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『パラドックス13』    [東野圭吾]




久々に東野圭吾を借りて読んだが、あまり楽しいものではなかった。
突然に極限状態に陥った人間がどう行動するかという実験だが、話の筋はありきたり。
倫理観は、どう崩れていくのか、一部には考える所はあった。
暇つぶしの読書には良いかもしれない。薦めない本。



『パラドックス13』 東野圭吾/毎日新聞社 (2009年 4月 15日 第1刷発行)
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p142
「じゃあおまえは、何の行政サービスを受けなかったか。文明の利器を使わなかったか。文化や娯楽を味わわなかったか。おまえよりも先に生まれて社会に出た人間たちが、税金を払い、科学や文化の発展に貢献したから、おまえという人間がここにいるんだ。違うか。それとも、それらのものがすべて消滅したから、もう恩義も感じなくていいというわけか」
 誠哉の剣幕に、冬樹はたじろいだ。返す言葉が思いつかなかった。今いわれたような考え方を、これまでにしたことは一度もなかった。「目上の人間を敬え」と親や教師にいわれてきたから、道徳の一つとして捉えていたにすぎない。


p142
「人はいろいろなものを拠り所にして生きている。それは家庭だという人もいるだろうが、会社だという人間がいてもおかしくはない」登山服を着ながら誠哉はいった。「どういうことで喪失感を覚えるかは人それぞれだ。そこへ土足で踏み込むなんてことは、誰にも出来ない。許されることじゃない。





聞いたことはあるが知らない言葉

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JR北海道の中吊り広告だが、見ていて不思議な気分になった。
中性じみた「行けメン」の坊主ではなく、言葉、「やらかい冬」に対して、むー、と思った。

「柔らかい冬」があるのかと思うのだから、意味は通じている。
しかし、「やらかい」をお笑いの方が使っているのは聞いたことはあるけれど、私は使わない。
関西弁であるのだろうが、北海道の人は文字で読んで、何と感じるだろう。




ファイト!




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コメント 4

isoshijimi

やらかい・・・知らない言葉です。
柔らかいを連想できず、やらない、かと思いました。
何もしない冬・・・
by isoshijimi (2016-01-14 07:46) 

hatumi30331

文字で書くとふ〜〜〜〜ん・・・ってなるね。
言葉では柔らかいを〜やらかい・・・・
言うよね〜大阪では・・・・
あんたのほっぺた、やらかいね〜♪
言う言う!!

この毛布触って〜〜〜!やらかいで〜〜〜〜♪
言う言う〜〜〜〜!(笑)

柔らかいっていうるつもりの大阪弁やね。^^


by hatumi30331 (2016-01-14 09:01) 

puripuri

知らない言葉です、生まれも育ちも北海道の私。
by puripuri (2016-01-14 15:28) 

あるいる

「パラドックス13」は読書リストに入れないコトに決定です。
貴重な時間を割かなくてすみそうで、ありがとうございます。
千 宗屋さんが登場された冬の京都観光案内ポスターですね。
やらかいは京都でも大阪でも使われることばですよ。
「いや~ このお餅やらかいなぁ~」
「ほんに、やらこおすなぁ」
と、京都の水商売のお姐さん。
「人間堅いだけやったらあかん、たまにはやらこうならんとなぁ」
「ほんまにそうやなぁ、あんたはいつもやらこ過ぎるけど」
と、大阪のおっちゃん。
それでも「やらかい 冬」とは言いません。
京都でやらかい湯豆腐と茶碗蒸しでも食べはるんやろか。
まったく関係ありませんが、「ほんまにきれかったなぁ~」
東京時代に綺麗なものを見たあとに出た一言に東京人の旧友いわく、
どうして布を買った?
きれを布と思ったらしい。
やらかい 冬。
どんな冬やろ?
なんとなくわかったようなわからんような。
やらかい 春。
これはなんとなく、わかります。

by あるいる (2016-01-14 15:50) 

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