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シンギュラリティ(Singularity)   [勉強]




「はこだて未来大学」というのがあって、公立の大学である。数年前、私が主任をしていた学年で、センター失敗組の北大危険水域連中を送り込んで、感謝されたことがあった。くすぐったかったけれど、良い大学だから、生徒に勧めただけのことである。



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はこだて未来大学の松原仁教授が、人工知能開発に取り組んでいる。AIによる創作に着手して、星新一のショート・ショート1000作品以上を分析、2017年までに「星新一ふうの小説」の完成を目指すという。






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AI小説の仕組みは、
  ① 構成の作成      (人間が与える)
  ② 言葉の候補入力   (人間が与える)
  ③ 具体的な言葉を選ぶ (AIがおこなう)
  ④ 最終的に文章にする (AIがおこなう)
ゆくゆくは全てをAIにやらせると言い、現時点(③④工程)での創作は出来るようになったと言う。






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私の出た大学も卒業制作を実施しているのだけど、ろくな作品(小説)がないと、教授が年賀状レベルで嘆いていた。確かにそうだろうなと、経験として幼稚な子どもを送り込む身には、鍛えていなくてゴメンナサイ、である。おそらく、AIに負けるだろうな。






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しかしな、と思うのだ。「人間ひとりひとりに適した」小説が毎日届けられるようになって、あるいは、端末に接続した今日の「私」が分析されて、今の私の情緒に応じた作品が送り届けられるようになったら、おそらく敗北の始まりだろうなと思う。おそらく、人間が変わってしまうからだ。




ファイト!





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ファイト! 141

コメント 4

dojita

同感!!
by dojita (2016-03-06 11:01) 

あるいる

将棋のコンピュータ・ソフトがどんどん進化して、プロ棋士に勝てる学習能力を持ったソフトが現在、プロ棋士と対局中だとか。
囲碁は将棋以上にソフトを作るのが難しくて、ただいま開発中だとか。
定石にこだわらない固定概念を取り払った能力を持つソフトのようで、これもまた日本のITソフト開発には必要なのでしょう。
だけど、僕に合ったオリジナルの小説は興味本位で一度は読んでみたいと思いますが、継続しては不要かもしれませんね。
読書の愉しみの中に、わからないけれど、はじめてだけれどどんなものだか試しに読んでみようという気持ちがありますから。
そこで取捨選択があり、切り捨てるのかもう少し世界を広げてみようかと思うのですが、そこまで機械が判定してくれるとは思えませんし、機械なんぞに判定されるのはまっぴら御免です。機械が判定するのは、微妙なところのスポーツのビデオ判定だけで沢山ですよ。
Singularityという言葉を知りませんでした。
稀とでも訳せばいいのかと思いながら、こんな研究をしている研究者がいるうちは日本のオリジナリティはまだまだ捨てたものではないと勝手に決めています。
どんなふうにこの研究が他に影響を与え広げて行くのが研究者にとっても愉しみと喜びなのかもしれません。
山中教授のIPS細胞の応用研究の広がりを見ていてそう思っています。
そんな能力のカケラもない僕は、朝ドラを週末にながめながらびっくりぽんには食事の場面は少なかったなぁと、「ごちそうさん」「まれ」に登場した美味そうな食べ物を思い出したりしているのでした。

by あるいる (2016-03-06 16:14) 

讃岐人

生物が生物たる拠り所のようなものが心なんでしょうが、コンピュータの命令の組み合わせにより、再現や予測が可能になるならば、生命の意義が問い直されそうですね。
私としては、すでにあるcookieをもとにした、閲覧者の好みに合わせた広告に驚きながらも、勝手に決めつけられたくないと言いたいです。
by 讃岐人 (2016-03-06 17:17) 

JUNKO

最近の写真の配列面白いですね。
by JUNKO (2016-03-06 21:28) 

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