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『透明な螺旋』   [東野圭吾]



  夕されば 人まつむしの 鳴くなへに
  ひとりある身ぞ 置き所なき
         (紀貫之/玉葉和歌集)


先日の「ダーウィンが来た」では、秋の夜に鳴く虫が特集だった。
そんな中で上の和歌が紹介されていた。
なるほどと、しみじみ思いながら大阪を思い出した。

一昨年の母の法事で、天王寺から上町線に乗った。
チンチン電車の長閑さが好きで乗った。
2つ目の松虫駅の風情が好きで、窓の外ばかりを見ていた。

松虫、掛詞で使われていて、待つと松。
「人まつむし」で、「人が待つ」と「松虫」の掛詞、和歌ではよく見る。
松虫と来れば、なぜか上町線の松虫駅をすぐに思い出してしまう。




『透明な螺旋』 東野圭吾/文藝春秋(2021年 9月10日 第1刷発行)
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もしかしたら枯れ始めているのだろうが、良しとする。
読み終えて妻の方に回したが、昔ほどの熱弁は返ってこないと思う。
かつて、東野圭吾の作品はどれほど引き込まれるかを妻が熱く語ったが、さて。

腰巻の「ガリレオの真実」に少し踊る心だった。
今まで語られなかった湯川学の来歴が、事件に絡めて明白になる。
謎めいた彼の過去が知れ、今後の作品に影響を及ぼすのか気になる。

湯川学はどうしても福山雅治のイメージで脳内に登場する。
そしてそのイメージで読み進めているのだけど、気障な雰囲気が重なる。
振り返った時間が沢山ある年齢になり、自分の過去もチェックしながら読む。

手術後、義母様が無事に退院したけれど、今後も定期検査がある。
運び屋アッシーとしては、待ち時間用の本をまた探さねばならない。
文学作品にはとんと手を出さなくなってしまっている。




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月曜の空は不思議だった。
洗濯物を干した後、暫く長椅子に寝そべって空を見ていた。
上空では冷たい空気が走っているのではないかと、思った。


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太陽の近くに冷たく湿気た空気が流れ込んでいたのだろう。
短めの虹が見えたのが面白かった。
見ると眩しいので指で隠して、虹を写した。




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貴景勝は覇気も勢いもなく、大関陥落は3日目で見えてしまった。
高安は体力がなく、下半身も弱く、弱さしか感じられない。
腰が高く、引いてかわそうとする相撲では両者とも負け越す羽目になる。

残念な場所ではあるが、照ノ富士が強く、盤石と見る。
這いあがってきた奴は強いと言うことか。
力強く戦う相撲を見たいのだけど、みんな弱すぎてファンクラブには入れない。




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メジャーリーグのHR争いが興味深く、大谷選手にキングを取らせたい。
藤井聡太三冠誕生が嬉しく、快進撃を期待したい。
辞任宣言で株を上げた菅総理に感謝しながら、配当日を待つ。

夜のエアコンを停止して久しい。
もう秋ねと、何を食べるのか楽しみである。
昨日、早めの墓参りを済ませ、車の燃料も満タンにして準備万端である。



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