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むかしは良かったという幻想   [考え方]



江戸東京博物館の常設展を見て回った。
江戸期から知識の記憶があり、ある種の懐かしさを感じた。
それらは全て、昭和へと凝縮されるものだった。

懐かしい、と言うと語弊がある。
なぜなら、そんな不便な世界へ戻りたくないから。
ただ、確かにそんな世界で自分は生きていたのだと、思い出す。




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こんなトイレを使ったことはない。
ただ、脇にある「便所紙」は見た事がある。
鼠色の粗悪な紙が、トイレには積んであった。




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子どものころ、一時期、こんな卓袱台があった。
丸いテーブルの脚は折りたためて、布団を敷けば寝室にもなった。
居間が寝室にもなるという、小さな家の記憶。




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風呂はこんな風ではなかった。
ただ、トイレの記憶として、これが主流だった。
今はもう脚力的に使えないが、こんな便器なら、イタリアを笑えない。




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時代としては昭和30年代だろうか、団地という世界。
アメリカのTVドラマ、うちのママは世界一、日曜の朝にやっていた。
TVドラマで知るアメリカの生活に憧れていた。

ただ、いくら真似ても手狭な日本はアメリカにはなれない。
テーブル上にある魔法瓶、落とせば中のガラスが割れて、怒られた。
こんな不便な世界に生きていたけれど、今の便利さからは戻りたくない。

昔は良かったとは思わない。
いま、ここが、いちばんイイ。
これからも、もっと良くなってくれたらいいと思う。




ファイト!





ファイト!(86)  コメント(7) 

ファイト! 86

コメント 7

あるいる

どなたが云ったのか「昭和は遠くなりにけり」。
戦争があったことは置いておきノスタルジーの世界で昭和を語る。
それも確かに昭和ですが、なんだかおかしい。
どうも人間という生きものは、嫌なコトは忘れて楽しいことを覚えているのか、嫌なコトには封印をしてしまうのか。
ホロコーストはでっちあげ、地球温暖化もでっちあげ。
ホントにそんなふうに思っている人間は多いようです。
日本に団地が爆発的に増え、洋風生活が庶民に浸透したときに、応接三点セットなるものが流行ったとか。
テレビ・洗濯機・冷蔵庫が三種の神器と脚光を浴びた時代もありました。
今は昔、です。
マイ・カーなんて当たり前、交通の便の悪い地方へ出れば一人一台の自動車があるようになりました。
小学生までもがスマートフォンを持ち、SFの世界だったテレビ電話が現実になりました。
これからもどんどん便利になっていくのでしょうね。
その反面、日本の食料時給率は38%、エネルギー自給率は8.3%と低いままですよ。
えらいこっちゃ、です。
株価は上がり大企業の内部留保は増えるけれど、実体経済との差は開くばかり。
いつの世も庶民はささやかなしあわせを暮らしの中に見つけてきましたが、いつまで続くのやら。
心のどこかで、なんとかなるやろと思っているお気楽おやじです。
ず~っと、なんとかなってほしいのですよ。
ささやかな願いです。

by あるいる (2020-01-07 04:04) 

Take-Zee

おはようございます!
そうそう、こんな状態でしたね。
むかし、こちらは便器とは言わず・・・
”金隠し(キンカクシ)”と呼んでいました(笑)

 母親ですら「だれ、キンカクシ汚したのは?」
by Take-Zee (2020-01-07 06:52) 

JUNKO

懐かしい光景ですね。記憶にしっかり残っています。
by JUNKO (2020-01-07 14:47) 

MINERVA

明けましておめでとうございます。
なかなかご訪問が出来ないのすが、本年も宜しくお願い致します。
by MINERVA (2020-01-07 14:51) 

(。・_・。)2k

今でも和式の人は足腰強いんですかねぇ
自然と鍛えてるっってことになりますね
それはイイことだ

by (。・_・。)2k (2020-01-07 16:58) 

kome

仕事がのっていた時期は過ぎてしまったのですが、以前がよかったかは微妙です。
ところで、先生の去年の写真で印象に残っているのは、そうじのおねえさん。
by kome (2020-01-07 21:07) 

an-kazu

曾祖母のトイレがこんな感じで、
祖母のお風呂がこんな感じでした。


by an-kazu (2020-01-07 22:22) 

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