SSブログ

『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』   [映画]



台風が通過しても、暑さは彼岸まで続くのかな。
横綱・照ノ富士の休場は寂しく思うが、若手の台頭を期待したい。
ニッポンを洗濯してくれる龍馬よ出てきて、粗大ゴミ中国も処分してね。

週末は20代の若手と語ることが多くて楽しかった。
おかしいですよねと政治、経済への具体的な疑問と怒りを聞く。
勉強家の若者が身近にもいて、未来への灯り、正しく頑張れよと激励する。




『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』
71tM-dI-qjL._AC_UF10001000_QL80_.jpg

■ 作品データ
 原題/She Said
 制作年/2022
 制作国/アメリカ
 内容時間/130分
 ジャンル/ドラマ

■ 解説 大物映画製作者ハーヴェイ・ワインスタインが、何度も繰り返した性暴力を記事で告発した、ニューヨークタイムズ紙の女性記者コンビの奮闘をたどる、実録社会派映画の秀作。2017年から世界的に注目された、セクハラ・性暴力を受けた女性たちが抗議の声を上げる“#MeToo(私も)”運動。そのきっかけになったのがワインスタインの一連の事件。これらを入念に取材したM・トゥーイーとJ・カンターがピュリツァー賞に輝いた実録小説「その名を暴け‐#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い‐」を映画化。被害者の女性たちの悲痛な告白、その代弁者になるべく全身全霊を注いだ記者コンビの苦闘に心が震える。


被害者たちを脅迫したり口止め料を払ったりして真実を隠していた。
というようなことは容易に想像できる。
カネと人事を握ったパワーを権力と呼び、権力者は逃げ切る。

権力者が手を汚していても気づかないふりをし、諦めに慣れてしまう。
おそらく、身近な場所で泣き寝入りをしている人もいるのだろう。
怖いのは、大なり小なり自分も加害者側に居たのだろうと思う昭和人間。

最近、やけに急激に色々なことが変わって戸惑うことも多い。
それでも新しい時代が少しでも明るく良い方向へ向かうように願っている。
告発者を支える視点や姿勢を持ちたいと思った。

大上段から振りかぶって大朝日、大毎日が展開する糾弾がむなしい。
英語発信のニューヨークタイムズはネット配信も伸びを期待できる。
衰退する大朝日が嘘を書かなければなと、映画を見ながら思った。

不思議なことに、映画では新聞社でも活躍しているのは女性、要職にも女性。
世相を反映しているのだろう、息苦しく感じる日本の女性も力強くあって欲しい。
映画の中の論理が正しいとは思うが、日本では通用していないのかもしれない。

出来ることは少ないけれど、しっかり考えようと思う。
ささやかではあるけれど、家庭の中の女性を尊重する。
うん、ママを大事にする、それしかできないのが現状だ。




■ 映画を見ていて思ったのは名誉のこと
20230829_171240.jpg
東京駅丸の内南口を出て左にあるKITTE  

漢文の授業、司馬遷の史記で「伯夷叔斉(はくいしゅくせい)」をやる。
すると「天道是邪、非邪」(てんどう ぜ か ひ か)が付随してくる。
天道(天の道理)という者は正しいのか、間違っているのか、というタイトル。

仁徳を積み、行いを清らかにする伯夷・叔斉は、餓死してしまった。
罪のない人を殺し暴虐で勝手気ままな振る舞いをした者が、天寿を全うして死ぬ。
もし天道があるとすれば正しいのだろうか、間違っているのだろうか。

司馬遷の境遇を考えれば、当時あってはならない疑問を差し挟むのは納得できる。
それから2100年が過ぎた現在も、変わらない人間社会という世界。
映画ではないが、悪い奴ほどよく眠る。




■ 映画を見ていて思ったことはジャニーズ
20230906_123333.jpg
台風直前の江戸川の土手を歩いた  

この映画を見ていて思った一つがジャニーズ事務所の問題。
おそらくTV放送では「どのようなこと」かは語れないでしょう。
同性に対する性被害という歪みが、権力を盾になされた事実は大きい。

だが事務所は、ファンを重視して被害者を無視した更生を企画する愚挙。
長年にわたり少年の夢と人生を踏みにじり騙した代償は大きいのだが無自覚。
ニューヨークタイムズのような正義がこの国にはなかったと言うこと。

映画の加害者プロデューサーは合計40年近い禁固刑が言い渡されている。
彼は獄中死するしかなく、敏腕の名誉も剥げ落ち、苦しむのだ。
だがジャニー氏は温かく見送られ名誉の中に消えて、天寿を全うした。

加害者が生きているうちに正せなかった日本。
こういうのを見せられながら思うことは、晩節を汚すことなく生きると言うこと。
いい人ぶるつもりはないけれど、いい人でありたいと思う。




ファイト!





ファイト!(53)  コメント(7)