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『さよなら ドビュッシー』 [中山七里]


サッカーW杯カタール大会アジア最終予選
前の試合で勝ちゲームを落とした日本、私の不快指数は90%。
1勝2敗でB組第4戦を迎えた日本は、ノッポのオーストラリアに競り勝った。

どつき合いの試合だったが、同点に追いつかれて以降、ヒリヒリする試合展開。
後半も半ばを過ぎる頃からの、互いの逆襲、打ち合い。
見ていても、うっ、うっと腹筋に力が入ってしまった。

それでも勝てばいい、何とかつながった。
ひと安心して、晴れた日にはバルコニーで妻とパス練習をするかな。
だって、運動不足が続いていると妻が言うんだもん。





『さよなら ドビュッシー』 中山七里/宝島社文庫(2011年 1月26日 第1刷発行)
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東野圭吾の新作が出るまでの軽い読み物に中山七里作品を選んだ。
中山氏の『護られなかった者たちへ』でハマり、追いかけてみようと決めた。
それで、始まりの第8回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作を読んだ。

この方は文章が達者で、東野圭吾と同じ理由で好きになった。
ただ、これはほぼデビュー作でまだちょっと青いと感じる。
このあとシリーズ化されるのだけど、探偵役がまだ魅力放出ではない。

東野作品の『容疑者Xの献身』や『新参者』でデビューする各探偵役は魅力的だった。
いわゆるミステリーでは、犯人も探偵役も魅力的に書ききってほしい。
本作の岬洋介、推理を駆使する場面は乏しく、デビュー作はウブだった。

それでも音楽を描写し切ろうとする努力は買う。
ミステリーにおける推理の切れ味は乏しく、犯人が遠すぎた。
しかし、音楽コンクールの実況中継のような描写は楽しめた。

東野作品ほど、本気で人には勧めない。
だから待ち時間用に次の作品を読んで、本気になるかどうか決める。
沢山ある待ち時間に読むための作家として、読んでいる。




とある朝の朝もや見物  

a江戸川 5時54分.JPG

江戸川の河川敷、矢切の渡し近く。
5時54分、日の出後に太陽が顔を見せ始めた時間。
こういう景色が好きで、朝は晴れて欲しい。




b江戸川 5時40分.JPG

江戸川の河川敷で朝もやが発生。
急激に蒸して来て、湿度が80%以上にあがったと感じられる。
ここで靄が出てしまったら、水元公園では消えゆくのであろう。




c水元公園 6時21分.jpg

水元公園では朝もやも僅かしか残っていなかった。
辛うじて木の向こうに見えるが、難しいかしら。
カメラを背負いヤッケの中に入れて頑張った自転車、汗と体温。

レンズが曇ってしまったけれど、何となく、効果的な失敗。
偶然に撮れた写真だけど、面白いので使う。
同じ効果を出すにはどのように汗をかけばいいのか、わからない。




d江戸川 7時03分.JPG

帰路、江戸川河川敷の小岩菖蒲園にて。
先月にはコスモスも終わるのかと思っていたが、息が長い。
枯れた周囲をよそに、ひょろりと立ち上がって、最後の踏ん張り。


思うように行かない苛立ちも吸収して、養命酒。
三島で買ってきた干物を美味しくいただき、養命酒。
来週には茨城遠征し、海浜公園のコキアを見て、養命酒。

元気どんよりしたら養命酒と決めて3日目。
1週間注意した地震、もう来ないと思って養命酒。
寝る前の養命酒が日課の脳天気、ジメジメ生きながら、まだ楽しむ。




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『能面検事』   [中山七里]



台風が過ぎ去った後、太平洋高気圧が頑張って暑さを生んでいる。
西日本の真夏日ほどではないが、連日の29℃超えは汗ばむのである。
洗濯物がよく乾くから歓迎はしているけれど、既に10月、気象異常だ。

昨日は夕焼けが派手なショーを演じた。
慌てて江戸川の土手に登ると、陽は沈んだけど富士山のシルエットが美しい。
残照が、赤から紫に変わるところで写すことが出来た。

北斎の赤富士が好きで、いつか写せたらと思っている。
より一層近づいて、夕陽が富士の肌を染めるのを見てみたい。
昨日はそんなことを思うのだった。




『能面検事』 中山七里/光文社文庫(2020年12月20日 初版1刷発行)
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中山七里の『護られなかった者たちへ』を読んで、あとを引く人だなと思う。
アッシー君だから待機時間の楽しみで、軽く読めるものがイイ。
学術本の待機もあるけれど、もっと軽いものを求めて、書店に行った。

たまたまだけど平積みしてあったので、裏側の解説を読んでみた。
中山七里の2冊目、これでいくかと買った。
まあ、上手だなと思う。

大阪府警の腐敗という構造的な問題をあぶり出すのだけど、面白かった。
東野圭吾もそうだけど、月刊誌の連載は、話の運び方が良いなと思う。
検事と事務官が主人公だけど、事務官は『HERO』の北川景子を想定して読んだ。

知らない世界の裏側が垣間見えて面白いし、よく組織を調べているなと思った。
池井戸潤の小説もそうだけど、組織の内情を知らなければリアルには書けない。
東野圭吾、池井戸潤、文章が上手いと思うのだけど、中山七里も上手である。

ただ、彼は時々、過去形が続く文末に現在形を入れ、不思議なニュアンスを生む。
自分のやり方に似ているので、違和感より好感を持つ。
主人公の検事は特異なキャラ設定だけど、おそらくシリーズ化はするのだろう。

この人の作品、暫く追っかけてみようと思った。
アッシー君のボンヤリ時間には軽~い小説が宜しいかと。
通勤がない分、アッシー待機時間が、通勤電車の読書みたいなものだ。




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空が焼けてるって教えられて、すぐにカメラを持って土手に走った。
江戸川の土手、富士山やスカイツリー方向に日が沈む。
江戸川は蛇行しているので、撮影スポットは選び甲斐がある。




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富士山が好きだ。
雲がかかったり、雪がかぶったり、どんな姿でも好きだ。
富士山を写すというのは、楽しい目的になる。

富士山にはもういちど登りたいと思う。
そういう意味で、雨でも室内トレーニングを続けている。
脚力は何とかなると思うが、腰に疲れがたまるのはつらい。




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菅総理の辞任で株価が急騰した。
その後、岸田総理が決まってから株価は続落し、日経平均で2000円以上下げた。
よほど嫌われたか、少なくとも海外投資家は嫌っている。

原油価格高騰によりアメリカのインフレ懸念が拡大した。
中国の土地バブルが崩壊し、経済成長が鈍化しそうという。
ある意味で、不安心理をあおることが続き、岸田首相への懐疑も重なる。

どうなろうとも、実体経済が潤ってくれればそれで良し。
余裕がある者には買いのチャンス、余裕がなければ嵐が過ぎ去るのを待てばいい。
いずれにせよ、面白い変化が生み出され、始まるであろう淘汰を見て楽しむ。




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『護られなかった者たちへ』   [中山七里]


 北海道・旭川市の女子中学生、廣瀬爽彩さんがイジメを苦に今年2月に命を絶った事件。今月18日には爽彩さんの母親が綴った手記が公開され、学校と旭川市教育委員会のあまりに杜撰な対応が波紋を呼んでいる。(2021.08.19 20:05/ [コピーライト] Business Journal )

「10人の加害者の未来と、1人の被害者の未来、どっちが大切ですか。10人ですよ。1人のために10人の未来をつぶしていいんですか。どっちが将来の日本のためになりますか。もう一度、冷静に考えてみてください」  (旭川市の中学校教頭の弁)

「子どもたちに囲まれ、ウッペツ川に飛び込んだ事件の後、爽彩の携帯電話に、いじめを受けていることを示す履歴があることを学校に知らせ」(手記より)たものの、学校の教頭から上記のような言葉を浴びせられたという。






『護られなかった者たちへ』 中山七里/宝島社文庫(2021年8月24日 第1刷発行)
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新聞広告を見ていて、阿部ちゃんとタケルくんで映画になるんだと思った。
売り込みの文句が私を誘惑し、この作家を知らないでいたが読もうと決めた。
“どんでん返しの帝王”が日本の社会福祉制度の限界に挑んだ問題作!

推理小説ではないのか、よくは分からない。
それでも謳い文句の「どんでん返し」はそういうことか、うすうす気づいたけど。
それでもよくできた小説で、ちょっと読み込んでしまった。

アッシー君をやりながら、義母様の病院通いに付き合いながら、読んだ。
社会派推理小説と言うのかな、現代の闇の部分にも切り込んでいた。
伏線は張られていて、終盤で世界観が変わるのは、良い、やっぱりなと得意になる。

読み終えて思ったこと、映画では阿部寛は刑事・笘篠の役だろうな、合う。
佐藤健は刑事の相棒だけは絶対にダメ、刑務所帰りの容疑者役であってほしい。
容疑者・利根を主人公に据えて、佐藤健の熱演を期待する。

と、ネットで見れば予告編(60秒)があった。
やっぱり佐藤健が容疑者だな、阿部ちゃんは刑事、おかえりモネの清原果耶は何かな。
倍賞美津子をそこに配したか、桑田佳祐の音楽も売りになるのか、映画も見るぞ。





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たまたま読んでいた文庫と、旭川の女子中学生の事件が重なってしまった。
無神経な言葉が発せられて、いじめで自殺した少女が再び殺される。
教頭よ、オマエも親だろ違うのか、子を持つ親の立場で考えろ。

事件や事故で人が死に、残された親族は、なぜそこに至ったかを知りたい。
ましてや、学校での虐めで、自殺であろうが死に至った子の親は、神経もやられそうなの。
そういうことに配慮できないバカが管理職をやると、また被害者を生むのね。




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少子化対策と言い、それなら妊婦さんを最優先で守れよ。
子どもを増やす必要があるなら、妊婦さんを不安がらせるな。
少子化に手を打ちたいなら、妊婦になれば優先的に安全だ、ぐらいの保証を。

千葉県柏市、行政が、赤ちゃんを一人殺したんだろ。
病院がなく、自宅で出産? 助産婦さんでも付けたのかな。
若者が子どもを産みたいって思える環境かよ、最優先事項なんだよな。




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妊婦になればこんなにお得、それが少子化対策だけどな。
コロナ下で露見してきたのは、弱者と若者を置き去りにする政策。
無神経な言葉で人を切り捨てる窓口、教頭、医師会。

自分の身は自分で守るしかない。
それでも、どうしても無理な人が増産されてきている。
絶対的に弱い人を見殺しにする側にはならないと、たかが文庫を読んで思っている。



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