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なにも残さず消えた   [ひと]


何のためのブログか、不明だけど、家族の爪痕を残して来た。
そうやって、何となく、このブログを始めて時間は過ぎ去った。
たくさんの出会いがあって、オフ会にも参加して面白かった。

亡くなった方、ブログから撤収される方、それぞれの事情だが淋しい。
教職も終え、子育ても終わり、少しずつボケていく日々、更新も週1にした。
デイリーからウィークリーに変えて、ほどよいペースでやっている。


何度かだけど、辞めようと思ったことがある。
それでも何となく励まされたような格好で続けてきて、もう暫く更新する。
教え子への生息確認用とうそぶきながら。


それでも、ちょっとさざ波が起きて、ショックかな。
あるいるさんが撤収すると言い、実人生が大事だからそれは正しい。
でもね、一方的だけど波長が合ったし、何と言っても頭のいい人だ。

造詣深く、教養のある方で、いちどお目にかかって歓談飲酒したかった。
そのためには宝くじを当てるという高いハードルを設定してしまった。
しかし、お目にかかる機会は近づいていると錯覚していた。

かりそめの電脳空間に実人生はなく、それでも脳内の戯れを続けたかった。
かと言って文通する相手でもなく、住所も知らず、仕方なし。
大相撲が始まる、相撲を語る相手を失った。

あるいるさんの去り際を見て、ちょっと考え込んでしまいました。
彼を読者に想定して書くことも多かったけど、仕方ない。
いつかお目にかかる日に笑われないよう、自分を磨いておこう。




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今日の写真は、自分の中で気合いの入った過去の写真を3枚。
2017年8月の写真、北大植物園に三日、かよって撮ったサギソウ。
この時期は大阪で入院する母の元へ、月に何度か札幌から遠征した。

伏見稲荷を見たいと言われ伏見稲荷で写真や動画を写して、母の元へ。
あるいは住吉神社だったり、千里丘だったり。
時に、綺麗な花が見たいと言うようになる。



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たしかJUNKOさんだったか、サギソウのことを書いておられた。
実物は知らず、北大植物園にあると知り、電話確認しながら通った。
8月16日(水)、19日(土)、23日(水)と写した。

よっしゃ、これで母も喜ぶやろと思っていたが、24日に母は亡くなった。
見せたかった相手に、見せたかったモノを見せられない花、サギソウ。
私の中では、ちょっとだけ間に合わないギリギリアウトの象徴なんだ。



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ちょっとだけ間に合わないという喪失感。
それがいま私の中にある、あるいるさんへの想い。
既に彼のページは消えている、おいらの書き込みも、よどみに浮かぶうたかた。


流れる星は 今がきれいで  ただそれだけに 悲しくて
流れる星は かすかに消える  思い出なんか 残さないで
君の欲しいものは何ですか  僕の欲しかったものは何ですか
                   (「流星」 吉田拓郎 より)


秋が深まり、晩年の思いとは、去り際の形かな。
感傷も希望的観測も排除して、最終回を考える。
それまで今は、熱海富士を応援しようじゃないか。




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