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むかしは良かったという幻想   [考え方]



江戸東京博物館の常設展を見て回った。
江戸期から知識の記憶があり、ある種の懐かしさを感じた。
それらは全て、昭和へと凝縮されるものだった。

懐かしい、と言うと語弊がある。
なぜなら、そんな不便な世界へ戻りたくないから。
ただ、確かにそんな世界で自分は生きていたのだと、思い出す。




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こんなトイレを使ったことはない。
ただ、脇にある「便所紙」は見た事がある。
鼠色の粗悪な紙が、トイレには積んであった。




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子どものころ、一時期、こんな卓袱台があった。
丸いテーブルの脚は折りたためて、布団を敷けば寝室にもなった。
居間が寝室にもなるという、小さな家の記憶。




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風呂はこんな風ではなかった。
ただ、トイレの記憶として、これが主流だった。
今はもう脚力的に使えないが、こんな便器なら、イタリアを笑えない。




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時代としては昭和30年代だろうか、団地という世界。
アメリカのTVドラマ、うちのママは世界一、日曜の朝にやっていた。
TVドラマで知るアメリカの生活に憧れていた。

ただ、いくら真似ても手狭な日本はアメリカにはなれない。
テーブル上にある魔法瓶、落とせば中のガラスが割れて、怒られた。
こんな不便な世界に生きていたけれど、今の便利さからは戻りたくない。

昔は良かったとは思わない。
いま、ここが、いちばんイイ。
これからも、もっと良くなってくれたらいいと思う。




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