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凱  第30号/平成23年12月 2日(金)発行    [学年だより]

卒業まであと820日/1月模試まで50日
「努力した者が全て報われるとは限らん。しかし成功した者は皆すべからく努力しておる!!  漫画「はじめの一歩」 鴨川会長
師走 定期考査終了 目標を定め進むか ひと休み
 大学生の「就活解禁」が昨日のニュースのトップでした。紳士協定と言うことで、例年より2ヶ月の遅れで開始だそうです。大学3年生が対象です。現在1年生の諸君が、5年後その場で路頭に迷うことがありませぬように。せめてもの親心です。

 宿泊研修以来、目標を定めよと言い続けてきました。中身は簡単なことで、朝、家を出る子どもに「行ってらっしゃい」と言い、元気で「行ってきま~す」という我が子に、確認のため「今日はどこへ行くの?」と尋ね、子どもが「さぁ、分かんないけど、とにかく行ってきます」と言って出て行く。安心して見送ることができるでしょうか。私にはできません。どこへ行くのか、それが問題で、それが目標です。

 鎖につながれた犬がワンワン吠えて大騒ぎする。鎖を解けば全速力で走り出すけれど、彼に行き先はあったのでしょうか。行く当てもなく全速力で走り、疲れたらやがて帰ってきて水をほしがる。人はそれを発散と呼び、彼に目的はありません。

 「頑張る」とか「頑張れば何とかなる」という言葉が示す場所は不明です。だから結果に当たり外れがあり、GOAL に辿り着くことがない。単なる発散としか思えないのです。頑張らなくていいから結果を出せ、これが私の信条であり、それは資本主義社会という「世の中」の掟だからです。

 「学校へ行く」という目的地があるから、準備をして家を出て、出発が遅れればそれに応じて歩くスピードを変えて、時には必死で走り、学校に辿り着くのではないでしょうか。それは期限までに間に合わそうとする、意志。目的地も、期限もなければ、全力で息を切らせて走ってくる必要もないと思います。それだけのことです。

 2011年があと1ヶ月足らずで終わります。子どもたちはどういうGOALを設定し、どれほどその実現に向け努力を重ねたでしょうか。そしてどこまで辿り着いたのでしょうか。さらに、子どもたちを取り巻く環境がどれだけ改善されたでしょうか。子どもたちはどのように未来を切り開けば良いのでしょうか。根拠のない満足が不安です。

11月模試の結果速報をどう読み解くのか

 ここからは、私と一緒に危機感を共有してながら読んでいただきたいと思います。表面的に「SS50に戻って良かった」とか「○○(教科)の底が固い」とか、相手が数字だからいくらでも解釈はできるし、安心理論は構築できます。しかし原則、大学入試は総合力勝負、単一教科、単一科目、単一分野で優れていても、総合点で勝負します。1年次には、国公立を狙うなら、英数国。揃えねばなりません。

◆年度ごとの推移(1学年11月模試)
   本校1学年生徒数 & 全国受験者数
平成18年度 (400人)   43万2338人
平成19年度 (400人)   44万0926人
平成20年度 (360人)   45万3737人
平成21年度 (360人)   43万3450人
平成22年度 (360人)   46万9294人
平成23年度 (320人)   46万8138人

 不安要素の第一は、5年という時間の中、本校では生徒数が2クラス分減少したにもかかわらず、全国での受験者数が3万人増加したという事実から読み取れること。それこそが私の危惧することで、「母集団」の弱体化です。

 5年間で優秀な進学校が急激に増加したとは思えません。本来なら人口減少とともに、受験者数も減少するはずですが、逆に増やしたと言うことは企業努力であり、それを責めることはできません。ただ、上位校の増加が見られない限り、本校より下位層の学校(受験者)が新規参入してきたとしか思えません。

 「偏差値にインフレが起きている」と考えるのは一部の心配性人間だけでしょうか。私が本校に赴任し、1年生を2年連続で面倒見ました。模試自体のレベルも下がりましたが、出てくる数字がインフレを起こし、2ポイントは多く出ています。

 もう一つの不安は全国平均の低さです。これもインフレ要因かと考えます。ほぼ、センター受験者数に近づけた模試として悪くはなく、しかしここに浪人生が参入してきます。前述の2ポイントに加え浪人生の参入で約3ポイント落とすので、現在、偏差値が60ポイントあったとしても55ポイントまで落ちるわけです。「頑張れば樽商、北大」と言う数字が、結局は教育大レベルまで下げ、分校によっては危険水域となります。

◆11月模試の平均点◆
本校の平均点 偏差値
英語 33.8点   50.3
数学 37.4点   53.7
国語 41.2点   54.0

 2年連続で第3学年の仕上げを経験し、最終最後の失速感に大きな違和感を覚えました。関係した卒業生も、一浪すれば北大、慶応、早稲田と難関大学に合格する本校生。それらを併せ考え、危機意識を持ってしまいます。

 15年ほど前、SK高校は北大に170人規模で生徒を送り込んでいました。そのSK高校が現在、毎週土曜日に数学講習をし、夏休みの講習も7日間、本校は5日間。しかも授業は平均点に合わせます。上位層の危機意識が乏しいと、不安を感じています。
“可能性とは、思いの強さ。最終的に人を動かすもの、それはゆるぎない思い。”

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