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思い過ごしも恋のうち   [笑われ噺]




新宿西口の地下道、右側を都庁方向へ進むと、新宿の目がある。
ずーっと昔に、妻との初デートでこの前を歩いた記憶がある。
歩きながら妻が涙を流していて、それが花粉症だとは知らず。

妻に教えられて初めて花粉症という現象を知った。
私にはその手の繊細さがないのか、未だに花粉症を経験していない。
オレと歩くのが嬉しくて泣いてるのかなと、とんでもない勘違いをしていたのだ。




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何十年かぶりに、まだあるのかなと行くと、新宿の目はあった。
どうして私は簡単に思いあがってしまうのか、あるいは無知である。
女性が突然涙するには理由があって、今では当然だが、花粉症と知らず。

思い起こしても、自分は奇妙な考え方をする人間なんだろう。
自分にしか興味がなくて、帰結点が自分へと向かう。
思いあがったまま、このまま梅雨を乗り切る。


田辺聖子が亡くなった。
91歳と言われると妙に納得をするが、ご冥福を祈る。
既に断絶した友人に、大阪を出たころ、『感傷旅行』を勧められたのが最初。


梅雨なんですけど、なんだか寂しくなりました。
身内だけでなく、知ってる人が消えていくのが寂しいですね。
さて、今日はどんな願い事を掘り起こすか。



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