月光 [日常]
これと言ってやることもない夜、ふと見上げると円い月が見えた。
月光は明るく、大瀬康一演じる月光仮面を思い出す。
子ども時代、母と映画館へ見に行った記憶がある。
風呂敷を首に巻いて、塀から飛び降りたりしていた。
正義の味方よ、良い人よ。
説得力がある歌詞に、随分と酔いしれた子ども時代。
妻が不在だと、冷たい光を寂しく感じる。
月光仮面の おじさんは正義の味方よ よい人よ
子ども心に歌った「おじさん」は何歳だろうと、おじさんは思う。
ベランダに出しておいた靴が凍っていた。
カメラで写すなどと言う無謀な作業は、5分。
欠け始めてからは2階の窓際に布団を寄せて、眺めていた。
種明かしがされなければ、初めて見た者には驚きだろう。
こういうモノを見ても驚かなくなったオレ、人類。
うさぎを駆逐し、最初に住み着くのはやっぱり、C国かな。
2月が始まった。
キミが欲しいモノは何ですか。
ボクが欲しかったモノは何ですか。
乗り遅れないぞ、きっと。
頑張る。
ファイト!