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森喜朗という蜃気楼   [むかし噺]


自分自身に関して、ずいぶん大昔の話になるが。
三世代の家族が一軒家に同居し、そこに秩序を保つ権威が存在した。
家長という、長男や男の威厳が守られていた。

男は黙ってサッポロビールというCMが流れていた。
三船敏郎の寡黙さが、理想的な男子像だった。
家の中では、男らしくしろとか女のくせにという言葉が支配していた。




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数々の威圧に家族は、家長である父親の顔色を窺いながら過ごした日々。
或る日、すぐ近所の自動車工場で火事が起き、爆発もある大きな火事だった。
外に出て、火の広がりが自分の家に向かっていないことを確認した。

家に戻ると顔色を変えて狼狽する祖母と、神棚に向かって拝んでいる父がいた。
男らしさを息子に求める人のその時の姿に、なぜか笑いが出た。
中学生にもなると、家庭や政治、社会制度の矛盾にも気づくようになっていた。

言うことを聞け、聞かないなら金を出さないというのが口癖だった。
そんな言い方で人を隷属させる以外に、方法を知らないのだと思う。
説明をし、言葉を使って子どもを納得させる力がないのは、悲劇だと思う。

いずれにせよ、男らしくとか、女のくせにという束縛や壁が不快だった。
姉も理論派で父を論破したけれど、金の話と威圧によって支配されていた。
時代は開け、個人の権利は重視され、親子にも人権の話題が出せるようになった。




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井の中の蛙大海を知らず、という話をしてくれた人たちが、閉鎖的視野を持つ。
2021年現在、人種と性別の話題を笑い話にしてはいけない。
私たちはみんな人間であり、人種差、性差を不合理に扱えば、即刻アウト。

老害であり、緊張感のカケラもない、お山の大将でしかない森喜朗。
晩節を汚すことなく消えて行けよと教えてくれているのだろう、心得た。
他山の石とさせていただくが、困ったもんだ。




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■『武漢日記-封鎖下60日の魂の記録-』
作者・方方(FangFang)は次のように締めくくる。
ある国の文明度を測る基準は、どれほど科学技術が発達しているか、どれほど芸術が素晴らしいかでもない。ましてやどれほど豪華な会議を開き、どれほど多くの人が世界を豪遊して爆買いするかでもない。ある国の文明度を測る唯一の基準は、弱者に対して国がどういう態度をとるかである。


カッコ良く年を重ねた方が世界に知られるのは、少し誇らしい。
しかし、森元総理の発言は隠しておきたかったな、バレちゃったな。
ものすごく恥ずかしい気持ちになっている。

外出を自粛しながら、緊急事態解除後の計画でも立てるかな。
日本国の財源は、確保できているのだろうか。
ワクチン以降、日本が復活することを期待して、待機。



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