ドンちゃんのこと [むかし噺]
知らないと言うことは、損?
時々、そう思うことがある。
昔、初任校の一日一善クラブで、海辺の掃除をしていたが、捨て犬がカラスに食べられていて、生徒が可愛そうだと言い出した。 そんなん知らんやん、と言うと、野球部の少年が、ボクは将来教師になりたいんだけど、先生がそんなんでいいのか、と言うは易しだ。
結局、捨て犬を拾ったは良いけれど、面倒を見るのは先生やないけ、可愛そうだと言って、ボクの家では飼えないって言われたと、私を諭した生徒は言う。 なんだかなぁー、拙宅で飼う羽目になり、道北の田舎から、函館まで連れて行くことになった。
それでも、「首領(どん)仁佐衛門(にざえもん)」と名付け、あとから女の子だと分かり、去勢手術をし、ドンちゃんは家族の一員となった。 道内のあちこちの旅を、「家族」で、ずっと一緒だった。 彼女と過ごした7年は、たくさんの幸せな思い出になっている。 病気で死んだけれど、函館に眠り、心の中には生き続けている。
ホタテの貝柱を見てドンちゃんを思い出すのは、彼女の好物だったから。
生徒の面倒見が良すぎたので、よく、奥尻から出てきて下宿している生徒の親が、大量に送ってくれたので、何も知らず、こんな高額とは知らず、おいしいね、ドンちゃんも食べる? ワン、てな感じで、一緒に食べたものだ。ずいぶん食べまくったけれど、あいつ、10万円分くらいは軽く食っていた。いま思い出すと、うふふ、なのだ。
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猿のお話 [むかし噺]
愛せよ、
人生において佳きものは
それだけである。 (ジョルジュ・サンド)
20年ほど前、家族でサンフランシスコを楽しんだ。
モーテルに泊まって、散歩しまくった。
その或る日、サンフランシスコ動物園を散策した。
十分に歩き疲れるような散歩だった。
子どもたちが、それぞれに、お気に入りの猿と写した。
それぞれに、似たものを選んだのだろうか、理由は分からない。
三姉妹それぞれが、それぞれに納まった写真だと思っている。
昔々のお話になったけれど、今でも彼女たちのお猿さんはいる。
また行きたいねと、いつか、妻が言った。
もう少し、子どもたちが落ち着いたら、示し合わせて、行きたいものだ。
すでに三女を肩車する体力はない。
それどころか、足手まといになるのはきっと、オレ。
ファイト!
猿系列の顔 [むかし噺]
子育てが趣味じゃないのと同じで、バード・ウォッチングも趣味なんかじゃない。
それは、人生なんだ。
そのはかなさに、ずっと惹かれている。 (里のおじさん)
ニカウさんに似ていると言われたことがある。
ブッシュマンだ。
どうかなと思い、TVで見たら、似ていたので笑った。
川谷拓三に似ていると言われたことがある。
目が縮み始めた頃のことだろうが、似てるかなと思った。
ネクラな雰囲気も、似ているなと思った。
でもいちばん言われたのは、寛平ちゃんにソックリや、である。
いずれにせよ猿顔なのだが、絶対恩師はこう評した。
顔面積に比する目面積の小ささがポイントよのぉー。
いずれの話でも、私の顔はアニマルの風貌であろう。
新千歳空港の駐車場を使うたびに、通路にあるシュタイフの人形を写す。
このゴリラは、楽しいのでaru。
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あれから22年と1日 [むかし噺]
あれから22年とテレビでは言い。
あれとは、1995年(平成7年)1月17日、阪神・淡路大震災のこと。
成人の日が15日だったころで、その年は日曜と重なり、16日と連休だった。
まだ、土曜日も半日授業をしていた頃で、14日、15日とセンター試験だった。
17日(火)の朝6時少し前に大震災が発生し、激しすぎて、正体は不明だった。
7時前のテレビでも、ただ点在する火事を空撮映像で送るだけだった。
あちこちで火の手が上がり、地震と言うより大火事に見えたものだった。
あの時はまだ函館に住んでいて、1ヶ月前に三女が生まれたばかりだった。
宝塚のことが気になって仕方がなかったように思う。
震災発生の翌々日、木曜には大阪に居た。
私の自己満足に付き合って、友人がレンタカーを借りて待機していた。
飲食物を積んで向かったが、なかなか辿り着けなかったことを覚えている。
いとも簡単に倒れたマンションや、倒壊したビル。
倒れた電柱などを見ながら、進まない車の中で不安を覚えたものである。
宝塚で、育ての親の元気な笑顔を見た嬉しさは、今でも忘れない。
私は、激甚災害に遭遇もせず、生命財産を奪われたこともない。
こんなに我が儘に生きており、それだけで大いに感謝である。
あれから22年、三女も22歳と1ヶ月、風邪を引かなければ、それでイイ。
昨日の札幌、最高気温は -0.3℃、最低気温は -7℃。
今日の予想最高気温は、-1℃、予想最低気温は-8℃。
これから22年、なさそうだから、今日を生きるのみ。
ファイト!
ルーブル [むかし噺]
絵は眼のためではなく 心のために描くのだ (ドラクロワ)
昨日の札幌、最高気温は -1.3℃、最低気温は -3.4℃。
今日の予想最高気温は、2℃、予想最低気温は-4℃。
なんだか温かそうな予想気温である。
できることなら太陽が顔を覗かせてくれると嬉しいのだが。
心が晴れないと、元気が出てこない。
老後が40年もあった徳川慶喜の笑顔の写真を見た。
BSの歴史番組だが、唯一と言っていいほどの、貴重な笑顔の写真。
やっぱり笑顔って良いなと思った。
そう言えば笑顔の乏しい私は、生徒によく怖いと言われていた。
BSで 『2時間で回るルーブル美術館』 を見た。
そう言えば、一昨年の今ごろ、ルーブルの館内を疲れるほど歩いていた。
事前購入のチケットを持ち、開館前から並んで入り、出たら外は暗かった。
旅は一日一箇所主義。
長女の案内で、勝手な行動を織り交ぜながら、館内を歩きたおした。
本当に主要な物は、ちゃんと鑑賞することはできた。
2時間で回るという番組と比べて、一つ見落としがあった。
ヤン・ファン・エイクの作品 「宰相ニコラ・ロランの聖母子」を見落としていた。
見てはいるのだが、その背景に描きこまれていた「小さな火事」、見落としていた。
こういうエピソードをあとで知ると、実に悔しい。 残念。
次回の楽しみに残したのだと思う。
また、美術館内の、カフェ アンジェリーナ、行きかけて入っていない。
次回こそ、ここでモンブランを食べる。
そんなことを考えると、なんだか生きる気力のようなチカラが湧いてきた。
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ぷるん [むかし噺]
過ぎたるは猶及ばざるが如し
老いたるは猶及ばざるが如し
昨日の札幌、最高気温は 3.5℃、最低気温は -6.2℃。
今日の予想最高気温は、0℃、予想最低気温は-3℃。
今朝の6時のニュースで、不気味な話をしていた。
「巨大な氷山が南極から分離し漂流し始める可能性がある」、と。
二日続けて来ていた樋口さんからのメールは2通とも迷惑申請した。
ソフトバンクさんも頑張ってくれたのか、3通目は届かないでいる。
あるいは樋口さん、遺産を私に渡すこともなく終焉を迎えられたのだろうか。
良かったのかどうかは分からないが、関わりたくなかったからこれで良い。
高校時代の樋口さんは思い出の中で、やはりエッチな顔をしている。
心酔するあるいるさんがイメージを浮かべ、焦点を結んでいた。
「なんとなくくちもとにしまりのないだらしない雰囲気かも」、と正しい妄想です。
結局のところMMの路線で、ミッキーではなく、マリリン・モンロー。
ぶだうのやうにぷるんとしたくちびる
特徴はくちもとにあり、ぽわ~んとした雰囲気は濃厚だった。
一緒に生物の補習と追試を受けた頃には、名前は樋口さんに変わっていた。
生物はオンナ先生だったが、樋口さんは、オトコ先生には確実に好かれていた。
もしかしたら本当にあの樋口さんだったのかな。
生物の追試で答えを教えてくれてありがとう。
そんな感謝の気持ちが肥大化して、遺産をくれるのだったか。
思い出の中の樋口さんは、しわくちゃにはならず、ぷるんとしたままなのだ。
今日は、録り溜めた “トランポ ノミクス” の特集を「徹底研究」しようかな。
大統領になることは決まったのだから、今さら騒ぐのは愚の骨頂。
録画番組での、マトモな議論を期待する。
ファイト!
薬局ではないヒグチさん [むかし噺]
樋口、さーん。
樋口さんって、誰だっけ。
一昨日、樋口さんからメールが届いた。
突然のメールを詫び、最後はこう結ばれている。
身よりない憐れな孤独老人の最後の願い、話だけでも聞いて戴けませんか。
突然のメールに驚くより、怪しく感じたので、迷惑メール申請をした。
そもそも自称弱者や、自称憐れな老人に、耳を傾けてもろくな話はない。
ただ、樋口さん、大阪の高校時代の女子に居て、最近エッチな夢を見た。
昨日、またもや樋口さんからメールが届き、もちろん返信はしない。
曰く、遺言、そして、遺産の件でお話があります、と。
あるいるさんから 「例の件、当たり」、なら本当だと思ってしまうけど、こんなの嘘。
こんなのに返信すれば、怖いことになるだろうと、逃げの一手である。
大阪時代、親が離婚して名前が変わった樋口さん、今はどうしているのだろう。
ちょっとエッチな顔だったので、少し気になっている。
ファイト!
写真発掘 [むかし噺]
人生における母親の影響は計算することもできない (J・E・ファウスト)
昨日の札幌、最高気温は 3℃、最低気温は -5℃、少し暑かった。
今日の予想最高気温は、4℃、予想最低気温は-3℃。
またまた少し、雪が減ったような気がする。
母が施設に入り、そこ、東寝屋川に終の棲家を見つけたようである。
大阪は河内長野の実家はさらに老朽化し、廃屋となりつつあった。
姉が英断を下し、売却することとなった。
家屋自体をスクラップにし、更地にして売却するが、費用に数百万円かかる。
父歓喜の「我が家」は半世紀もせずに消え、されど私は3ヶ月しか住んでいない。
面倒な作業を全て処理している姉には感謝だが、きっと溜め息もあるだろう。
施工者であった大和ハウスが買い取り、全て処理してくれるとのこと。
葬式代ぐらいにはなると言う話だった。
ご苦労様、お疲れ様、ありがとう、言えるのはそれだけだった。
ことあるごとに実家に送っていた「孫」の写真類。
全て捨ててくれて結構です、という断捨離弟の言い分。
でもこれは捨てられないでしょうと、姉の常識的な考え。
姉から送られてきた箱には、写真館で撮った娘たちの、時節ごとの顔があった。
台紙のまま取っておいて、子どもたちに持たせるとするか。
と、一枚だけスキャンしてみたのだが、時代は台紙派かスキャン派か。
昨日誕生日を迎えた長女が、シンデレラだった頃を曝す。
こういう着せ替え人形は、溺愛の証でしかないのだと言うこと。
良いか悪いかは分からないけれど、思い出。
ファイト!
おとす [むかし噺]
初めて北海道に上陸したのは昭和49年の年末だったか。
上野発の夜行に乗り、、道東の野付半島にある尾岱沼YHを目指した。
途中、青函連絡船を降りた函館駅のトイレで、水道がバカなのがフシギだった。
水が出っぱなしの水道、チョロチョロと水が出ている。
勿体ないから止めようと思っても止められなかった。
列車の乗り換え時間待ちで途中下車した札幌では、時計台を探して走った。
札幌でも、バカな水道を見て、北海道の人はだらしないのかなと思った。
トイレは水洗ではなく、ボタンを押すと、ブォ~ンと泡が出て流す、フシギ。
昨日の札幌、最高気温は 1℃と、予想より温かく過ごせた。
今日の予想最高気温は、-2℃である。
ただ、予想最低気温が-7℃、そして水道凍結指数は60だが、大丈夫。
憧れて北の大地を目指し、結局、夢が叶ったのか北海道に移住した。
人生追い詰められていたけれど、北海道の教員採用試験に受かった。
嫁さんもメッケしたし、最初の赴任地は、道北、最果ての地だった。
追いかけてきたウブな少女と12月に結婚し、初めての冬を迎えた。
当時はスパイクタイヤ全盛で、真冬でもドライブ遠征の旅をしまくった。
数日家を空けて、帰ってくると、風呂が凍り、水道も凍結して水が出なかった。
水道は凍らないように「落とす」という「水抜き栓」の操作が必要なのだ。
水をチョロチョロ出しておくのは凍らせないためであった。
しかし、滝が凍るまで気温が下がるときには水抜きが必要で、水を落とす。
チョロチョロも水抜きもせずに家を空けておくと、家ごと凍った。
水道管が完全に凍結すると、水道管が爆発してしまう、個人的な大惨事。
最近は簡単に凍らない施工だが、さすがに公園のトイレは水を落として閉鎖する。
トイレのある児童公園はタクシー運転手のオアシスだが、冬はどうするのかな。
拙宅の庭にある水道は、11月末に、既に落としてある。
庭の水道を開通させるのは、GWの頃なのかな。
女を落とすより、水を落とすのが大事だった冬の北海道、今は昔。
それでも今日は外で働くのが、ちゃっぷいだろうな。
はたらけど
はたらけど猶 わが生活 楽にならざり
ぢっと手相を見るオッサン (一悪のすんな)
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しゃふん [むかし噺]
日本を今一度 せんたくいたし申候 (坂本竜馬)
あんさんみたいなお方、また登場して日本を改革してくれんかな。
と、考えている、ぐずぐずして日を送る大馬鹿もの。
■ 雪で立ち往生の車に罰金=チェーン装着を促進―国交省検討
国土交通省は22日、積雪時に幹線道路で立ち往生の原因をつくった車に対し、罰金を科す方向で検討を始めた。 ◆ タイヤチェーンの装着を促すことで、立ち往生による渋滞を防ぐのが狙いだ。また、降雪予測を早めに住民などに周知し、大雪の際は車による移動を控えるよう呼び掛ける方針。 (時事通信 11/23(水) 7:10配信 )
役人の頭は膠着していて、馬鹿げたことを考えるのには最適なのだな。
こんな法案、作ってしまったら北海道では大いに困ってしまうだろうな。
全車両がチェーン装着したら、トンネル内は道が削れ、壊れてしまう。
30年以上前、北海道に赴任して暫く後、驚いたことがある。
おそい春先に霞む景色のフシギが理解出来なかった。
生徒に聞くと、「シャフン」と言い、「車粉」と書く。
雪が溶け、道路が見えるようになってもタイヤ交換をしない車が走る。
当時はスパイクタイヤで、ちゃりちゃりと路面に音を立てて走る。
雪がないと、道路は削られ粉末になり、舞う。
目もノドも痛くなる公害であった。
スパイクタイヤが禁止になり、雪国は困り、スノータイヤが開発される。
今はスタッドレスタイヤと呼び、氷の上でも走行可能である。
雪国の苦闘を無視して、お役人はチェーンを巻けと仰る。
おまえらの、そのつどの思いつきで、これ以上、世の中を混乱させるな。
せっかく東大を出たのなら、少しは賢くなって出てこい。
カラスですら頭を使って不可能を可能にしている。
カラス未満のお役人に、この国を渡してたまるか。
という不満は、戦後ずっと庶民が抱いている感想でもある。
ファイト!