非常識だよ昭和 [考え方]
あなたの時代は終わったの、呪文も無駄よ。
あなたたちの道徳は、あなたたちの道徳でしかないの。
家事・育児・労働、全て同じ時間を使うのに、労働だけが評価されるのね。
昭和というバーチャル世界を生きてきて、分からないことが多すぎる現在。
会社が家族になるという倫理、終身雇用が崩れ始めて新しい哲学が必要になった。
新しい基準と、新しい価値観、新しい倫理、新しい哲学、だが脱皮できない昭和。
目の前に生まれてきた新しい価値観。
それを早く見抜いて受け入れていきたいと思う。
我が子の生きる新しい未来を、早く垣間見れますように。
ラグビーやるの考え直そうかな、と妻が言う。
何を言ってるのか不可解なので、どういうこと、と尋ねた。
ラグビーワールドカップの決勝戦を見ている時の話。
ニュージーランド対イングランド戦は激しい肉弾戦で、顔も腫れ血が流れている。
妻は、生まれ変わったら絶対男に生まれてラグビーをやろうと思っていたそうだ。
しかしあの異常な激しさに度肝を抜かれ、やっぱりサッカーの方がいいねと言う。
生まれ変わるという説、真偽は定かではないがもしそうなら、なのだと思う。
以前も生まれ変わるなら男と言ってたのだけど、それは変わらないようだ。
すると私はやはり、女になるための心の準備を始め、彼(妻)に好かれないとな。
悪さばかりしてきたから、自分はきっと虫になるのだろうと思っている。
できたら、可愛い犬に生まれて、彼(妻)に愛されるようにしたい。
彼(妻)はマメシバが好きだと言うから、私は豆柴に生まれ変わるのが理想かな。
いま現在、古くて硬い考えは忌み嫌われているのは感じる。
催促されたり押し付けられたりするのが嫌なのだろうと、少し分かって来た。
自分に関することには、自己決定権を重視したいのだと薄々感じる。
娘たちの世代の話を聞いていても、時代の息苦しさを知る。
新しいTVドラマでも、予定調和の定番ではなく、常識に疑問を投げかけてくる。
ここでは、いままでは、「こうやっていた」というスタイルが通じなくなっている。
価値観を共有できる人たちとパイプを保ち続ける。
判断基準の変化に、敏感になっておくことが重要だと思う。
だって、当然と思っていたことが間違っていたんだと思い知るのだから。
弱気になることはない。
佳き日を迎える娘の報告を聞くだけだ。
毛虫にとって最後の姿が蝶々だと、老子も言っていた。
把握できなくなることの不安を、いかに管理せずに乗り越えることができるか。
一つの個性、一人の人間として子どもと付き合うための、親の心構え。
子どもは親に所属するのでもなく、当然、親の支配するモノでもない。
「おい!」とか、「ビール!」、「風呂!」と吐き捨てるだけで我が意を通した父上。
やっぱりエラかったんだな、男は黙ってサッポロビールだったし。
忖度を強要し、慮ることを強いた父上は、本当にエラかったのだと思う。
しかし、いったい何だったんだろうなあの昭和という時代は。
大人になり、老けて、トシ食って知るのは、話が違うじゃないかということばかり。
背負うのは、一人では身動きも取れない親、墓も仏壇も、どないせぇっちゅうねん。
心情的には追い詰められてきた。
それでも11月はこうしてやってきた。
待ってろよ、師走はもうすぐ、クリスマスケーキは3つも予約したんだから。
お父さん、私はあなたの事がずっと好きだったのよ。
でも、どうしても譲れない部分もあって、嫌いな所もたくさんあるの。
私が私らしく生きているための、私自身が大切にしているものに気づいていますか。
お父さんが思うような人間になれなくて、ごめんなさい。
それでも、私にはまだ50年の時間があるの。
お父さんに支配されて、恐れて生きるのはもうオシマイにします。
娘にそんなことを言われる。
怖い話で、TVドラマの中だけであってほしい。
さて、さて、娘のパートナーとやらを見に行くことにするかな。
ファイト!