『小説家を見つけたら』 [映画]
長く生きてしまったのでしょうか。
2000年制作の作品を「古い映画」と表現して若い人に伝えてしまいます。
先日、NHKBSで放送されて、懐かしい気持ちで見、沢山の感慨が沸き起こりました。
『小説家を見つけたら』
■ 作品データ
原題/Finding Forrester
制作年/2000
制作国/アメリカ
内容時間/137分
ジャンル/ドラマ
■ 解説 人知れず隠遁生活を送る幻の伝説的作家と優れた才能を内に秘めた青年との運命的な出会いと心の交流を、G・ヴァン・サント監督が爽やかなタッチで描いた珠玉の感動ドラマ。◆ かつて輝かしい処女作を発表したきり文壇から姿を消し、今やNYの片隅で人知れず孤独な生活を送る幻の天才作家。そんなどこかJ・D・サリンジャーを彷彿とさせる隠遁作家におなじみの名優S・コネリーが扮して、円熟味あふれる見事な名演技を披露。一方、彼との出会いを通じてその隠れた文学的才能を開花させる黒人青年を、これが映画デビュー作となるR・ブラウンが繊細かつフレッシュに好演し、観る者の爽やかな感動と涙を誘う。
『小説家を見つけたら』、もう古い映画ですが佳作です。札幌在住のころ試写会で見ました。見終わって浮き浮きしましたが、自分なりに刺激を受け啓発もされました。その後、WOWOWの録画か、DVDで見せたのか忘れましたが、長女に見るように勧めたと思います。彼女も、悪い評価は加えなかったと思います。
ディズニーどっぷりの妹たちと距離を置いて、海外ドラマや映画を、長女と見て語るのが楽しかった時代があります。おそらく長女も、小5になって海外遠征一人旅が多くて、機上映画を見るのを楽しみにし、学部時代も試写会に当たる法則を見いだし(父と同じ)、また、特にスイスの修士時代、ホームステイ先のご両親が映画好きで、映画を見て議論するという、私には理想のような家庭にステイしていたようです。既に、それは親の知らぬ、娘の人徳であり魅力だったと思うのですが、ホストマザーには愛されているようです。ある程度、絵画鑑賞や映画鑑賞、美術館巡り、その連れとしていましたが、既に芸術分野での造詣は長女の方が深いでしょう。ゆえに、彼女の感性でこの映画を好いてくれたようだから、間違いはないでしょう。
ちなみにこの映画『小説家を見つけたら』の中の小説家は雰囲気も言い回しも、絶対恩師に似ていて、ただもっと距離を詰めては来ますが、毅然とした世界観を同じく持つ人で、怖かったですね。余談ですが、次女のインカレ応援で辰巳プールに長女と一緒に応援に行ったのですが、決勝までの長い休憩時間に、末期がんで入院する絶対恩師を見舞いに行きました。面白いことに、行くなり私は説教をされる「生徒」で、絶対恩師は長女にコレを読んでいなさいと文庫本を渡し、素直に読む長女。明日はパリに帰るという時に、病室で読書をする長女。その横で父親が説教をされながら、泣いているのですから奇っ怪な光景です。この映画を見ると、そんな先生と自分との時間を思い出すのでした。
世の中には先生がたくさんおり、それよりも圧倒的に多い数の生徒がいます。そんな出会いは、人生の至る所に転がっているのですが、義理ではない恩師と呼べる人を持つ人間は数が少ないと思います。私の場合は絶対恩師と呼べる人と出会い、さらに、深い関係的時間を過ごすことが出来、たくさんの薫陶を受けたと自負出来る、そのことが幸せです。
全ては、絶対恩師と出会うために時間が流れていたように思うのです。しかも更に時間が超越的なのは、「嫁さんめっけ」の妻との出会いのためにも同じく時間が流れていたと言うこと。果たして、私は美人三姉妹と出会うことになったのです。娘たちが大人の鎧をまとう前の、「カワイイは正義だ」の時代を共に過ごせたのだから、オレって強運ねと、改めて思うのでした。
映画の最後にこの曲が流れ、やがてエンドロールクレジットに入っていきます。
ウクレレの軽快な演奏に、よく知るアメリカ庶民的な曲が楽しく流れるのが良いです。
歌っているのは大柄な方で、ハワイのダウンタウンでよく見かけた体格です。
Oh, somewhere over the rainbow blue birds fly
And the dreams that you dare to
Oh why, oh why, can’t I ?
少し寂しくはなるんだけど、歌もイイ。
亡くなった人が多くなったのだけど、少し会いたい気がしています。
それでもまずは、今日の出会いを大切にして、今日を生きていく。
ファイト!
『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』 [映画]
夫婦だから節分だから、せっかくだから、「一緒に太巻きを食べよう」行事。
それで節分には市川に戻り、幸せに食べたとさ。
ところが東京のローカルニュースで「PFAS」の特集をしていて驚いた。
えええっ、ちょうど映画で「PFAS」の害毒を追求する映画を見たばかりだったの。
実話を元に、デュポン社と長期戦で戦った弁護士のお話。
今ごろ日本はローカルニュースで問題視しているけれど、大問題なんですけど。
■『ダーク・ウォーターズ』
■ 作品データ
原題/Dark Waters
制作年/2019
制作国/アメリカ
内容時間(字幕版)/127分
ジャンル/サスペンス/ミステリー
■ 解説 ひとりの弁護士が巨大企業に敢然と闘いを挑むさまを、「キャロル(2015)」のT・ヘインズ監督×共同製作&主演M・ラファロの顔合わせで映画化した衝撃の実話ドラマ。◆ 20世紀末、アメリカ東部に住む農場主の訴えを機に周辺地域の調査に乗り出したひとりの弁護士。やがて彼が探り当てたのは、世界有数の巨大化学会社が、環境汚染の実態を知りながら、それを隠蔽して自社商品の開発製造を進め、莫大な利益を上げていたという恐るべき真実だった……。環境活動家でもある実力派俳優のラファロが、共同製作と主演を兼ねて全米を震撼させたこの実話を映画化することを決意。監督にヘインズ、共演陣にはA・ハサウェイ、T・ロビンスら、豪華な顔触れがそろい、息詰まる力作に仕上がった。
何気なく軽い気持ちで見ていたのだけど、これは大変だ、と居住まいを正して観た。
たしかに大企業は金にモノを言わせて、行政をも操って不利益を排除する。
奇形児が生まれようが、責任の所在を不明瞭にする「金遁の術(造語)」。
血液検査をし、参加者が少なければサンプルが少なくて判断が出来ない。
参加者が多ければ、因果関係の確認に時間が掛かってしまう。
時間が掛かるほどに、集団訴訟の中で被害者側が死んで行ってるのだぞ。
開示請求を出せば、段ボール箱でドカン数百箱の資料を送りつけてくる。
執念の弁護士は、家庭が壊れるほどの状態になりながら、「証拠」を見つけていく。
そして「証拠」はそのつど、ことごとく潰されていく絶望。
血液サンプル検査をした人が「あなたはとても素晴らしい仕事をなさいました」と言う。
しかし、十数年の時間を失ったのも事実、大企業は逃げ切る所まで来た。
とても切ない、腹立たしい、でも、よく頑張りましたと思う映画だった。
アン・ハサウェイが、いいオバサン役で出ている。
相変わらず目がでかいなと思いながら、ジュリア・ロバーツを思い出した。
J・ロバーツも『エリン・ブロコビッチ』で水質問題の追及をしていた。
さて、日本。
水質問題、大丈夫なのかしら、何も考えずに飲んでいるけれど。
富士山の水、羊蹄山の水、これは信用しておこうかな。
■ 血中に高濃度有害物質 東京・多摩の一部住民
映画の中でも「“PFAS”って何なんだ」、と調べ回るシーンがある。
有害な有機フッ素化合物、デュポン社がフッ素加工のフライパンを作る。
その際に、有害物質が排出され、川に流れてしまい、牧場の牛が変死する。
■ 専門家「水を飲んで体内に蓄積している」◆ 東京・多摩地域で水道水に利用していた井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)が検出された問題で、住民の血液検査に取り組んでいる市民団体が30日、国分寺市を中心とした87人分の分析結果を発表した。血中濃度が米国で定める指標値を超えた住民は約85%に上り、分析した専門家は「水道水が主な要因ではないか」と指摘した。(中略)健康影響については、急性に影響が出る数値ではないが、将来的に腎臓がんや、妊娠中の場合、子どもが低体重児になる恐れがあるとした。(東京新聞/2023年1月31日 06時00分)
自然界に存在しない化学物質で、体内に蓄積するものは困る。
過去にも隠すことで、被害を大きくしたことがある。
PFASは米軍の泡消火剤に含まれ、米軍基地内や周辺などで高濃度で検出されたと言う。
市民を見えない敵と戦わせる政府は、ダメだぞ。
でも、キシダじゃ異次元の慎重に検討するだけだからな。
飲料水は、お取り寄せに限定するかな、迷う。
■ 節分は銚子丸の海鮮巻きと太巻き
北海道を売り払って、市川に引っ越して以来、毎年の節分には銚子丸。
恵方巻きなんて大阪時代知らなかったし、でも、太巻きは大好き。
子どもの頃も、祖母が節分に作る太巻きを、こっそり盗み食いした。
餅を喉に詰まらせることなく生き延びたのだから、太巻きはカットして食べる。
どっち向いても、元々運はいい方だし、人生は自分で切り開く。
ただし、困った時だけ神仏にお願いはするけれど、節分の太巻きは、普通に食べる。
銚子丸の海鮮巻きと太巻きを食べ、春を迎える。
バレンタインデーには妻に「おいしいチョコ」を贈り、春を迎える。
既に「おいしいチョコ」の指定を受け捜索し、春を迎えたら、もうすぐ夏、オレの季節。
ファイト!
『ボストン市庁舎』 [映画]
静岡県焼津市出身の翠富士が、豊昇龍を倒した一番は血が逆流した。
まさに大相撲ではないかと、家の中だが、立ち上がって拍手をした6日目。
小兵も小粒、豊昇龍に土俵の外に投げ飛ばされても仕方がなかろう翠富士。
それが互角以上に攻め続け、あろうことか、一緒に土俵の外に倒れ込む。
体をひねり、執念の突き落としだが、軍配、翠富士、ものいい。
審判団の協議中はドキドキしたが軍配通り、力士ではないのに独りガッツポーズ!
キシダのニュースは見たくない。
ガーシーだとか、アンポン政治家は見たくない。
小粒でも戦い抜く力士、蟷螂の斧で宜しい、俄然、おいらも頑張りたくなった。
■ 『ボストン市庁舎』
■ 作品データ
原題/City Hall
制作年/2020
制作国/アメリカ
内容時間(字幕版)/275分(4時間35分)
ジャンル/ドキュメンタリー
■ 解説 ドキュメンタリー映画界の巨匠F・ワイズマン監督が、アメリカ最古の都市の一つ、ボストンの市庁舎の多様で健全な市政のあり方を彼独自の手法で見つめて絶賛を博した傑作。◆ これまで半世紀以上にわたり、さまざまな公共施設を題材に数多くの傑作を世に送り出し、ドキュメンタリー映画界の生ける伝説として活躍し続けるワイズマン監督。そんな彼が本作では、アメリカ最古の都市の一つで、自らの生誕の地でもあるボストンの市庁舎を密着取材。当時、トランプ大統領の政権下、アメリカ各地で人々の分断と対立が進む中、警察や消防、多様なマイノリティーたちの育成支援など、幾多の部門で健全で民主的な市政を貫こうと励むボストンの職員や市民の姿を活写し、彼の集大成的傑作と絶賛を博した。
2018年の秋から翌年の冬までの長期密着取材。
しかし見る側も大変で、4時間半、休憩なしは疲れた。
当時のマーティン・ウォルシュ市長が先頭を駆けるという感じ。
市長は原稿なしで、自分の言葉で、とにかく喋り、語り、訴え、議論する。
健全で民主的な市政を貫こうと励む職員や、関係する市民たちの姿が描かれる。
まだまだ未完成だろうが、民主主義やなぁ~と、羨ましく思った。
日本ではここまで組織的に議論がされることはない。
変化を恐れず果敢に挑戦する彼らを、羨ましく思う。
空間・手段・実行、口をそろえて皆が言う。
現実を変えるにはどうすればいいか、イメージでなく現実を語り議論する。
憶測や希望的観測、忖度などは排除され、市庁舎の全ての人が議論する。
おそろしく丁寧で、キシダやお役所の人に見て貰っても、理解しないだろうな。
うちでは、今までずっとこうやってきましたから。
規則だから何ともなりません。
変えるなら手続きをどうぞ、どうせ無理ですけど。
映画の終盤、市民ホールで市長が熱く語るんだ。
キシダなんかの根拠を出さない話は聞きたくもないが、ここは熱くなる。
市民のことを考えていると、理解出来るから。
我々の仕事はボストン市民を助けることです。心地よくなくても新しい声を聞きます。率直に話をすることがより良い解決になる。民主主義の象徴です。社会的正義が核心です。平等に話をすることが、市を元気にするからです。移民を守る戦いを続けます。ジェンダーの平等に努力します。LGBTQIの権利を絶対に守り続けます。
■ 卵の値上がりを耐える
神田明神の手水がお洒落をしていた
私が北海道で初めて教壇に立った高校は、最北の地にあった。
冬は低気圧の墓場で、まっすぐに立つ木はなく、風の強さを示した。
酪農地帯でもあったので、人口が数千人の3倍以上は牛がいた。
家庭訪問に行っても、酪農家はみんな大借金を抱えていた。
雪印の言いなりでしか牛乳はさばけず、個人的なチーズ生産やルートはなかった。
値段は押さえ込まれていたので、限定的な収入しかなく、一次産業の悲哀を見ていた。
公務員は楽でイイよな、家庭訪問先の父さんに言われた。
安定価格の牛乳の恩恵を受けていたけれど、酪農家の生活は厳しかった。
トヨタの下請けは苦しみ、雪印のずっと下で酪農家は借金抱えて苦しんでいた。
私が初めて住民票を届けた大地だが、今は人口も半減し、未来は暗そうだ。
自分に出来ることは何もない。
だけど、せめて、卵にしろ牛乳にしろ、生産者さんに感謝、値上げは受け入れる。
あれこれ値段が上がってキツくなった。
でも、おかしなくらい値上がりがしなかった国で、生産者が苦しんでいる。
だから、300円はキツイなと思いながらも、今までと同じように卵を買っている。
ファイト!
『護られなかった者たちへ』 [映画]
サッカー日本代表の24歳、田中碧(#17) が、可愛くて妻の推しだった。
スペインのガビ(#9) は18歳、ねえスペインの若い子、可愛いわよ、と変化。
若いのがいいのか、可愛いからいいのか、きっと三姉妹しか居ない物色感か。
個人的に、田中碧クンのようなシュッとした顔は好感を持ってしまう。
先日の京都で、激しい腹の痛みから夜間救急救命に行った。
そこで対応した若い医師が田中碧ふうで、とても優しい診療が嬉しかった。
ここは痛いですか、お腹を圧される時、なにか微妙な気持ちになった。
今後は、イケメン先生に診てもらおうと思った。
さてさて、月曜は大病院で、ついに戦いが始まるのかな。
■『護られなかった者たちへ』
■ 作品データ
制作年/2021
制作国/日本
内容時間/135分
ジャンル/サスペンス/ミステリー
■ 解説 佐藤健と阿部寛の共演で、中山七里の同名小説を映画化したヒューマンサスペンス。仙台で起こった不可解な連続殺人事件。震災で妻子を亡くした刑事は、事件の真相に近づく。◆ 東日本大震災から10年がたった仙台で、全身を縛られたまま放置されて餓死させられるという不可解な殺人事件が相次いで発生。被害者はいずれも誰もが慕う人格者で、捜査線上に浮かび上がったのは別の事件で服役し、刑期を終えて出所したばかりの利根という男性だった。刑事の笘篠は殺された2人の被害者から共通項を見いだし、利根を次第に追い詰めていく。だが決定的な証拠がつかめないまま第3の殺人事件が起ころうとしていた。
原作を読んだときから重苦しさを感じていて、そのままだった。
原作がイイから見たいと思ったのもあるけれど、佐藤健がね、見たい。
たけるファンには殺意を持って怒られそうだが、大阪時代の我が終盤に似ていたの。
この作品での目つき歩き方、転落の足取り、負の連鎖が痛いほど似ていた。
佐藤健は確かにカッコ良いけれど、私はワルい少年で、そこは似て非なる。
半世紀以上むかしのことを思い出し、いい人の側に来て良かった。
泥水の中で踏みつけられる佐藤健を予告編で見て、この体当たりに期待した。
本来守られるべき弱者への筋を通せという怒りは、感じられた。
筋を通そうぜ、やっぱりズルして談合やってたやん、五輪。
透明性を確保する社会では、鶴の一声なんて不要だ。
正しき者が、筋の通らない釈明はせんぞ、何もしない総理よ。
暗い気分になる重い映画だったが、私なりに社会に救いの手は差し伸べたい。
■ ごめんねドイツ
Steiff/シュタイフのぬいぐるみの中でゴリラに親近感がある。
新千歳空港の国際線から国内線への移動通路は、Steiffのぬいぐるみだらけ。
初めて通ったとき、ドイツ在住の長女がドイツの会社だよと教えてくれた。
私にはゴリラの、間抜けた顔が自分に似ていて、見とれていたときだった。
なんでドイツのぬいぐるみ会社が、こんなに広い場所で宣伝するのだろう。
売れているのだろうか、よく分からないが、サッカーW杯、ドイツに勝っちゃった。
■ 勝てば官軍 監督絶賛の報道
まさかの勝利だったけれど、4年がかりの秘策なら凄い監督だ。
私がサッカーを始めた頃の日本は、ドイツ人クラーマーのサッカーだった。
あれから半世紀以上かけての恩返し、大金星だった。
生意気だと言われる若造が、突破していってほしい。
走れないオヤジたちより、走り回る若造が歴史を作る。
ここは社会への影響も考えると、大いに期待しているのだ。
■ 時給2300円なんて、ケっ!
円安の話、落ち着きを見せ始めたと思う。
物価高騰も厳しいが、アメリカのインフレは異常で、大統領の首が飛ぶぞ。
日本は順調に4月からまた電気料金も上がるし、飲食店の値上げも来る。
中間配当が入り始めたが、再投資に向けるのも良し。
丸投げ総理は所得倍増計画と言い、国民総投資の時代を作るみたい。
これって知ったもん勝ちで、大いに勉強を先行すべきなのでした。
■ いい夫婦の日ってダジャレかよ
サッカーの応援は大画面で、と伊東に来た。
前哨戦だ、11月22日以外でもずっと私たちはいい夫婦でありたい。
とかいって、伊豆高原のグランイルミに行った。
5時だともう暗いので、人の少ない時間に回ったのだけど、犬連れが多かった。
犬の夕方の散歩ついでに来てるのかしらん。
ただ、アホ犬はいるわけで、吠えまくっていてうるさかったけど、可愛いのだろうな。
ウイズコロナ、コロナと同居の時代だ。
犬も一緒に旅をするのは楽しいぞ、でも、最低限のしつけはしておいてね。
まあ、人間の子どもですら野放しがよくあるのだし、我関せず、灯りがきれいだこと。
ファイト!
『勝手にしやがれ』 [映画]
古い映画だが監督の死去に伴い、見る機会を得た。
半世紀近く前に、学生時代に見た映画である。
ただ、もう「大人」になってしまった自分は、大人の余裕で見直している。
体制に逆らったり、抵抗したり、そういうことに血が騒いでいた。
そういう「若者」目線で見ていた昔とは、全く違って見えるのだった。
もったいない人生を歩むなよ、と言える余裕が、今はある。
それでも、「勝手にしやがれ」は素敵な言葉だと思う。
学生時代は「死にたい奴は死んでおれ オレはこれから朝めしだ」が好きだった。
トシと共に保守的になっている自分を再発見した。
『勝手にしやがれ』
■ 作品データ
原題/À bout de souffle
制作年/1960
制作国/フランス
内容時間/91分
ジャンル/ドラマ
■ 解説 2022年9月13日に逝去したフランスの映画監督J=L・ゴダールの輝かしい長編デビュー作。ヌーヴェルヴァーグを代表し、その後の映画史に決定的な影響を及ぼした。◆ パリの街頭の空気をみずみずしく捉えたロケ撮影。登場人物などのアクションの途中で自在にカットを切り替えるジャンプカット。主人公がカメラのレンズを通して観客に直接語りかける大胆不敵な独白など、既成の映画作りの枠にとらわれない自由奔放で型破りなゴダールの即興演出は、たちまち世界に衝撃を与え、彼とヌーヴェル・ヴァーグの名声を確立。主演のJ=P・ベルモンド(2021年9月6日に他界)も本作で人気スターの座に躍り出た。共演は「聖女ジャンヌ・ダーク」のJ・セバーグ。
映画作りがやはり斬新だと思う。
ほぼ街頭ロケなのだけど、周囲の人間が「何やってんだろう」という不思議顔。
役者が演じている、異質な世界であることがあからさまに分かる、不思議な映像。
不思議な映像は、冒頭から始まる。
主人公が盗んだ車を運転している車内を、助手席側からカメラで写している。
正面を向いて運転する主人公が、4つのセリフをカメラ目線になって、言う。
いきなり、映画を見ている我々に向かって、言葉が投げかけられる。
(正面から助手席のカメラに向き合い)海が嫌いなら、
(正面から助手席のカメラに向き合い)山が嫌いなら、
(正面から助手席のカメラに向き合い)都会が嫌いなら、
(正面から助手席のカメラに向き合い)勝手にしやがれ!
おそらく主たるテーマなのだろうが、ラストでも同じ手法を取る。
主人公が口にする最期の言葉に、それは「何て言ったの」と刑事に問う女性主人公。
刑事は、「あなたはまったく最低だと」言ったと伝える。
そこで女性主人公は、男の、指で唇をなぞる癖を真似して、カメラを凝視する。
そして、「最低って何のこと?」と言い、カメラを凝視している。
その間、女性主人公の大写しがおよそ19秒、その後、毅然と振り返って「FIN」が入る。
作風は奇抜で、おそらく実験的な映像なのだろうと思う。
子どものころに見た、日活の無国籍映画も、手法を真似ていたのだと思う。
大人をからかい、どこかナメた作風が、面白かった。
■ 映画の原題の意味は?
仏語と独語と英語を操る娘に尋ねた
À bout de souffle
意味は?
Googleは、息切れ。
ネット訳は、息ができない。
そこには抑圧的な意味があるのでしょうか?
娘からの返事
Google訳通り、息切れ、という意味。スポーツなどをやって、息切れ/力尽きるみたいな意味です。抑圧的な比喩表現より、スポーツ/物理的な意味で使われることが多い気がします。
ゴダール監督が亡くなって、各国のニュース内でこの作品名が出てましたね。
■ 原題に込められた意味
体制の束縛から自由への希求、若者は束縛を嫌う。
自分の意志表現のために、体制に抵抗し、束縛から逃げる。
罪を犯したのは事実だが、その逮捕からも逃げて、最後は力尽きた。
若者はやはり最後は、力尽きるのだろう。
楽天的に脳天気に、デカダンスに生きる時代と季節が、やはりまぶしい。
その季節には絶対に戻りたくはないが、それでも、楽しかった無茶苦茶な青春時代。
■ 勝手にしやがれ
さびれゆく街では、空き家が多く、放置されたままである。
大きな病院病棟も、いくつも廃業したまま廃墟となっている。
蔦がからみ雑草が生い茂り、怖い建物に変化していく。
それでも、まさかよぉー。
奴らを高く吊るせなんて映画もあったけれど、これは禁じ手だろ。
ミッキーに首吊り? 勝手にしやがれ!
■ オレはこれから朝めしだ
1週間の一日平均が、1万5000歩を越えた。
健康のためという縛りを自分に課している。
しかし、いつかどこかで何かが途絶えたら、ゴダール監督のようにしたい。
あまり報道はされなかったが、ゴダール監督は自殺幇助により亡くなった。
スイスでは消極的安楽死など、さまざまな形で死の援助が認められている。
処方された致死量の薬を付添人が運び、自分で服用して死を迎えたようだ。
医師が直接薬品注入するのではないところが、消極的安楽死。
オレも、スイスの市民権を手に入れるかな。
ゴダール監督のように、91歳で、疲れ果てているなら、選ばせてもらいたいものだ。
ファイト!
『ドライブ・マイ・カー』 [映画]
あした天気になれよ、洗濯物に太陽を吸収させたい。
そう思うのはしばらく線状降水帯がウロついていたから。
あちこちの災害を聞くくらいなら、日照りの暑さに耐えてやろうじゃないか。
『ドライブ・マイ・カー』
■ 作品データ
制作年/2021
制作国/日本
内容時間/179分
ジャンル/ドラマ
■ 解説 村上春樹の同名短編小説を濱口竜介監督が鮮やかに映画化。第94回アカデミー賞の国際長編映画賞をはじめ、国内外で数々の賞に輝き、映画界の話題をさらった必見の注目作。◆ 舞台俳優・演出家として成功し、充実した毎日を送っていた家福悠介。しかし、脚本家として彼を支えていた妻の音が、今夜話したいことがある、と言った矢先に急死。悠介は心に大きな喪失感を抱えたまま、孤独な日々を送るはめに。2年後、彼は広島で開催される国際演劇祭でチェーホフの名作舞台劇「ワーニャ伯父さん」の演出を手掛けることになり、寡黙な専属ドライバーのみさきと行動をともにするうち、心境に次第に変化が生じる。
久々に騒がれた日本映画だが、好き嫌いの感想は分かれると思う。
個人的には文学部上がりだから、十分にいい映画だったなと、3時間を恐れない。
ただ、同伴者がいるとつい、キツイのかなとか考えてしまう。
ドイツ在住の長女に映画的影響を与える、スイスのホストマザーも推していた。
パリのレストランでホストマザーと会った時、彼女の文学部的熱量を感じていた。
生活姿勢も真摯だし、主義があり、主張をし、人生を楽しむ方だった。
そういう知性が緩やかに刺激される映画であること、見ていて感じた。
長女に「なかなか良い映画だったよ」と勧めたと聞いて半年、やっと見た。
伊東のリビングに作った私的映画館で、WOWOW録画で、見た。
村上春樹の短編に触発されて監督・脚本がイメージを膨らませたのだろう。
事件を通過して登場人物「A」が「A’」に変化するところに発生したストーリー。
三層構造の映画の中で、私たちは3時間のドライブをすることになる。
救いのない嘆きの裏側から人は目をそらしたいものだが。
しかし、感情を爆発させて怒りを発出させるのも救済の糸口だと。
重いものを抱え込み過ぎた人々への、救済のドライブ。
劇中劇のセリフと現実が重なり、過去をも掘り起こしていく。
脚本が緻密に計算され構成される中で、言葉に力があった。
劇中劇の公園での練習シーンでは、本編から外れても感動を呼ぶ。
個人的には、韓国人女優の、手話で演劇参加する方に迫力を感じた。
劇中劇は各国語をミックスで上演する手法だったが、手話の迫力がすさまじかった。
あの女優さんが主役ではないか、と思えるほどの熱を感じたのは逸脱か。
いい映画だった。
でも、私はこんな生き方はしないけどね。
そして世界はちゃんと評価しているのだと、感心した。
■ ひかりは西へ
映画『ドライブ・マイ・カー』の中で些細なことだけど表現の違和感があった。
運転手の女性が北海道の寒村出身として扱われる。
裏山の土砂崩れで彼女は家ごと母を失い、ふるさとを捨て広島に辿り着く。
西を目指して走った車が故障して、止まったのが広島だと説明する。
北海道の人間は「南を」目指し、「西を」目指すのは東京の人間である。
北極点から1歩踏み出せば、どちらに向かっても南であるように見ると分かる。
■ ちむどんどん
NHKの朝ドラは完全に惰性で見続けている。
おそらく日本人の感性を低下させようとしているのだろう、ひどすぎる。
脚本家のレベルが低いのか、沖縄の人間をバカにしているのか。
バカはゴメンナサイと言って、また、同じことを繰り返す。
絵に描いたような、月並みなキャラクター設定で小馬鹿にするのは良くない。
ここまで沖縄の人が馬鹿者なのか、あり得ないほどのお人好しぞろい。
失礼なほどのお人好しが総出で、そのくせお説教じみた戦争の話も入った。
8月に届く戦争をも扱うなら、もっと真面目にやれよと思う。
私が沖縄県人なら、バカヤローとNHKに戦いを挑むだろうな。
■ 一寸先は闇だからシビれる
8月1日のインターハイ男子バスケットボール決勝、中継を見た。
流れが変わる潮目というものはあって、伏線が回収される衝撃が走った。
開志国際高校(新潟県)が福岡第一高校(福岡県)を振り切ると思われたのだが。
新潟は終了直前、相次いで主力が退場する。
終了5秒前、それまで落とし続けていた福岡が3ポイントを決め、遂に逆転する。
あり得ない結末に、何たることだと叫びながら衝撃が走り、シビれた。
これだから高校生の運動会からは、目が離せない。
勉強せえよと言い続けたが、大舞台で起きるドラマは大きな魅力。
ただ、外国人留学生が多いチームだけが勝ち上がるのも、現実。
ファイト!
『パーフェクト・ケア』 [映画]
現在の見えざる不安、それはサル痘。
米国のサル痘感染者、5000人突破 NYなど緊急事態宣言
コロナをどう扱うかという出口の話が始まって、希望の光を見ていた。
するとまた神は、新たな難題をぶつけてきましたぞ。
世界の景気後退が懸念される中、新たなリスク要因が生まれたのは困りもの。
8月からまた値上げも始まるけれど、サル痘の方が怖い。
だって、サル痘は男性から男性への感染だという。
暫く男性との付き合いは辞めて、女性としか飲みに行かない。
『パーフェクト・ケア』
■ 作品データ
原題/I Care a Lot
制作年/2020
制作国/アメリカ
内容時間(字幕版)/119分
ジャンル/コメディ・サスペンス/ミステリー
■ 解説 「ゴーン・ガール」のR・パイクが、またもや冷徹な悪女に扮して強烈な個性を発揮。第78回ゴールデングローブ賞ミュージカル/コメディ部門で主演女優賞に輝いた衝撃作。◆ 法定後見人として活動するマーラ。実は彼女は、老人介護施設の経営者や医師らと結託し、金持ちの高齢者たちを要介護者に仕立てては彼らを強制的に施設に送り込み、その財産を横取りする冷徹な悪女だった。老人のひとりが死去し、施設に空きが出来たと通知を受けたマーラは早速、次の獲物を物色し、資産家の老女ジェニファーを例の手段で施設に送り込む。しかしその老女の背後にはなぜか、凶悪なロシアン・マフィアが控えていた。
斬新な手法で今までにない作品世界、月並みだが、あっと言う間に見終わった。
悪い人たちだらけという不思議な構成で、段々印象が変わっていくのが面白かった。
ドンパチ物の怖さはあるけれど、このブラックな世界観を皮肉として見た。
老人介護がカネになるなら介護は行きわたる。
しかし、補助金が乏しければ、金のない相手は介護しない資本主義社会。
それを逆手にとってデフォルメした映画だと思うが、怖い社会を垣間見る。
ワルぶるな、ワルになり切れとでも言いたいのだろうか。
偽善者という自覚のないまま、実はサービスは売り付けられている。
今はアメリカにしかない病んだ社会、いずれ世界に浸透するのかな、と楽しんだ。
円高だと騒ぐ
先々週までは円安が過ぎると大騒ぎをしていたが、今は円高だという。
確かに円安による輸入品の値上がりは痛かった。
しかしこの元凶は金利差で、アメリカが落ち着けば自ずと解消されるもの。
怖いのは、EUの中央銀行が利上げしたこと。
国力の差が歴然としている中で、統一通貨の金利を上げたのだから、困る弱小国。
金利が上がれば借金の返済も増額、国債にしろ住宅ローンにしろ首を絞める。
ここ2か月ほどの急激な円安は恐怖だった。
しかし、日銀はよく踏みとどまり借金地獄を作らなかった。
秋から冬にかけて、利上げしたEUの景気後退と、分裂が今は怖くなった。
前後賞付き
基本的に鰻の蒲焼が大好きで、鰻重を食べさせてくれるなら、働く。
土用の丑にかこつけて、蒲焼を買いまくって数日間食べ続けた。
冷製鰻をのせた冷奴まで作って食べたのだった。
伊東に来ると、そこは静岡県、夕方になると鰻を焼くニオイがあちこちでする。
伊東でいちばん多い店は干物屋さん、次いで寿司屋さんが多いと歩いていて思う。
そして、鰻屋さんも結構多くて、静岡だからなのかしら。
時代は変わって禁句
伊東の街を散歩していて、蔦に絡まれた家を多く見る。
廃業なさったのだろうか、今では叩きのめされる店名のスナック、ご臨終。
幼稚園の頃好きだった絵本「ちびくろサンボ」、ちび、くろんぼ、禁じ手だわな。
それでも日は昇る
90歳を超える父親の介護を嘆く友人がいる。
親である限り、子どもの世話にはなりたくないと考えるもの。
それでも受け入れてもらえない限り、子どもが世話をするしかない現実。
老人介護ビジネスの「ワル」の映画を見てから、次は安楽死かと考える。
闇のビジネスも怖いけれど、安楽死を求める人もいよう。
蛇の生殺しのような介護が、果たして本望であろうかと、我が身の行く末も案じる。
ファイト!
『マーメイド・イン・パリ』 [映画]
ドイツの長女が休みを利用して、パリのお婆ちゃんちへ遊びに行った。
その様子をLINEで写真とコメント、書き込みがあった。
レンヌも80歳代半ばでありながら、元気そうだった。
曰く、ほぼ毎日通っていたノートルダム大聖堂の前の道は封鎖。
火災後の復旧工事で、通行止めだったようである。
with コロナ、玄関空港も開けられているようである。
『マーメイド・イン・パリ』
■ 作品データ
原題/Une sirene a Paris
制作年/2020
制作国/フランス
内容時間(字幕版)/103分
ジャンル/ラブロマンス/青春・SF/ファンタジー
■ 解説 美しい人魚と心優しい男性。パリ、セーヌ川の岸辺で運命的に出会った彼らが切ないロマンスを繰り広げるさまをレトロな音楽と映像満載でキュートに描いたラブファンタジー。◆パリのセーヌ川に浮かぶ船上のバーで、夜ごと歌や演奏を披露するガスパール。ある晩彼は川岸で倒れている人魚の姿を発見して驚き、病院へ連れて行こうとするが、結局、自分のアパートの部屋に連れ帰ることに。美しい歌声で男性たちを魅了しては、彼女に恋した相手の命を奪ってきた人魚のルラは、ガスパールの命も奪おうとするが、失恋の痛手から恋する感情を失っていた彼に、その魔力は通じない。やがて2人は宿命の恋に落ち……。
妻が久々に映画でも見ようかと誘うので、見た。
何にするかと、WOWOWで録画したものをチェック。
歩いたセーヌ川のほとりが見られるかもしれないと、見ることにした。
レンヌのマンションを未明に出て、時差ぼけで眠れないまま、妻と街を歩いた。
10分ほど歩けばシテ島、ノートルダム大聖堂に着く。
街は、花屋さんとパン屋さんが活動を始める中、セーヌ川沿いを散歩した。
そんな光景が出てくるかもしれないと、少しわくわくして見た。
ファンタジーで、パリの大人はこういう妄想を胸に、恋をするんだなと楽しんだ。
よくある人魚伝説も踏まえ、大いに楽しませてもらった。
義母様以下、あれやこれやの舞い込む雑事に、ふたりで大いに疲れていた。
そんな中、少しだけ現実逃避をして楽しんだ。
またモリモリ、頑張るぞ、食うぞと元気を出した。
現在、義母様の通院は毎週1回である。
骨折した鎖骨は、ぼちぼちと回復しているのだと思う。
ただ、痛い時期は過ぎても、まだまだ復活にはほど遠い。
週に1回だけど、見ていて、老いの加速が感じられる。
目の周りのただれは、さしたばかりの目薬のせいでしょう。
でも、運動不足から来るのだろうが、生気が感じられなくなってきた。
皆さんのブログを拝見していて、鮮やかな赤が多い。
どうにかならんかなと考えても仕方がなく、今は目の前の黄色と青を楽しむ。
ほぼほぼ良しとして、吾、唯ダ足るを知る。
先月来、疲れが取れない妻、養命酒のお世話になりながらも、私は速攻快眠。
ただ、眠りが足りないのは、夜更かしが重なるからか。
師走に向けて、体調管理に努める。
義母様宅の台所の模様替えをしている。
月末から次女が住み、家の保全に努める。
同居か否かでもめはしたけれど、これで良かったのだろうと決めている。
出来ることをしっかりとやる。
地味ながら、今後の生活も実りあるように。
義母様の我が儘も、最大限に聞いてあげるのでした。
ファイト!
『ポネット』 [映画]
選挙が終わりました。
マスコミの予想はことごとく外れ、出口調査も効果がなくなったのでしょうか。
いずれにせよ、投票傾向にも変化が出始めたのかもしれません。
汚染された人間ドラマを投票翌日に見て、何が変わるのかしらと、期待感はなし。
空気読めよと昔は怒られたりもしましたが、空気読めない人がエラそうにしている。
そんなおり、心洗われると言うか、少し純情になった映画を見ました。
『ポネット』
■ 作品データ
原題/Ponette
制作年/1996
制作国/フランス
内容時間(字幕版)/98分
ジャンル/ドラマ
■ 解説 交通事故で母親を失った4歳の少女ポネット。まだ死のことを理解できない彼女は、どう現実と向き合うのか……。公開当時、ロングランヒットを記録。監督はJ・ドワイヨン。◆フランス・プロバンス地方にある小さな町。4歳の少女ポネットは交通事故で突然、母親を失うが、まだよく死のことが分からず、戸惑いながらもずっと母親の帰りを待ち続ける。そんな彼女の姿を見るに見かねて、パパやおばさんはポネットに、母親は天国に行って、もうここには戻ってこないと優しく諭すが、彼女はそれをそのまま受け入れることができない。ポネットは、どうか母親に会わせてください、と神様に懸命に祈るのだが……。
主人公の少女、撮影時には本編と同じく4歳。
どうやって撮影したんだろう、と驚くほどよく演じられている。
演技と言うより、そのまま素の状態で、本当に泣いているのだと思う。
この映画で、ヴェネツィア国際映画祭 女優賞を受賞したというが、事実だろう。
同年代からも自分の事実、それは妄想なのだけど、否定されて怒り、泣く。
台本を渡されて演じるようなことが、4歳で出来るのだろうか。
おそらく、監督による演出なんだろうが、よくぞその気にさせたと思う。
母を亡くしたという少女の戸惑い、母の死を強制されることへの怒り。
そういうものを見ていて、違和感なく映画の中に引き込まれた。
子どもたちは、大人の他愛ない本当の話に、傷ついているんだな。
寄り添うという言葉が日本では出回っているが、なかなか出来るものではない難しさ。
母親の喪失は娘にとって悲痛で受け入れがたい話、父親では起きない話だと思う。
千葉8区で桜田義孝を落とした県民は慧眼だった。
だが、長きにわたり議員をやるお方は狡猾で、お上手に、比例で復活した。
小選挙区で落選して、比例で復活当選したお二人が並んで写っていた。
これは選挙制度だと言われたらそれまでだが、せっかく落ちたのに。
ノーを突き付けても、うまく復活されて、改革の機運もなくなる。
かと言って、魔法の復活制度は、未来の自分のために残すだろうし。
こういう言葉遊びは好きだな。
むかし歌で、明日という字は明るい日と書くのね、と流行った。
時節に合わせた言葉遊びだが、賢いなと思った。
何でも反対の、文句ばかり言うだけの党首が辞任する。
あの甲高い声を聞かなくて良くなるなら、実に嬉しい。
反対だけしかせず、何かあると官僚を呼びつけ、怒鳴り散らす本性が嫌われた。
野党共闘は一定の意味があったと自己評価するが、空気が読めていない。
甘利幹事長だって強気に開き直っていたけれど、比例復活組。
もう、あなたたちの時代じゃないんですがねぇ。
早いものでもう、11月になった。
新しい年のカレンダーも売られ始めている。
今年は大どん底の年だったから、来年は美しく始めようと思う。
そのためにも断捨離をもうひと頑張りし、身軽になるぞバットマン。
ジョーカーぶって電車で火をつけるバカと対峙したら、闘っちゃうぞ。
その前に、追い詰められている教え子を助けナイト。
ファイト!
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 [映画]
今月の高速料金が片手万円と言われ、ビビリながらもドライブはするぞ。
醜悪な選挙期間が始まったのだから、病は気から、景気も気や。
大胆に脚力を使って気分転換、発想転換、そのうちよくなる。
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
■ 作品データ
原題/Extremely Loud & Incredibly Close
制作年/2011
制作国/アメリカ
内容時間(字幕版)/130分
ジャンル/ドラマ
■ 解説 2大アカデミー賞スター、T・ハンクスとS・ブロックが初共演。最愛の父を失った少年が父の遺した1本の鍵を見つけ、その鍵穴を探す旅を描いた、心のロードムービー。◆大好きな父を9.11で失った少年オスカー。1年後、父の死を受け入れられないでいる彼は、クローゼットで1本の鍵を見つける。何の鍵かも製造元も分からないが、鍵業者が鍵の入った封筒に書かれた“ブラック”という文字に気づく。調べると“ブラック”が名前に入った人物はニューヨークに472人いた。オスカーは、これが父の仕掛けた調査探検ゲームのひとつで、鍵穴を探し当てればメッセージが受け取れると思い、鍵穴を探す。
朝のドラマ「おかえりモネ」でも大津波の経験が刻んだ傷が扱われている。
簡単にトラウマと言っても、その具合いは人それぞれに影を落としている。
そういう決定的体験もないまま今日までこれたことは、感謝である。
この映画も 9.11 を経験してしまった少年と母親の記録である。
頭ではわかっていても、心が拒否してしまう傷口。
結局は人とのつながりの中でしか、人は傷を克服することが出来ない。
じっとうずくまっているのではなく、人との関係の中で立ち上がる。
それしかないのだと、外野で生きる傍観者は思うのだ。
アメリカ人も傷ついているのだな。
この映画の主人公となる少年、いい演技だったと思う。
しかし調べてみると、他に映画もドラマも出ていない、今は24歳か。
綺麗な顔立ちなのに、1本で消えた彼もカッコいいなと思う。
当たり前のように格差は広がる。
コロナで凹んだ後、回復する企業と横這いの企業。
企業に投資する一つに株を買うという話がある。
日本郵船という会社があって、この株価を一例に見る。
1月4日の株価が2400円、9月に11300円をつけたが、昨日の終値が8100円。
1月に1株2400円で買い、現在8100円で考える。
初めての個人投資家は100株購入し、24万円が81万円になり、ウシシと喜ぶ。
資産家は1万株購入し、2400万円が8100万円になり、マイバッハまであと一息やな。
日本郵船の配当金は1株700円、初心者の100株では7万円の配当、何か食いに行くかぁ。
初めから資金力のあった資産家は1万株を有し、700万円の配当金をもらう。
所得税が20%引かれ手取り560万円、そこそこの年収、不労所得という。
資金力のあった者と無い者の格差は、確実に拡大するようになっている。
格差を埋めるにはどうすればいいのかという議論がないのは、どの国も同じ。
しかし制度を変えるのも大事だけど、お金の教育をしてこなかった我が国。
やっぱりお金は大事だし、ゼロ金利の時代に、黙っていても格差は拡大中。
我が子にも、金は別人、強制はしない。
しかし、お金の勉強はした方が良い、保険も投資信託も勉強すべきだと言う。
お金の勉強をしっかり積んで、選挙権を手にしてほしいと思う。
与野党の色が見えなくなった衆議院選挙。
財源の話をせずに、バラマキの話ばかりである。
お金の勉強を少しでもすれば、無理な公約ばかりだと白ける。
オータニさん、大谷翔平、出来たお方だなと思う。
自分が27歳の時、ここまで冷静に物事を考える人間ではなかった。
老成するには、良い教育を受け、正しい姿勢で教育を享受したのだろう。
ご両親のお力、少年団や学校教育の力なのだと思う。
環境が子どもを大人に変えると言うが、脱帽です。
オレ、教師時代も自己評価が高すぎちゃった、今更だけど反省、ゴメンね教え子たち。
ファイト!