それは今を生きている自分が抱えてる大問題に関連しての泪。
自分に欠けてしまっていて、修復を試みる上での泪。

終わりを目前にしてこの問いは厳しい、君たちはどう生きるか。
すくなくとも、醜い老人の醜態は晒すまい、子どもに迷惑はかけない。
でも、それは生きることではないんだよ、どう生きるんだ。

文字を追う作業を、潜在意識を働かせて、神経回路を映像化したアニメ。
自分も知性の冒険の旅に出ることが出来るはず。
思索こそ、萎縮しゆく前頭葉の欠損を、せめて補えうることへの希求。




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面白いことにエンディングクレジットが終わるまで立つ人がいなかった。
おそらく何かヒントを探そうとするのだろう。
誰が誰の声役で登場したのか、詳細は不明にして。

それでも、木村拓哉、柴咲コウ、木村佳乃の役割は分かった。
火野正平も出てたんだ、菅田将暉もと思い知り。
菅田将暉は芸達者で、作品中重要なアオサギを熱演していたことに舌を巻く。

少年の、知性の冒険の旅だから、水先案内人が必要。
それが嘘つきで誤魔化しも多いという人間性を兼ね備えたアオサギとして登場。
そう、聖人君子なんていないの、よごれちまって、それでも求めて生きるの。

踏み出す勇気の形、とどまる勇気の色、見たね。
二度と出会うことのない戦友、再会すらなく記憶の闇に消えゆく。
思い出なんか残さないで、あばよ、それでも潜在意識に焼き付くものだ。




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早朝から暑いと思いながら、暑くなると確信しながら歩いた。
被写体の多さ、大阪駅北口から西口にかけての再開発の馬力に驚いた。
西口にはヘルメットを持ち、扇風機付きワークマンのブルゾンを着た人の群れ。

KITTEを建築中の建設作業の方々の、仕事着での出勤姿に驚く。
大阪駅西口改札から、どんどん歩いてくる男性、女性のワークマン姿。
私もあの扇風機付きのブルゾンを買おうかしら。




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LINEを寄越した教え子がブログを書いているというので見に行きました。
遡っていけば、あらら、私とおぼしき人物のことが書かれている。
えー、オレ、君の先輩に、情熱大陸で紹介される予定なんですけど。

先ほどの現代国語の解き方の話に関連して、日本語もルールがわかればキーワードを抜き出して要約することができるようです。高校時代の国語の先生がそんな風なことを言っていた気がします。◆私の高校時代は運よく国語をわかりやすく教えてくれるtommy先生に当たりました。tommy先生の人柄については中々パンチが効いている方で、この体罰が問題視されるご時世によくそんな脅迫まがいなことしますね、と思うような恐ろしい人でしたが、「考える葦」についての解釈を話しており、常に本質を見極めて、考えることを止めるなという言葉を私に与えていきました。 (後略)


教え子くんは、この後、恐ろしいことに私の授業例を提示します。
まあ、なかなかエエじゃないのと思いながらも、影響を与える怖さと責任を感じます。
文章はね、死ぬためにあるのではなく、生きるためにあるんだと教えたつもりですが。

暫く彼のブログを観察しながら、ドキドキすることにします。
彼ももしかすると、知性の冒険の旅に出たのかも知れません。
文章を書くということは、自分を語ることであり、生きるということです。

なーんて、卒論ゼミのN教授のセリフの受け売りです。
私たちは言葉で人を傷つけ、傷つけられ、それでも言葉を使って自分を掘り下げる。
思索の旅は続けなければなりません。




ファイト!





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『グッバイ・クルエル・ワールド』   [映画]



半世紀以上前の「昭和ブルース」、聞かない方が良いかもしれない。
今はなき後藤クンが低音をきかせて歌っていた。
オレたちは小さな抵抗勢力、「若者たち」「若者はゆく」の世界。

半世紀以上も前とあれば、時代も貧しく、情報は閉ざされていた。
しかし、やはり何かを恨んでいた。
そして絵に描いたような不良やワルもいたけれど、境界線はあったように思う。



「昭和ブルース」/ザ・ブルーベル・シンガーズ


    うまれた時が 悪いのか
    それとも俺が 悪いのか
    何もしないで 生きてゆくなら
    それはたやすいことだけど

    この世に生んだ お母さん
    あなたの愛に つつまれて
    何も知らずに 生きてゆくなら
    それはやさしいことだけど


むかしは良かったと思ったことはない。
明日を良くしたいといつも思っているから。
それでも、悪くなるばかりの世界に幻滅もし始めている。

この世は暴力に満ちあふれている。
大人しくなるどころか、過激に過度に激しく、リミッターが解除されている。
消耗品のように消えていくワルたちに、希望はなく、ただ恨んでいるのだろう。




『グッバイ・クルエル・ワールド』
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■ 作品データ
 制作年/2022
 制作国/日本
 内容時間/127分
 ジャンル/サスペンス/ミステリー
■ 解説 西島秀俊、斎藤工、大森南朋、三浦友和などが集結したクライムエンターテインメント。ヤクザから大金を奪った面々の運命を、バイオレンスたっぷりに描写。監督は大森立嗣。互いに素性を知らない危険な面々が一度だけチームを組み、ヤクザから大金を強奪する。しかしたちまちヤクザに命を狙われることとなり……。人気俳優陣が緊迫感たっぷりに繰り広げる、火花散るバトルから目を離せなくなる。主要キャスト陣以外も、奥田瑛二、鶴見辰吾らベテラン俳優陣、奥野瑛太ら実力派たちの存在感が光り、宮沢氷魚、玉城ティナら若手も魅力的。「まほろ駅前多田便利軒」「日日是好日」の大森監督は、底辺で生きる人々を生々しく描きつつ、大迫力のガンアクションにもチャレンジして新境地を開いた。


お釈迦様の手のひらの上で悪さをしてる分には何とかなるが、一線を越えちゃぁイカン。
そんな風に思う映画であり、思い通りに行かない閉塞感に満ちあふれている。
ちょっと考えたら分かることだけど、それ行き止まり、何で行くの?

こういう映画を見て、自分が小市民であることを立派に思う。
しかも自身の三原則、それが眩しく思える。
  正確な情報を集める。
  バカには近づかない。
  美味いワインを飲む。



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相関図を見ても、踏み外してしまった連中の共通項。
恨み言は言うが、切り開くための打開の努力がない。
真面目に地道にコツコツ働くことを嫌う。

松井秀喜も、イチローも、大谷翔平も言っていた。
コントロールできないことに関心を持たない。
習慣作りや着眼点、幼いうちに身につけておけば人生失わないのに。




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この映画を楽しんだのはただ一つの理由。
伊東でロケをしたんだろうと言うこと。
今は生活圏とでも呼べる散歩道でロケをなさったのね。

ん?
ホテル 正田屋 ?
うーん、どこかで見たな。


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車で訪れて、初めてこの前を走った時に、ここの駐車場を使ってUターンした。
その時に、下田屋、歴史的な名前だなと思った。
自分にとってのランドマークだから、映画に出てきて驚いた。

知ってる店や、商店街、海岸、あらら、撮影なさったのね。
そういう、映画の内容とは違う部分だけを楽しんだ。
チンピラ役の奥野瑛太さん、ムチャクチャ怖かった。




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さてと、札幌で少しだけ教え子と、元同僚と時間を楽しむ。
妻も、ママさんバスケの仲間と楽しく時間を過ごすそうだ。
まだまだ妻は続けるらしいけど、私は来年でお仕舞いにしようかな。

だって、今年うまい具合に富士山に登れたら、次はダイビング。
秋には合宿に参加して、ライセンスを取って、潜り始めたい。
となると、お金が不足するという現実、借金はしない。




ファイト!





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『今夜、世界からこの恋が消えても』   [映画]



オレの力はまだまだこんなもんじゃないぜ




『今夜、世界からこの恋が消えても』
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■ 作品データ
 制作年/2022
 制作国/日本
 内容時間/122分
 ジャンル/ラブロマンス/青春
■ 解説 なにわ男子の道枝駿佑と福本莉子がW主演したラブストーリー。事故で“前向性健忘”を患った女子高校生。眠るたびに記憶がリセットされる彼女と男子高校生の恋を描く。高校生の透はいじめに遭う友人のため、クラスメートに流されるまま人気者の真織に嘘の告白をする。だが、真織は透の告白を受け止め、交際を始める。だが、それは真織から透に“本気で好きにならないこと”ほか、三つの条件が示された関係。その後、透は真織が交通事故で前向性健忘になり、毎日の出来事を日記に書き、記憶をつなぎ止めていることを知る。徹は真織の日記が楽しい出来事であふれるようにと一日限りの恋を積み重ねる。


最近知った、と言うか思うこと。
オレって高校生とか、高校という場所や時間が大好きなのかもしれない。
人生の半分は高校で、高校生と付き合って、青春をしていたのだ。

軸足を高校という場所や時間に置いたまま、年を取れないでいるのか。
何度も卒業生を送り出しながらも、ずっと高校に閉じ込められている心がある。
まいったな、重症か、それは困る。

しょうもないコミックみたいな映画だが、純な恋が好きで、見てしまう。
自身が浄化されるわけでもないのに、いいトシこいて見てる。
が、脇役の女性に驚き、好きになってしまった。




■ 脇役だが主役を食っていた目ぢから
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古川琴音、三女より年下の女性。
どこかで見た記憶があると、映画を見ながら気になっていた。
TVドラマの『コントが始まる』で影のあるキツイ性格を見た。

決して美人ではないが、自分のクラスに居たら、喧嘩しそうだ。
うむ、直前のセンテンス、乱れている。
そう、こういう眼力はセンセイを困らせるのだ。

ほんの数秒の眼だけで語る、嫉妬心。
衝撃が走るほどの、これは演技力だろうか、驚いた。
ある意味で松田優作に似た演技派になるのだろうか、と期待。




■ 人を笑わせるのがボクは好き
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デイブが登りたいと言い、富士山の5合目までドライブした。
霧に包まれて前もろくに見えなかったけど、行って良かった。
須走口山荘で、客など来ない状況で、重要な登山知識を収穫できた。

車を停める場所、バス、初心者用の須走口から登る。
トイレが10か所あり、200円から500円、使い方も聞いた。
往路は10時間かけて、復路は3時間、服装、装備の話も聞いた。

あとは体力だけやなと言いながら、思ったことを言うと受けまくった。
山男を相手の方々にとって私は珍種か、ツボにハマるぅと笑うお姉さん。
けっきょく記念写真でも、笑いを止めてくれなかった、やったゼ!




■ 頭打ちって ボクには演技力がない!
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「おふたりはどちらで出会われたのですか?」
「あ、ハイ、教会のボランティアで知り合いました」
そんな風にエピソードを紹介してもバレてしまう。

履歴も詐称できず、性格も急変せず、どうしたものか、6月11日。
三女のパートナーのご家族と会うのだ。
緊張はピークの富士山だ。

10年以上ぶりに床屋さんに行ったぞ。
面倒でずっと妻に散髪をしてもらっていたが、お会いするにあたり。
連日の顔パックも奏功か、何かエエ匂いするもん付けて、勝負じゃ。

恥ずかしい真似だけはしないでね。
いつもみたいに変なこと喋るんじゃないよ。
釘は刺さるが、緊張して、全開しそう、怖いわ。




ファイト!





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『コーダ あいのうた』   [映画]



正確な情報を集める。
バカには近づかない。
美味いワインを飲む。



繰り返される時間の中に少しでもそよ風を。
今日を昨日と同じ日にしないために、静かに考える。
静かな時間の中で、よく考える。

静かな時間の中の、大切な映画の話を書いた。
すでに去年の映画だから、見た人も多いだろう。
おすすめとして、家族のブログから転載。


コーダCODA コーダ(CODA / Children of Deaf Adults)とは、耳が聞こえない、または聞こえにくい親のもとで育つ子どものこと。両親とも聞こえない場合も、一方が聞こえない場合も当てはまる。◆ コーダは手話と視覚に基づく「ろう文化」と、聞こえる人が前提としている「聴文化」を行き来しながら成長する。2つの文化の違いに適応していく過程で悩みや問題を抱えることも多い。




『コーダ あいのうた』
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■ 作品データ
 原題/CODA
 制作年/2021
 制作国/アメリカ/フランス/カナダ
 内容時間(字幕版)/112分
 ジャンル/ドラマ・ラブロマンス/青春

■ 第94回(2021) アカデミー賞 受賞
 ・作品賞
 ・助演男優賞 トロイ・コッツァー(父親役)
 ・脚色賞

■ 解説 第94回アカデミー賞で栄光の頂点、作品賞を含む3部門を受賞した話題の感動作。聴覚障害者の両親・兄と暮らす女子高校生は、自身の歌の才能と家族との間で板挟みに……。 海に面したマサチューセッツ州の小さな町、グロスター。漁業を営む父親フランク、母親ジャッキー、兄レオと暮らす女子高校生ルビーだが、ほかの3人と異なり自分だけ聴覚障害者ではなく、家族の耳代わりを務める毎日。憧れの同級生と同じ合唱クラブに入部するが、顧問の教師はルビーに歌の才能があると言い、ボストンにある一流校、バークリー音楽大学への受験を勧める。だがルビーがいないと家業に困る彼女の両親は猛反対し……。



昭和の日本でも、農村部では大学進学より家業を継げ。
あるいは、平成時代の北海道でも、本州への進学は諦めろ。
そういう閉鎖性が呪縛のように取り巻く世界が嫌いだった。

アラビアのロレンスで言う、運命は開拓するものだ、を支持する。
人間が持つ可能性を、自立した個人の未来を閉ざす圧力は好まない。
しがらみと言い、そういう稼業や、家族の束縛も好まない。

隠して何かをするのでは無く、説得に努める。
家族なのだからこそ再三の説得をして、決裂すれば、家を離れれば良いのだ。
そういう身軽な家族は良く、しかし、障害者の家族の鎖は厳しい。

親の代わりとして、小さい頃から通訳や電話応対を担うCODA。
親からのほぼ強制を断ることへの、家族としての罪悪感。
精神的な負担が大きすぎるCODA、諦めの上に家族があるつらさ。

色々と考えた映画だった。
自分は楽な人生を選ばせて貰っている。
子どもたちも、おそらく、不自由は少なく生きているのだろう。


家族役の両親と兄は、実際に聴力のハンディの持ち主だった。
映画の途中で、手話に字幕の無いシーンがあったが、鬼気迫る感情を受け取った。
両親と兄が発生させる雑音を無神経とは言えないが、同居は苦痛だろうなと思った。


主人公が高校の舞台で歌う終盤、沈黙の中に感動を覚えた。
一切の音が消え、両親がキョロキョロと聴衆の表情を見ながら探る。
娘の歌を聞く聴衆が泪するのを見て、娘が音痴では無いと安心する両親。

卑屈な障害者では無く、ユーモアだらけの家族だった。
どんな状態でも、明るく笑顔満載の家族は素晴らしい。
果たして自分はそんな家庭が築けたかというと、オレひとり足を引っ張っていた。



遅ればせながら先日、妻と見て、久々に静かな感動を覚えました。無音のコンサート時間、その直前の両親の落ち着きの無い行儀の悪さ、効果的な手法を使っていました。落ち着きが無いと判断するのは健聴者の視点。手話の字幕が消えても、熱情の爆発した手話は、何を言ってるのか理解出来ました。面白い手法を駆使した佳作ですが、アカデミー作品賞ですからね、評価は得ています。母親役の方は実際に聴覚障害者であり、映画初出演でアカデミー主演女優賞を取っていました。力のある人がきっと、楽しく、あるいは充実した撮影時間だったと思います。巨額を投じる「これでもか映画」とは違って、たまにはこういう静かな感動を手にしたいものです。



正確な情報を集める。
バカには近づかない。
静かな時間を過ごす。




ファイト!





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