『魔女と過ごした七日間』 [東野圭吾]
しまった!
隠していたものが見つかった時の定番だが、言い訳も考える。
言い訳をする必要もないのだけど、脳が子ども時代にもどりつつあるのか。
隠していたものは、東野圭吾の100作目となる新刊。
小さな旅の途上で読もうと、雑誌の下に「隠して」おいたけど妻に見つかった。
簡単だから読みやすそうと、妻は試読を済ませている模様。
『魔女と過ごした七日間』 東野圭吾/KADOKAWA(2023年 3月17日 初版発行)
今月半ばには長女も仕事で帰国するから、妻はその前に読みたいのか。
三女は興味があれば読むだろうが、読書は個人の好み。
『Le Dévouement du suspect X』なんて読み方の長女も、日本語版は回し読み。
さて、妻が言うように読みやすい簡単な設定だった。
量産体制が終了した東野氏だが、少し先の時代を描いていた。
感動こそないが、楽しい連続ドラマのような時間を過ごせた。
人間の時間が有限だと感じるのは、ずっと付き合ってきた作家の筆が枯れること。
いわゆる古典的文学作品は枯れることもなかろうが、波長の合う現代作家は枯れる。
村上龍、村上春樹、東野圭吾が枯れたら嘆くなぁと、己の枯れを自覚していない。
書斎にこもって読む本ではなかった。
文体は生理、波長の合う作家の文章が旅の連れに、ほど良い軽快さだ。
ファンだけが100個目のスタンプを押すように、読む。
■ 事故はいつでも悲しい
市川の土手は散歩コースである。
しかし金曜の朝は騒々しく、ヘリやドローンが上空を舞う。
木曜夕方に江戸川沿いの公園で、3歳の男の子が行方不明になっていたそうだ。
東野圭吾の最新作でも河原を大勢で捜索する場面があり、既視感を持った。
満開を過ぎて散り始めるソメイヨシノ、上を見ていて子どもを見失ったか。
両岸には消防車が20台ばかり、消防隊員が激しく走り回っていた。
東京側の川岸で男の子が浮いていた模様、少子化対策、子どもを大切に育てよう。
■ 選べない
選挙が近づいて既にポスターが張られ、古臭い連呼、絶叫の騒音だ。
ポスターが貼られる前に、宝塚で見た看板に驚いた。
市議会議員、ここに40枚も貼られては、短期間に私なら選べないなぁ。
■ 散る散る 見 散る
散る桜 残る桜も 散る桜 (良寛)
花は桜木人は武士、と言うように自分も潔く人生を終えたい。
そんなことを常々考えながら、生きにくい場所になったこの現代。
予算案が参議院を通過した。
予算審議は隠され、全く無意味な「追求」を楽しむ野党。
あの野党への不快感以上に、誤魔化しだらけの予算が腹立たしい。
■ あの頃は良かったと言ったら負け
東京駅の丸の内側に出て左を見ると、東京中央郵便局があった。
その左端に「郵趣会」があって、地方では手に入らない記念切手が売られていた。
同じ手紙を出すにもと、ここでお洒落な記念切手を買っていた。
下手糞な字は隠せないが、せめて封筒に貼る切手ぐらいは、お化粧。
そんな本局が消え、新しく建った集合ビル KITTE が10周年になるらしい。
思えば遠くへ来たもんだ、と思う、私にとっての1つの記念碑だ。
それでも置き去りにされないように、この1週間を真剣に楽しむ。
正確な情報を集める。
バカには近づかない。
美味いワインを飲む。
ファイト!
マスカレード・ゲーム [東野圭吾]
さて、今週は重たい一週間かな、充実させたいんだ。
大相撲夏場所が始まるけれど、そこは週末まで見ないで過ごす。
長女が、3か月の調査・研究を終えてドイツに帰る、少し家族の時間。
昨日、長女が3か月間借りていたアパートを引き払うので、中野まで迎車。
来た時よりも荷物が減ったのは、冬物の服などをドイツに送ったからだろう。
空港で迎えた時より3割ほど荷物が減り、帰国土産のカレールー持参も可能か。
『マスカレード・ゲーム』 東野圭吾/集英社(2022年 4月25日 第1刷発行)
解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。共通点はその殺害方法と、被害者はみな過去に人を死なせた者であることだった。捜査を進めると、その被害者たちを憎む過去の事件における遺族らが、ホテル・コルテシア東京に宿泊することが判明。警部となった新田浩介は、複雑な思いを抱えながら再び潜入捜査を開始する――。◆累計490万部突破シリーズ、総決算!
東野圭吾作品と初めて出会ったのは、2014年8月の夏。
札幌から網走に向かう特急の中で『ナミヤ雑貨店の奇跡』を読んだ。
右側の2席には長女と妻が座り、当然のことだがみんな、今より8つ若かった。
長かったな、色々あったな、オレも作家も衰えたのかな。
既刊は勢いよく読み漁ることが出来た。
しかし、最近は段々と作品数も減り寂しい限りだ。
娘の初夏用ジャケットの買い出しに付き合って、暇だから書店で買った。
5月3日、函館から来た親友の接待で表参道の寿司店に行った。
その時、娘たちにも集合をかけて、長女にはそこで渡した。
面白かったと、娘は本を実家に持ち帰り、次は妻が読む。
その後、もしかしたら三女が借りて読むのかもしれない。
それまで内容を語り合うことはしないけれど、東野圭吾の問題意識ココにあり。
おそらく映画化すると、シリーズだから主役は木村拓哉なのだろう。
たしかに、既にそういうイメージで読んでしまっている。
ただ、このシリーズもこれで完結してしまうのだろう、読み納め。
長女が真剣に眺め、スマートフォンで写していたから、私も写す。
興味関心が色濃く出て、誰が何を写すのかは、つい追ってしまう。
一緒に歩いていても、三女はまた違った視点で写している。
妻はなかなか、撮るということはしない。
そのくせ、しっかりと観察していて、分析結果を提示するのが、たまに面白い。
懸案の「耳が聞こえなくなりました」の進捗が早く、目での観察が主になる、オレ。
円安放置は誰のためなのだろうか。
国策と言い、大手保護主義的な愚策に、怒りが溜まる。
しかし今週は娘との安らぎの時間、世間から離脱して、遊ぶ。
娘を主賓にする接待費は、特別会計で準備した。
まだ予算を残しており、しかし、10万円のバッグを欲しがらない娘。
伊東屋に、万年筆かボールペンでも買いに行くかと誘ってみる。
ファイト!
『透明な螺旋』 [東野圭吾]
夕されば 人まつむしの 鳴くなへに
ひとりある身ぞ 置き所なき
(紀貫之/玉葉和歌集)
先日の「ダーウィンが来た」では、秋の夜に鳴く虫が特集だった。
そんな中で上の和歌が紹介されていた。
なるほどと、しみじみ思いながら大阪を思い出した。
一昨年の母の法事で、天王寺から上町線に乗った。
チンチン電車の長閑さが好きで乗った。
2つ目の松虫駅の風情が好きで、窓の外ばかりを見ていた。
松虫、掛詞で使われていて、待つと松。
「人まつむし」で、「人が待つ」と「松虫」の掛詞、和歌ではよく見る。
松虫と来れば、なぜか上町線の松虫駅をすぐに思い出してしまう。
『透明な螺旋』 東野圭吾/文藝春秋(2021年 9月10日 第1刷発行)
もしかしたら枯れ始めているのだろうが、良しとする。
読み終えて妻の方に回したが、昔ほどの熱弁は返ってこないと思う。
かつて、東野圭吾の作品はどれほど引き込まれるかを妻が熱く語ったが、さて。
腰巻の「ガリレオの真実」に少し踊る心だった。
今まで語られなかった湯川学の来歴が、事件に絡めて明白になる。
謎めいた彼の過去が知れ、今後の作品に影響を及ぼすのか気になる。
湯川学はどうしても福山雅治のイメージで脳内に登場する。
そしてそのイメージで読み進めているのだけど、気障な雰囲気が重なる。
振り返った時間が沢山ある年齢になり、自分の過去もチェックしながら読む。
手術後、義母様が無事に退院したけれど、今後も定期検査がある。
運び屋アッシーとしては、待ち時間用の本をまた探さねばならない。
文学作品にはとんと手を出さなくなってしまっている。
月曜の空は不思議だった。
洗濯物を干した後、暫く長椅子に寝そべって空を見ていた。
上空では冷たい空気が走っているのではないかと、思った。
太陽の近くに冷たく湿気た空気が流れ込んでいたのだろう。
短めの虹が見えたのが面白かった。
見ると眩しいので指で隠して、虹を写した。
貴景勝は覇気も勢いもなく、大関陥落は3日目で見えてしまった。
高安は体力がなく、下半身も弱く、弱さしか感じられない。
腰が高く、引いてかわそうとする相撲では両者とも負け越す羽目になる。
残念な場所ではあるが、照ノ富士が強く、盤石と見る。
這いあがってきた奴は強いと言うことか。
力強く戦う相撲を見たいのだけど、みんな弱すぎてファンクラブには入れない。
メジャーリーグのHR争いが興味深く、大谷選手にキングを取らせたい。
藤井聡太三冠誕生が嬉しく、快進撃を期待したい。
辞任宣言で株を上げた菅総理に感謝しながら、配当日を待つ。
夜のエアコンを停止して久しい。
もう秋ねと、何を食べるのか楽しみである。
昨日、早めの墓参りを済ませ、車の燃料も満タンにして準備万端である。
ファイト!
『白鳥とコウモリ』 [東野圭吾]
全国的に気は緩んでいるようで、来週、コロナ感染者の減少はあるのか。
オリンピックをやるとかやらないではなく、空港を閉めて欲しいな。
大阪から、インドから、由来別に見て、感染力が昨年とは激変した。
去年と同じでは良くないと、言えないのは、検証していないから。
PCR検査数が少なく、病床が少なく、マスクがない去年だった。
今年は、マスクだけ足りて、結局のところお願い頼みの自衛だけ。
1年間、何が良くなったのだろうか。
1年間、何も出来なかったのなら、これからも続くのだろうか。
我慢を越えると、人は殺気立ち、暴力的な気質に変化するぞ、豹変。
『白鳥とコウモリ』 東野圭吾/幻冬舎(2021年 4月 5日 第1刷発行)
2017年から「小説幻冬」に連載された7つの作品をもとに加筆した長編。
東野圭吾の新作を読み続けて、最近の2作はちょっとガッカリしていた。
しかし三度目の正直、楽しませてもらった、久々に東野圭吾だった。
522ページもあると、開いて読むのに書見台が使えず、手が疲れる。
足で地道に稼ぐ刑事たちの動きが良く、炉端焼き店で作戦会議。
刑事のその雰囲気は、外で飲みたいなと思わせてくれる郷愁、今は昔。
2つの殺人事件の接点を探りながら、人物が描かれていく。
被害者の遺族、加害者の家族、それぞれの立場が描かれる。
SNSや、マスコミに対する東野氏なりの怒りはあるのだろう。
加害者と被害者双方の家族の不幸は、誰も推察はしない。
しかし、仮のではあるが殺人事件を通して、考えさせられる。
そんなことがあっていいのか、そっとしておいてやれよと。
単なる銭ゲバを「紀州のドンファン」などと言って、NHKでもやるアホらしさ。
腹の立つことがいっぱいある。
こいつら、と思ってしまう連中もたくさんいる。
ただ、小説以外では関わりたくない昨今、人付き合いが下手になる。
久々の東野圭吾、クリーンヒット。
ホームランをもう期待はしておらず、真芯に当ててくれたらいい。
さあ、次、次も期待する。
ここから写真が4枚つづく。
日の出前の里見公園で、顔を見せてくれない花が2枚。
そして日の出後の江戸川の土手1枚、朝陽の当たる雑草を1枚並べる。
すこしだけ、コロナの話が続く。
だって、重大なんだもの。
騒ぐのではなく、正しく知りたいの。
東京大学や熊本大学などの研究チームが警鐘を鳴らす。
『インド型』は
日本人の6割が持つ白血球の「免疫システム」をすり抜ける
佐藤 佳 准教授(東京大学/医科学研究所)曰く
現在インドで発生している「インド株」が持っている変異が、日本人に非常に多い白血球の血液型の免疫システムをすり抜けることが出来る変異体と分かった。実験レベルでは日本人が多く持っている免疫をすり抜けることは間違いないので、検査体制を拡充してどんな株が流行っているか早期に捕捉し、それを共有できる体制を作ることが大事。
日本人の6割が、変異種「インド株」に抵抗できないという話だ。
現実に、高齢者以外の重篤化が目立ち、死者が続出し始めている。
しかも、空港は閉じられず、インドから毎日人が入ってきている。
さらに、空港での検疫体制も絶対的権力を行使できず、ほぼお願いの各自申告。
感染率が高まり毒性も強い変異株が来るというのに、玄関を閉めてくれ。
インドから富裕層が逃げるのだけど、どこへ行くのか、ここは治安がいいニッポン。
水際作戦も、個人で闘い抜くしかないように感じている。
わるいけど、さらに外食は控えさせてもらう。
性善説には立てない最近、寄らば斬る、と殺気立つ日本男子。
ファイト!
『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』 [東野圭吾]
なんだかなぁ、いい天気が続いている。
東京周辺は晴れが続き、昨日も大快晴で、富士山絶好調。
でも、テレビでは北陸・東北・北海道の大荒れ模様が映し出されている。
数年前までは、ニュース映像のような大雪に埋もれていた。
雨と違って、音のしない雪は、一晩で家を埋もれさせていた。
テレビでは、4回目の雪かきはキツイという爺さんの、その苦痛と嘆き、理解できます。
『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』
東野圭吾/光文社(2020年11月30日 初版1刷)
読み終わったけれど、東野さん、もっと頑張ってと、エールを送る。
ファンだからね、支えてあげる、よく休んでもっと頑張れと、鼓舞。
研究に忙しい娘たちには勧めないでおこう、学問に集中せよ。
『新参者』の加賀恭一郎レベルを期待したのがマズかったかもしれない。
作者は新キャラクターの誕生で、作家生命が伸びたという。
よし、じゃあ次回に期待だ。
コロナ騒動の中、寂れた観光地の閉塞感は出ていた。
彼の描写が好きで読み続けてきたが、一気に読むほど引き込まれなかった。
犯人は分かり易かったので入門編かな、妻にはあげた、楽しもう。
快晴が続いていても、心が凹む話が続出。
東京都のコロナ感染者数が3日連続で、2000人を超えている。
以前は、500人で驚いていたが、今は500人は激減の世界。
緊急事態宣言が出され、1か月の自粛が要請された。
関西でも知事たちが自粛要請を出したらしいが、収束は。
と思っていたら、500人が自粛解除の目安だという、大丈夫なのか。
まだまだ世界は終わらない
そう言われると安心する、かな。
でも、人気者のメッセージは強いのかもしれない。
スマップや嵐が、札幌でコンサートをすると生徒の動きが妙だった。
少なくとも、部活では、歯科医へ行くと早退者続出。
部によっては休みにする所があるほど、彼らの影響力は強い。
86歳にもなろう方が弱っていたら、検温もままならない。
毎日の、ご本人も検温がうまく行かないとイライラ。
非接触型の体温計を買ったが、良い買い物だった。
妻が脇に挟むものを買おうとしたが、こちらがイイと。
3倍以上の値段がしても、ご本人の苦痛や面倒を排除できた方が良い。
3秒ほどで一発検温、楽しくて私も毎日やっている。
写真、上の方が非接触型体温計。
写真、下の方は、酸素飽和度を測るもの、指を挟んでピッ。
90を切ったら危険だから、94ならコロナにはかかっていない。
世の中便利になったと、驚いている。
同時に日本の技術力の高さを誇らしく思っている。
まずは、すぐに技術を盗む国を排除しておこう。
ファイト!
『東野圭吾公式ガイド 作家生活35周年ver. 』 [東野圭吾]
紙媒体の新聞はペーパーナイフで切って、1p ごと残している。
切り取る箇所は赤ペンで囲み、1pを折りたたんで積んでおく。
また、じっくり読んだら捨てる物も、1p 折りたたんで積む。
朝刊なら10分ほどで処理を終え、主夫の生活に戻る。
まとめて読んで処理をするので、ニュース性の期待はなく、考え事のネタ。
11月9日(月) の読売新聞夕刊、p10が残っていて、神代植物公園の特集。
その裏面にもチェック箇所があり、「ウラ」と記入してある。
そこは「本 よみうり堂 トレンド館」で、書籍の推薦があった。
『独学大全』という本で、「学び続ける人へ指南書」と魅惑的。
早速、駅の書店へ行くと、確かにひら積みであった。
そして鬼のように分厚く、安直に片手に持って立ち読みするのは困難だ。
背筋を伸ばして両手に持って立ち読みするしかない。
絶対恩師が生きていたら、おそらくこの本をネタに議論をしただろうなと思った。
いいトシをして、こんな本を手に取ってワクワクする自分がおかしかった。
800㌻はさて、2,800円はさて、いいトシをしてさて、残り時間はさて。
『東野圭吾公式ガイド 作家生活35周年ver. 』
東野圭吾/講談社文庫(2020年7月15日 初版第一冊発行)
立ち読みに行って、東野圭吾コーナーをチェックして、欣喜雀躍。
新しい文庫が出ており、ファン必携の書だから買った。
25周年版公式ガイドに新作の自作解説を加えた、アップ・デート版かな。
彼自身の各作品への思いや背景が記された、公式ガイドブックみたいなもの。
読んだ作品を思い出しながら、ニタニタしている。
25周年ガイドブックは妻にあげたし、また余生のお楽しみ。
巻末の「全部読んだか?」チェックリストがあり、重宝する。
いくつかの短編を除外して、ほぼ読んでいる自分を再確認。
読者1万人が選んだ第1位は『容疑者Xの献身』と、長女が喜ぶ。
往生際の悪さとは同居したくない。
かと言って、アメリカ地図を赤と青に塗り分けて無駄な話もしたくない。
趣味としては、東野圭吾や村上春樹の筆遣いと、世界観を楽しみたい。
世界が共産党に呑み込まれそうな今、久々に書店で楽しい時間を過ごした。
なぜか三島由紀夫のコーナーがあって、ブームのようである。
彼との初めての出会いは、『仮面の告白』だった17の夏。
明後日の予想最高気温が、東京では25℃という。
地球温暖化と言い始めてどれだけの時間が経ったのだろうか。
新型コロナの第3波と言い、同じように騒いでいるだけのマスコミ。
こんどの3連休は引き籠るとして、自衛のみ。
マスクは全てのカバンに配置し、忘れたという失態はない。
ここには十分に金をかけて、出来ることをやる。
最近の乗り物は自転車か、車だけだ。
近くは歩き、近場は自転車、そして車を使って走り回っている。
新車購入後1か月余りで、2000㎞を越えた。
中央道の帰路、山梨側から見る私たちの富士山。
高い山が近くにあるのだけど、その背後に顔を出す芙蓉峰。
やっぱりこの山が見えると、嬉しくなって、サービス・エリアに入ってしまう。
富士見の展望塔を用意したSAでは、もちろん写真を撮る。
江戸川越しに見る私の富士山とは、また少し違った顔が見える。
小学2年生の夏に、山頂まで登山をさせてくれた両親に感謝。
妻は登ったことがないようで、そこんところ、秘かに優越感。
最近、主夫業がうまく行かず、鬱になりそうなの。
それでも、サンルーフを開けて走る赤いマイカー、気分は上げ上げ。
ファイト!
『クスノキの番人』 [東野圭吾]
絶句だとか、唖然だとか、そういう衝撃だった。
志村けんが亡くなったと言う話。
70歳、冗談じゃないよと思いながら、武漢ウイルスの怖さを知る。
急きょ、特番が組まれたりもした。
しかし、見ない。
まだこの重苦しい空気の中では、亡くなったと整理したくはない。
もし志村けんが亡くなったのなら、菜の花畑が似合う。
県境で写した、土手に広がる菜の花を贈る。
義母様が言う、志村動物園のチンパンジーどうするのかしら。
細かい話をすれば、どうもしないのだけど。
それでも義母様のおっしゃることは理解できる。
だってあれほど意思の疎通をして懐いていたんだからね。
『クスノキの番人』 東野圭吾/実業之日本社(2020年3月25日 初版第一冊発行)
気が滅入ることの多いこの頃、空気も重い。
だから飢えるのは好きな作家の新作、飛びついた。
好きな作家を越して偏愛であるから、悪くは言えないの。
まあ、東野圭吾の文章を読んだということだった。
多忙を極める娘たちには勧めることなく、研究業にいそしめと言っておく。
筆の力はあるのだけど、やっぱり事件があって、解決する明晰な頭脳に飢える。
新たな代表作、誕生、東野圭吾『クスノキの番人』と出版社は宣伝する。
『秘密』、『時生』、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』 に続くと言うが、続かないなぁ。
世界同時期販売(中国、韓国、台湾・香港エリア、シンガポール、マレーシア)らしい。
外国の人は東野圭吾に何を求めるのだろうか。
彼の作品にある「救済」「救い」は海外でも理解されるのだと思う。
しかし過去の作品は、始めからそこを求めて作られたのではなかったと思う。
口直しに、期待をしないで、短編集を攻める。
新作がなかなか出ないので、新装版を手に取るが中身は変わってないか。
作者への要望も自粛して、耐える。
異常気象が普通になってきた気がする。
桜が咲き、そこに雪が降る景色を、先週見た。
異常さが夏だけではなくなってきたのだろうか。
4月になっても寒暖の変化が激しい。
冷たい風が一日じゅう吹き荒れていたかと思うと、一気に気温が上昇したり。
強風に耐えて耐えて散るまいと踏ん張って、防災公園のサクラ、散り始め。
昨日、ワインを買うために、久々に駅の方へ行った。
歩きながら違和感を感じたのは、マスクだらけであること。
マスクが店頭から消えたままなのだけど、土曜日のマスク装着率が高い。
歩きながら、すれ違う人のマスク装着数を数えた。
駅までの8分で、300人以上の人とすれ違ったが、100人ごとのマスクは。
98人、93人、96人とものすごく高いマスク装着率。
自粛要請が出て、朝から防災無線でも繰り返す。
洗脳されたわけではないが、免罪符のようにマスク装着。
しかもみんな何だか殺気立ってて、自警団みたいで怖かった。
ファイト!
『希望の糸』 [東野圭吾]
京都アニメーションが放火され33人が亡くなったと聞く。
とんでもないテロ行為で、銃乱射以上の被害を生んでいる。
漫画や小説の中だけに留めておいてもらいたい事件である。
『希望の糸』 東野圭吾/文芸春秋(2019年7月5日 第一冊発行)
【Amazon内容紹介より】
東野圭吾の最新長編書き下ろしは、「家族」の物語
「死んだ人のことなんか知らない。あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」
ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。
どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。
閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。
捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。
災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。
容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。
初期のというか、脂の乗り切った頃の東野圭吾ではない。
それでも彼の世界観や描写を楽しむファンとしては、新作長編は待ち遠しい。
彼も還暦を過ぎ、ちょっとしんどいではあろうが、もう少し読ませてもらいたい。
『ダイイング・アイ』や『夢幻花』で使われる手法が好きだ。
プロローグで「日常」と「事件・事故」が描かれ、そこで筆は止まる。
だがプロローグで描いたことが、中盤以降で絡んでくる。
推理脳は、点を結んでいく時に刺激される。
ただ、この作品で困ったことは殺された女性が「花塚弥生」であること。
「花塚さん」と何度も出てくるが、そのつど「花嫁さん」と読んでしまう。
図書館で借りて読めばいいと思う。
うちは家族内でぱっぱと回し読みして、古書に回す。
だから、カバーを汚さないように読む。
妻が久々の連休で、誘われて砂町銀座へ行った。
昭和の香りのする、多くの店員が爺ちゃん婆ちゃんであることが面白い。
もちろん客層も高齢化しているが、昔ながらの不二家も生き残っている。
蒸し暑くて、昼間っから、妻とビールを飲んだ。
海老クリーミーコロッケ110円は旨くて、生ビールに合った。
行き交うお年寄りも精力的に飲み、ママ友も立ち飲みし、なんじゃい感濃厚。
自転車の往来とカート族婆ちゃんが多く、歩きにくかった。
妻は団子を所望したけれど、行きたかった店は臨時休業だった。
野菜は安すぎたけれど、運ぶのが重いから買わなかった。
梅雨の合間の洗濯日和。
しかしなぁ、蒸し暑かったので、3度もシャワーを浴びた。
今日はブロンコビリーで牛肉を食い、馬力をつける。
ファイト!
『沈黙のパレード』 [東野圭吾]
家族5人が読みたい作家、作品というものがある。
人気作家だと、図書館も予約待ちが500とか1000になる。
新刊でも価格が5分の1なら買うか、というケチぶりでもある。
『沈黙のパレード』 東野圭吾/文芸春秋(2018年10月10日 第一冊発行)
内容紹介 /文芸春秋BOOKS 公式サイトより
『ガリレオ、再始動!』
シリーズとしては、6年ぶりの単行本が、長篇書下ろしとして堂々の発売!
容疑者は彼女を愛した普通の人々。
哀しき復讐者たちの渾身のトリックが、湯川、草薙、内海薫の前に立ちはだかる。
突然行方不明になった町の人気娘・佐織が、数年後に遺体となって発見された。
容疑者はかつて草薙が担当した少女殺害事件で無罪となった男。
だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。
さらにその男が、堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を「憎悪と義憤」の空気が覆う。
かつて、佐織が町中を熱狂させた秋祭りの季節がやってきた。
パレード当日、復讐劇はいかにして遂げられたか。
殺害方法は? アリバイトリックは?
超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りの湯川に助けを求める。
第一作『探偵ガリレオ』の刊行から二十年――。
シリーズ第九作として、前人未踏の傑作が誕生した。
もうガリレオシリーズは読めないんだろうなと、諦めていた。
主人公・湯川学の人物設定を好感してシリーズを読み続け、書かれなくなった。
寂しい思いの6年だったが、もう、大いに期待して読んでしまった。
甘口ファンとしては、ただ楽しく読み終えるだけなのだった。
ところが内海薫によれば、湯川は、「パズルを成立させるピースは過去にしか存在しない」とまでいったそうだ。 (p246)
こんな表現を読むときには、ひとつのイメージが刷り込まれている。
湯川学は、福山雅治でしかないのだった。
単純でミーハーだけど、今後も書かれたら、この路線で行く。
事件解決の楽しみより、人間を楽しんで読んでいる。
指を挟んで読んでいき、まだこれだけ残ってるから、これは解決ではない。
など、まだひとひねりを予測する安直さだが、読みながら追い詰められていく。
長女からメールが届き、一時帰国の日程が決まった。
来年の3月、一時帰国します。3月7日(木)成田着、3月22日(金)ドイツ戻りの予定です。まだ博士論文あったり、口頭試問があったりするので、詳しい旅行の計画は、2019年になってからします。(ドイツ発着ANAのセールが明日までなので、とりあえず飛行機だけ押さえました)会うのを楽しみにしています!
この「一時帰国」という表現で、ガリレオレは、長女のスタンスを推理するのだ。
彼女が住み着き、仕事をする場所は、すでに日本ではないのだと。
それを願っていたパパは、嬉しく思い、ただ一時帰国を楽しもうと思う。
長女も東尾圭吾ファンであり、湯川学のファンでもあり、楽しむであろう。
前作から6年、湯川教授になったんだものね、小説の中でも時間が経過している。
Dr. 長女の帰りを、一時帰国を、わくわく待つお父さんだよ。
ファイト!
『魔力の胎動』 [東野圭吾]
ちょっとしんどい、疲れた、あー疲れた疲れた。
そんな風に思うのは、気候の変化に慣れない自分なのかしら。
これと言って何か特別なことをしているわけじゃないんだけどね。
札幌市北区新川に住んでた頃は、カラスが恐くて運動不足になっていた。
こちらは江戸側の土手があり、自転車があり、雨さえ降らなきゃ大丈夫。
目先の雑務と事務作業を、さっさと終わらせよう。
『魔力の胎動』 東野圭吾/角川書店(2018年3月23日 初版発行)
内容紹介 映画化『ラプラスの魔女』前日譚 / 自然現象を見事に言い当てる、彼女の不思議な“力”はいったい何なのか――。彼女によって、悩める人たちが救われて行く……。東野圭吾が価値観を覆した衝撃のミステリ『ラプラスの魔女』の前日譚。
5つの短編からなり、始めの4つは登場人物が共通する。
だから、連作短編のような一話完結で読み、楽しめた。
映画では広瀬すず演じる円華の能力は、子どもの世界の痛快さだ。
始めの4つは、「小説 野生時代」に掲載されたようだ。
最後の「第五章 魔力の胎動」は『ラプラスの魔女』につなげる書き下ろし。
『ラプラスの魔女』で扱う事件が登場してくる。
思い起こしながら、あれ? そうだったよなと。
何となくだが楽しめて、本格ファンの辛口のように高飛車にはならない。
三女には、立ち読みで一瞬に読み切れる作品だった。
やっぱり、しっかりとした長編を読みたいな。
「夜学」と言うと、何か立志伝中の人物になった気がする。
苦手だった「会社四季報の読み方」という講座に参加している。
授業料は高額だが、自分の弱点が克服できるので気に入っている。
勉強はワクワクしながらするのがいい。
昔からそうだけど、やらされてやる勉強は嫌なものだ。
知らなかったことが分かりかけて、ちょっと調子こきそうである。
・・・と、いずれ教え子を呼んで、語るかな。
というより、彼らの会社を調査させてもらおう。
聞くだけだから、インサイダーでもあるまいし。
ファイト!