SSブログ

『能面検事』   [中山七里]



台風が過ぎ去った後、太平洋高気圧が頑張って暑さを生んでいる。
西日本の真夏日ほどではないが、連日の29℃超えは汗ばむのである。
洗濯物がよく乾くから歓迎はしているけれど、既に10月、気象異常だ。

昨日は夕焼けが派手なショーを演じた。
慌てて江戸川の土手に登ると、陽は沈んだけど富士山のシルエットが美しい。
残照が、赤から紫に変わるところで写すことが出来た。

北斎の赤富士が好きで、いつか写せたらと思っている。
より一層近づいて、夕陽が富士の肌を染めるのを見てみたい。
昨日はそんなことを思うのだった。




『能面検事』 中山七里/光文社文庫(2020年12月20日 初版1刷発行)
81lL2WEZnGL.jpg


中山七里の『護られなかった者たちへ』を読んで、あとを引く人だなと思う。
アッシー君だから待機時間の楽しみで、軽く読めるものがイイ。
学術本の待機もあるけれど、もっと軽いものを求めて、書店に行った。

たまたまだけど平積みしてあったので、裏側の解説を読んでみた。
中山七里の2冊目、これでいくかと買った。
まあ、上手だなと思う。

大阪府警の腐敗という構造的な問題をあぶり出すのだけど、面白かった。
東野圭吾もそうだけど、月刊誌の連載は、話の運び方が良いなと思う。
検事と事務官が主人公だけど、事務官は『HERO』の北川景子を想定して読んだ。

知らない世界の裏側が垣間見えて面白いし、よく組織を調べているなと思った。
池井戸潤の小説もそうだけど、組織の内情を知らなければリアルには書けない。
東野圭吾、池井戸潤、文章が上手いと思うのだけど、中山七里も上手である。

ただ、彼は時々、過去形が続く文末に現在形を入れ、不思議なニュアンスを生む。
自分のやり方に似ているので、違和感より好感を持つ。
主人公の検事は特異なキャラ設定だけど、おそらくシリーズ化はするのだろう。

この人の作品、暫く追っかけてみようと思った。
アッシー君のボンヤリ時間には軽~い小説が宜しいかと。
通勤がない分、アッシー待機時間が、通勤電車の読書みたいなものだ。




IMG_8135.JPG

空が焼けてるって教えられて、すぐにカメラを持って土手に走った。
江戸川の土手、富士山やスカイツリー方向に日が沈む。
江戸川は蛇行しているので、撮影スポットは選び甲斐がある。




IMG_8139.JPG

富士山が好きだ。
雲がかかったり、雪がかぶったり、どんな姿でも好きだ。
富士山を写すというのは、楽しい目的になる。

富士山にはもういちど登りたいと思う。
そういう意味で、雨でも室内トレーニングを続けている。
脚力は何とかなると思うが、腰に疲れがたまるのはつらい。




IMG_8152.JPG


菅総理の辞任で株価が急騰した。
その後、岸田総理が決まってから株価は続落し、日経平均で2000円以上下げた。
よほど嫌われたか、少なくとも海外投資家は嫌っている。

原油価格高騰によりアメリカのインフレ懸念が拡大した。
中国の土地バブルが崩壊し、経済成長が鈍化しそうという。
ある意味で、不安心理をあおることが続き、岸田首相への懐疑も重なる。

どうなろうとも、実体経済が潤ってくれればそれで良し。
余裕がある者には買いのチャンス、余裕がなければ嵐が過ぎ去るのを待てばいい。
いずれにせよ、面白い変化が生み出され、始まるであろう淘汰を見て楽しむ。




ファイト!





ファイト!(92)  コメント(11)