『魔女と過ごした七日間』

しまった！
隠していたものが見つかった時の定番だが、言い訳も考える。
言い訳をする必要もないのだけど、脳が子ども時代にもどりつつあるのか。

隠していたものは、東野圭吾の100作目となる新刊。
小さな旅の途上で読もうと、雑誌の下に「隠して」おいたけど妻に見つかった。
簡単だから読みやすそうと、妻は試読を済ませている模様。





『魔女と過ごした七日間』　東野圭吾／KADOKAWA（2023年 3月17日 初版発行）

今月半ばには長女も仕事で帰国するから、妻はその前に読みたいのか。
三女は興味があれば読むだろうが、読書は個人の好み。
『Le Dévouement du suspect X』なんて読み方の長女も、日本語版は回し読み。

さて、妻が言うように読みやすい簡単な設定だった。
量産体制が終了した東野氏だが、少し先の時代を描いていた。
感動こそないが、楽しい連続ドラマのような時間を過ごせた。

人間の時間が有限だと感じるのは、ずっと付き合ってきた作家の筆が枯れること。
いわゆる古典的文学作品は枯れることもなかろうが、波長の合う現代作家は枯れる。
村上龍、村上春樹、東野圭吾が枯れたら嘆くなぁと、己の枯れを自覚していない。

書斎にこもって読む本ではなかった。
文体は生理、波長の合う作家の文章が旅の連れに、ほど良い軽快さだ。
ファンだけが100個目のスタンプを押すように、読む。




■ 事故はいつでも悲しい

市川の土手は散歩コースである。
しかし金曜の朝は騒々しく、ヘリやドローンが上空を舞う。
木曜夕方に江戸川沿いの公園で、3歳の男の子が行方不明になっていたそうだ。

東野圭吾の最新作でも河原を大勢で捜索する場面があり、既視感を持った。

満開を過ぎて散り始めるソメイヨシノ、上を見ていて子どもを見失ったか。
両岸には消防車が20台ばかり、消防隊員が激しく走り回っていた。
東京側の川岸で男の子が浮いていた模様、少子化対策、子どもを大切に育てよう。




■ 選べない

選挙が近づいて既にポスターが張られ、古臭い連呼、絶叫の騒音だ。
ポスターが貼られる前に、宝塚で見た看板に驚いた。
市議会議員、ここに40枚も貼られては、短期間に私なら選べないなぁ。




■ 散る散る 見 散る

散る桜 残る桜も 散る桜　（良寛）
花は桜木人は武士、と言うように自分も潔く人生を終えたい。
そんなことを常々考えながら、生きにくい場所になったこの現代。

予算案が参議院を通過した。
予算審議は隠され、全く無意味な「追求」を楽しむ野党。
あの野党への不快感以上に、誤魔化しだらけの予算が腹立たしい。




■ あの頃は良かったと言ったら負け

東京駅の丸の内側に出て左を見ると、東京中央郵便局があった。
その左端に「郵趣会」があって、地方では手に入らない記念切手が売られていた。
同じ手紙を出すにもと、ここでお洒落な記念切手を買っていた。

下手糞な字は隠せないが、せめて封筒に貼る切手ぐらいは、お化粧。
そんな本局が消え、新しく建った集合ビル KITTE が10周年になるらしい。
思えば遠くへ来たもんだ、と思う、私にとっての1つの記念碑だ。

それでも置き去りにされないように、この1週間を真剣に楽しむ。

正確な情報を集める。
バカには近づかない。
美味いワインを飲む。

ファイト！

コメント 11

人が亡くならないと安全対策をしない行政。
せめて、ロープを貼っておくなどできなかったものか。
いや、好奇心はロープ程度はくぐってしまうかも。
by とし＠黒猫 (2023-04-02 01:32) 

広告コピーを読んで、これは読まんでもええなぁと思ったのが「魔女と過ごした七日間」でした。
二番煎じや焼き直しが気になる最近の東野さん、最後の花火をドカンと打ち上げて欲しいと、読者の勝手なワガママです。
こんなコトを云っているうちに、見事に復活されるのか、さて。
作家もしんどい職業のようです。
「容疑者Xの献身」がヅランス誤訳されていたとは、東野さん、国際的に活躍してはるんやなぁと、あらためて感心、です。
印税、儲かってはるんやろなぁ、高額納税者なんやろなぁ、ありがとうございますと、こちらにも感心、です。
高額納税者はいるけれど、財源が少ないのに超大型予算が決まる日本、不思議の国です。
いつ破綻してもおかしくないのになぁ。
自分の身を守るためにはどうしたらええんやろ？と、老後の2000万円もないのに、余計な心配でした。
今までなんとかなって来たから、これからもなんとかなるんやろと、安心できない明日なのに、です。
能天気おやじの本領発揮と、方向違いの自慢は大間違いやなぁ、ですよ。
バカには近づきたくないけれど、テレビをつけるとバカのオンパレード状態。
ますますテレビをつけなくなります。
新聞を開くと、ワケのわからない広告と、広告と見間違う紙面作りに、新聞からも遠ざかってしまいそうです。
正確な情報、見つけるのも一苦労な今日この頃です。
あれやこれやで、ストレスが溜まりそうで、息抜き＆ガス抜きに春の花を愛でるといたしましょう。
花は正直者です、たぶん。

by あるいる (2023-04-02 05:38) 

創作する方も大変な職業だと思います。
ましてや、トップセールスを誇る東野氏は相当なプレッシャーもあるのでしょうね。
100冊目以降は自分が書きたいことテーマを選んで書いてもらいたいな。
高市氏も小西氏も同じアナノムジナってことがわかって、この一ヶ月におよぶ追及はいったい何だったのか、と考えてしまう今日この頃です。
by HOTCOOL (2023-04-02 07:24) 

親御さんのお気持ちを思うと、
居たたまれません。
泳ぎに行ったわけでないし、
花見であのような事故が起こるとは、
想定外だったと思います。
一つの事に気を取られていると、
別の事がお留守になる、
気を付けねばなりませんね。
by 青山実花 (2023-04-02 08:45) 

リードを着けるわけにもいきませんから、せめて保護者から10ｍ以上
離れたらアラームが鳴るデバイスがあってもいいんじゃないか、そんな
事を考えやっぱりそうだったのかという悲しい事件でした。
地方議員のなり手がいないというここまで人手不足が蔓延してしまった
のかというご時世です。少数精鋭という事でまずは議席を減らすことを
考えねばいけないのでしょうね。無投票当選の乱立は良からぬ出来事の
予兆のような気がします。国会議員への立候補資格も厳しくした方が
ケッタイなのが間違って当選するリスクを減らせるはずです。
それより高齢化社会の問題解決にリタイアシニアが第二の人生を議員と
して送るという手はないのでしょうかね。

by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2023-04-02 11:26) 

お花見中の３歳児の行方不明。。
最悪の形でみつかってしまいましたね。
残された家族は毎年毎年花の季節にはどうしても
思い出さずにはいられないでしょう。。
なんとも言葉がありません。。
日常に潜む小さな小さな落とし穴。。
どう気を付けたら良いのか・・良くわかりませんが。。
by 向日葵 (2023-04-03 01:34) 

3歳の子供・・・ちょっとした油断で
取り返しのつかないことに。
どんなにご両親は悔やんでいるでしょう。
早くに誰かに見つけられて保護されていたらと
思います。
残念でなりません。
by yoko-minato (2023-04-03 09:20) 

哀しいニュースでしたね、たった３歳で、なんて。
親御さんの悲しみはこの先癒えることはないのだろうなあ。
by ナツパパ (2023-04-03 10:15) 

【正確な情報を集める。
バカには近づかない。
美味いワインを飲む。】
素晴らしいスローガンだと思います！
by あとりえＳＡＫＡＮＡ (2023-04-03 16:11) 

KITTE10周年なんだね～
ここはクリスマス時期に良く行きます(;^ω^)
by 英ちゃん (2023-04-03 16:26) 

長野に行った昔、私が3歳か4歳の次男を連れて街に出、店頭で「おやき」の支払いをしている内に消え(>_<)(T_T)　たまに遊びに来る4歳の孫は親が居ても私が監視しています(^_^;)　
そして、正確な情報を集める。バカには近づかない。安い食事で楽しむ....、かな(^_^)v
by yokomi (2023-04-08 18:28)